An Innovative Large Deformation Method for Measuring Young’s Modulus in a Thin Flexible Multi-layered Material (Own-weight Multi-layered Circular Ring Method)

Abstract

1. 緒 言 大きなたわみ変形を示す薄肉材料(金属系の薄板/細線, 高分子材料など)がばね用部材あるいは機械構造用部材と して広く使用され,しかもばね性能の向上のために積層化 されて使われることも多い.ばねなどにおいては,防錆の みならず強度改善のため施されるめっき処理材などが代表 例である.こうした薄肉積層材料の強度設計においては, 積層を構成する各層の個々のヤング率(縦弾性係数)を知る ことが工業的に極めて重要であって,積層材料全体を単一 体と見做して近似的,平均的なヤング率で充当するのは適 切でないといえる.また,構成薄肉積層材料のヤング率自 体も成形プロセスに起因しバルク材のそれとは異なること が多く,バルク材のヤング率をそのまま利用して積層時の ヤング率を推定するにはいささか懸念がある.したがって, こういった積層材料の実測のヤング率が必要なのである が,これらの薄い,細い積層材料は低剛性のため, 微小変 形を基礎とする従来の規格化された材料試験法(引張試験 円リングにおける自重大たわみ変形を利用した薄肉積層材料の 新ヤング率測定法(自重大変形積層円リング法)*