{"title":"Effects of Antigenic Stimulation to Rumen Bacteria on Development of Immune System in Calves.","authors":"S. Satoh","doi":"10.4190/jjvc1990.14.63","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"I.は じめ に ウシの免疫 システムは、進化の過 程で他の哺乳類 と異 な る特異性 を獲得 してい る[9,15]。 す なわ ち、 ウシ を除 く哺乳類 の腸分泌液では免疫 グロブ リン(Ig)Aが 高値 を示 し、 ヒツジの腸 分泌液で もIgAが 最 も多 く、 IgG1、IgG2お よびIgMは 低値 を示 すのに対 して、ウ シの血漿や腸分泌液 では、IgGがIgAやIgMに 比べ高 値 を示す[8,29]こ と、また、腸管 や乳腺 はIgG1が 血漿か ら選択的に吸収 されて腸管 内や初 乳中に分泌 され る[6,10,19]こ とが認 め られ てい る。 このよ うに、 ウシではIgGが 全身感染 の防御のみ な らず 局所 感 染 の 防御に も重要な役割 を果 た している。 ウシのIgは 胎盤 を通過 しないため、初乳 摂 取前 の子 牛は無 γグロブ リン血症 を呈す るか、 あるいは血液 中に 少量のIgを 有す るに過 ぎない。新 生子牛 は出 生 直後 に 腸管か ら初 乳中のIgを 吸収 し、受動免疫 を獲 得 す る 。 その後、子牛 は成長 に伴 い多量 の抗原 に暴露 され、 しだ いに能動的な免疫応答能 を獲得す る。マ ウスなどの実験 動物では、出生後 における消化管内菌叢 の定着 と局所 あ るいは全身免疫 システムの発達 との問 に密接 な関連 があ り、動物 は消化管 内菌叢 によって抗原刺激 を受け、 これ に よって免疫応答能 が絶 えず活性化 され てい ることが認 め られてい る。また、ブ タやマ ウスでは、出生後に定着 した消化管 内菌叢 による抗原刺 激の結果 、 血清Ig濃 度 の上昇や腸粘膜 固有層 におけるIgA保 有 細胞 の増 加 の ほか 、Natural killer(NK)細 胞活 性 と細 胞 障 害性 Tリ ンパ球活性 の増強 が認 め られ る反面、Tリ ンパ球 の サ プ レッサー活性 は、 しだいに低下す るこ とが認 め られ てい る。 このよ うに、消化管粘膜 は最 も多 くの抗原 に接 す る部位 であるた め、腸管 の免疫応答 は、局所 のみ な ら ず全身免疫 システ ムと密接に関連 してい る。 ウシの ルー メン内には、他の動物の消化管 と同様、 多 数の微生物が生息 してお り、ルー メン内に定着 している 微生 物叢は、抗原 として ウシの免疫 システム に対 して刺 激を与え、抗 体産 生 を促 してい る[13,17,27,28]。 この ことか ら、ルー メン微生物叢の持続的な抗原刺激 は、 ウシ免疫 システムの確立過程において、重要 な役割 を果 た してい るもの と考 えられ、 また、 これ ら抗原刺激 とウ シ免疫 システムの特異性 との間に関連があ るもの と考 え られ る。","PeriodicalId":293284,"journal":{"name":"The Tohoku Journal Veterinary Clinics","volume":"86 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"The Tohoku Journal Veterinary Clinics","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4190/jjvc1990.14.63","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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瘤胃细菌抗原刺激对犊牛免疫系统发育的影响。
I.牛的免疫系统在进化过程中获得了与其他哺乳动物不同的特异性[9,15]。除沙土和牛以外的哺乳类肠道分泌液中,免疫球蛋白(Ig)A含量高,绵羊肠道分泌液中IgA含量最高,IgG1、IgG2和IgM含量低。与牛相对,牛的血浆和肠分泌液中IgG比IgA和IgM高[8,29],肠管和乳腺从血浆中选择性地吸收IgG1分泌到肠管内和初乳中[6,10,19]是公认的。如上所述,IgG不仅在防御全身感染方面,在防御局部感染方面也发挥着重要的作用。由于牛的Ig不能通过胎盘,所以在初乳摄取前的小牛会出现无γ - groblin血症或血液中只有少量的Ig。新生牛出生后马上从肠管吸收初乳中的Ig,获得被动免疫。此后,小牛在成长过程中暴露大量抗原,逐渐获得主动的免疫应答能力。在小鼠等实验动物中,出生后消化道菌丛的定影和局部过敏与全身免疫系统的发育密切相关,动物通过消化道菌丛接受抗原刺激,由此可以确认免疫应答功能一直被激活。另外,在猪和鼠中,出生后定影的消化管内菌丛引起的抗原刺激结果,除了血清Ig浓度上升和肠粘膜固有层的IgA保有细胞增加以外,Naturalkiller(NK)细胞活度和细胞障碍T - lin波球活性增强,而T - lin波球的分胞活性逐渐降低。综上所述,消化道粘膜是接触抗原最多的部位,因此,肠道的免疫应答不仅与局部,还与全身免疫系统密切相关。与其他动物的消化管一样,牛的瘤体内栖息着多种微生物,瘤体内定影的微生物丛作为抗原对牛的免疫系统进行刺激,产生抗体。促生[13,17,27,28]。由此可见,瘤体微生物群的持续抗原刺激在牛免疫系统的建立过程中起着重要作用,而且这些抗原刺激和牛免疫可以认为与系统的特异性之间存在关联。
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