An IT system development framework utilizable without expert knowledge: MZ Platform: — Toward end-user development in manufacturing industry —

Abstract

−158− Synthesiology Vol.8 No.3 pp.158-168(Aug. 2015) 1 はじめに 近年、我が国の製造業を取り巻く環境は厳しさを増して おり、企業には、短納期や多品種生産への対応、品質保 証責任、トレーサビリティの確保等、より一層の高度な要 求に応えることが求められている。IT の導入による業務の システム化と文書の電子化は、そのための有効な手段とし て認識されており、これまでに CAD を初めとする多くの設 計製造アプリケーションが開発されてきた。しかし、特に 中小企業では、IT システムの開発や導入、運用のための 負担が企業規模に対して非常に大きい上に、実際の業務に 合わせて使いこなすための人材を確保することが難しく、 IT 化を進められないというケースが多く見られる。 高度な専門知識を持たずとも IT システムを構築・運用で きるツールを開発して広く普及し、製造業の技術者が自ら 必要な IT システムの開発に携わるエンドユーザー開発 [1] を実現することによって、IT 化を推進することがこの研究 の目的である。したがって、この研究は、非専門家でも使 うことのできる IT システム構築ツールの実現という技術開 発、そして実際にそれを使いこなせるようにするための環 境整備という成果普及の側面を持つ。