{"title":"Nonlinear Analysis on Advanced Restoring Spring Characteristics (Large Deformation of Fishing Rods)","authors":"A. Ohtsuki, T. Takeuchi","doi":"10.5346/trbane.2019.15","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"1. はしがき 近年,テニスやゴルフ,スキー,釣りなどのレジャース ポーツが非常に盛んになっており,それに伴い,それらス ポーツに使用される用具の性能が向上しつつも,使われる 用具の機能の一層の高性能化,使用素材の複雑化に対応す るためには科学的な解析が欠かせない.釣竿については, 江戸時代当初の竹竿から現代のグラスファイバーロッドや カーボンファイバーロッドに至るまで素材の変遷はあるも のの,注目すべきこととして釣竿を特徴付けるのは大きな たわみ変形であり,下端を手で支えられる竿は,上端に作 用する魚の抵抗力によって円形状に大きく撓むことが観測 される.釣竿は極めて細く,柔軟性があるため大きく変形 するのであり,多年にわたる経験あるいは色々な実験的研 究によってその変形特性が明らかにされているが,理論的 研究は乏しく1),2),未だ不明な点が多い.特に,多くの釣 人が経験することであるが,魚を捕獲するために魚を水中 から引き上げる動作を行なったのち魚の掛かった釣竿を次 第に垂直方向に傾けていくとき,垂直以上の竿保持角度に なると突然魚が釣人の後方に飛び移り移動(言い換えると, 竿が後方に向かって跳躍し,異なる大たわみ変形に変移す る現象)し,竿の制御が難しくなり,魚の回収に手間取る ことがよく見かけられるが,いままでこの現象を理論的に 要領よく説明することができなかったのである.ただ,こ ういった釣竿の不思議な大たわみ変形の研究は,究極には テーパー付き細長い棒の非線形大変形問題に帰着するもの と推察される.奇妙なこうした変形の類似例として,ス ポーツ分野での棒高跳びのポール3)~6)や洋弓7), 8),和弓9)~ 11)などの大たわみ変形について,医療分野ではカテーテル 治療におけるガイドケーブル12), 13)の大たわみ変形につい て,また,工業分野では定荷重ばね14)~17),コイルドウェー ブスプリング18),19),弓状ばね20),皿ばね21)などの非線形大 変形について同様な変形挙動が見られており,ここで,釣 竿の大たわみ変形挙動を理論的に明らかにすることは釣竿 のみならず諸分野の非線形大変形現象の力学的解明にもつ ながり,多くの学術的知見が得られる重要な研究である. 以上の観点から,本研究は,釣竿の示す大たわみ変形の力 学的特性およびその力学的挙動を明らかにすることによっ て,釣技術の向上や釣竿の設計法の改善を目指すことが主 高度復元ばね特性の非線形解析(釣竿の大たわみ変形)*","PeriodicalId":406647,"journal":{"name":"Transactions of Japan Society of Spring Engineers","volume":"80 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2019-03-31","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"2","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Transactions of Japan Society of Spring Engineers","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.5346/trbane.2019.15","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}