{"title":"Utilization of Natural Dyeing to Environmental Education; Effects of Sampling Season and Ultraviolet Rays on the Dyed Fabric","authors":"Masaaki Fujiyoshi","doi":"10.5647/jsoee.28.3_52","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"草木染めとは、植物の葉や樹皮、根等から得られる天 然染料をもとにして行われる染色であり、染色中に金属 を媒染剤として活用することで、色の定着や発色が引き 起こされている。そのため、材料に植物を使うという点 では、日本の伝統的な染色である藍染めや紅花染めと同 じであるが、一般的に草木染めと呼ばれる染色は、金属 媒染が含まれているというところでその他の染色と区別 されている。古代から活用されてきた草木染めの代表的 な材料としては、アカネやスオウ、ムラサキ(紫根)、ク ルミ、キハダ、カリヤス等が挙げられる(古濱 2013、 2014)。その他にも、近年では様々な身近な植物を用い て染色できることが知られており、その染色を通して生 み出される色彩は多岐にわたっている(山崎 2012a、b、c)。 このように、草木染めは、身近に存在する植物を用い て手軽に行えることから、学習教材として小学校等の学 校教育や生涯学習講座等で幅広く行われている(木村・ 君 塚 2010、 木 村・ 元 越 2011、 佐 藤 ら 2013、 任 田 2011)。教材化としては、草木染めに使用されている材 料や染色液中の化学反応に着目した理科教材としての役 割(松村 2008、辻・橋屋 1996、任田 2011)や染色に 使用する生地と染まり具合に着目した家庭科教材として 役割(生野ら 1990、駒津ら 2012)が挙げられる。また、 草木染めは、染色で体験できるそれらの科学的な側面に 加え、染色した布を普段の生活で使用することにより、 身近な植物から色をいただくという自然への感謝の気持 ちが芽生えてくれば、自然と人との関係性にまで結び付 けられるような環境教育のための教材としての可能性も 秘めている(藤吉ら 2015)。 草木染めを教材として活用する場合、いくつかの課題 が挙げられる。それは、生徒が実際に染色を行う場合の 加熱などの安全性に関わることや、染色を行う場合の植 物材料はいつごろ採取すればよいのかその時期に関する こと、植物から抽出した天然染料では色素の布繊維への 親和性が低いため、濃く染めるためには何度も繰り返し 染色を行う必要があり時間がかかること、染色後熱や光 などの外的要因によって染色布の色が変化しやすいこと 等である(古濱 2014)。それらの一部の問題に対しては、 身近な地域に植栽及び自生する植物において、短時間で 濃く染色できる植物などがいくつか見出され(藤吉ら 2015)、またその染色方法についてもいくつか提案がな されており(駒津ら 2012、任田 2011)、より良い教材 作りのための課題解決に向けた研究が進められている。 著者は、これまで複数回学校教育の現場で草木染めの 授業を実施する機会を得てきたが、その中で現場の教職 員の方々からは、なるべく短い時間で、濃い色合いに染 色でき、かつ染色した布を長く生活の中で使用したい、 との意見を度々受けてきた。その意見の中には、染色の 手法、染色の材料、材料採取の時期、染色された布の丈 夫さ(堅牢度)等、様々な課題が含まれている。草木染 め教材化に向けた研究は進んでいるものの、その課題は 多い状況である。 本研究では、それらの課題のうちの1)草木染めの材 料採取に適した季節(染色布における材料の採取時期の 影響)と2)染色された布の光(紫外線)に対する堅牢 度(染色布における紫外線の影響)の2つの課題を明ら かにすることを目的とし、染色実験を実施した。","PeriodicalId":308853,"journal":{"name":"Japanese Journal of Environmental Education","volume":null,"pages":null},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Japanese Journal of Environmental Education","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.5647/jsoee.28.3_52","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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自然染色在环境教育中的应用取样季节和紫外线对染色织物的影响
所谓草木染色,是从植物的叶子、树皮、根等处得到的天然染料为基础进行的染色,在染色中利用金属作为媒染剂,引起颜色的固定和显色。因此,在使用植物作为材料这一点上,和日本传统的染色——蓝染和红花染是一样的,不过,一般被称为草木染的染色,在含有金属媒染这一点上和其他的染色有所区别。被做了。作为从古代开始被活用的草木染色的代表性材料,可以举出茜草、司王、紫(紫根)、紫美、黄肤、卡莉雅等(古滨2013,2014)。除此之外,近年来也知道使用各种各样的身边的植物染色,通过那个染色被生出的色彩多种多样(山崎2012a、b、c)。像这样,草木染色,因为用身边存在的植物简单地进行,作为学习教材在小学等的学校教育和终身学习讲座等广泛地进行着(木村·君冢2010,木村·元越2011,佐藤等人2013,任田2011)。作为教材化,着眼于草木染色使用的材料和染色液中的化学反应的理科教材的分工(松村2008,辻桥屋1996,任田2011)和染色作为着眼于使用的布料和染色情况的家教教材,作用(生野等1990,驹津等2012)被举出。另外,草木染色,除了染色能体验到的那些科学性的侧面之外,通过在日常生活中使用染色的布,从身边的植物中获得颜色,这是对自然的感谢之情。只要血液发芽,就有可能成为环境教育的教材,让人与自然产生关系(藤吉等人,2015)。将草木染色作为教材使用时,需要解决几个问题。那是,学生实际进行染色的情况的加热等的安全性相关的事,进行染色的情况的植物材料什么时候采集好那个时期的事,从植物提取的天然染料对色素的布纤维的事。由于亲和性低,为了染深需要进行多次反复染色,花费时间,染色后由于热和光等外部因素染色布的颜色容易发生变化等(古滨2014)。针对那些一部分的问题,在身边的地区栽植及自生的植物中,发现了一些能在短时间内染色的深色植物等(藤吉等2015),另外对其染色方法也提出了一些建议。(驹津等2012年,任田2011年)为了更好地编写教材,正在进行解决课题的研究。作者曾多次获得在学校教育现场进行草木染色授课的机会,在授课过程中,现场的教师们要求作者在最短的时间内染上较深的颜色。我经常收到这样的意见,希望能在生活中长期使用染色的布。在这个意见中,包含了染色的手法、染色的材料、材料采集的时期、被染色的布的厚度(色牢度)等各种各样的课题。虽然草木染教材化的研究有所进展,但课题还很多。本研究的课题包括:1)采集草木染色材料的合适季节(染色布中材料采集时期的影响);2)染色布的抗光(紫外线)的坚牢度。以明确度(紫外线对染色布的影响)这两个课题为目的,实施了染色实验。
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