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Seeking and Considering an Efficient COVID-19 Vaccination Method in Remote Regions
はじめに 2020年に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が世界 中に蔓延し,現在では人類史稀にみる危機を迎えてい る.我が国においても終息に向かう気配もなくまだま だ油断できない状態であるが,新型コロナウイルスに 対するワクチン接種が 2021年より順次開始されてき ている.このワクチン接種による予防効果はかなり期 待できるものと見込まれている. しかし全国民が接種するためには,医療機関や自治 体を含めかなりの負担を強いられることが予想され る.厚生労働省による接種体制確保の説明によると, 「厚生労働大臣の指示のもと,都道府県の協力により, 市町村において予防接種を実施する」となっており, 具体的な接種方法はある程度自治体の裁量に任されて いる.著者の勤務する長野県の小谷村は,現在は人口 2,756人,高齢化率 38.0%(2020年 2月現在)で,接種 対象者は高齢者だけでも 1,000人近くいる.これを当 診療所のみで 3か月で完了しなければならない.その ため,できるだけ効率よく集団接種を行えるように工 夫することで対処することにした.ワクチン接種を始 めて 1か月経ったので,現在の状況を報告したいと思 う. 方 法 5月から村役場の多目的ホール(16.0×14.5 m)で 65 歳以上の高齢者対象のワクチン接種が始まった.医師 1名,看護師 3名,案内や経過観察などを行う役場のス タッフが 17~20名程で協力してワクチン接種を行っ た.また専攻医 1名が加わることもある.ホールの左 右に椅子と机を 10個ずつ並べ,パーテーションで区切 る.ホールの真ん中は密にならないようにいすを並べ て経過観察する場所とする(図 1,図 2a).図のよう に 1~20に番号を振り,図 1に示された赤い矢印の動 線のように移動して予診・問診を行う.その後を追い かけるように手分けをして 3人の看護師が,注射器な ど必要な物品を積んだカートを押して移動してワクチ ン接種を行う(図 2b).接種後は係りがブース内で説 明した後,中央の待機場所に案内して経過観察を行う. 退出後は別の係りがブースの消毒を行う.以上が一連 の流れとなる.この際,各自作業終了のサインとして, ブースに取り付けた部屋番号に色のついたクリップを 留めることにした(図 2b).ブースの消毒完了が濃い 青,予診がオレンジ,その後医師による問診が水色の クリップを,それぞれブースの番号札に留めていく. 問診時に長めの経過観察が必要と判断した場合は,問