{"title":"通过杂草威胁和手工除草的经验,促进对除草剂的好处和问题的理解","authors":"Tsukasa Watanabe, Yasuomi Minagawa, Yu Suzuki, T. Hattori","doi":"10.5647/jsoee.31.1_3","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"農薬は、作物の病害虫や雑草を防除し、農業の生産性 向上や農産物の品質の安定化、農作業の省力化などに多 大な貢献をしてきた(北村 1993)。また、効力を重視す るあまり、散布者や水生生物への悪影響、生物濃縮など の問題が生じたことへの反省から、毒性や残留性の低い 農薬への移行が進められた(科学技術教育協会 1995)。 現在の農薬は、安全性を確保するために、さまざまな毒 性試験を経た上で認可され、適正な使用法も定められて いる(土倉ら 1993)。ただし、農薬の長期的・複合的な 影響や分解中間物の毒性(立川 1980)、生物多様性への 影響(深海 1998)など、十分に解明されていないリス クもある。そもそも農薬は、病害虫や雑草の活動を抑制 したり殺したりする高い生理活性を有するものであり、 防除目的外の生物や環境に全く影響のない「ゼロリス ク」はあり得ない(中村・片山 2004)。 一方で、無農薬栽培は、農薬に代わる費用と労力を要 し、生産性も低いため、経営規模の拡大は難しく、十分 な食料供給は不可能と考えられる(農薬工業会 1993)。 また、作物の病原菌の中には強力な毒素を産生するもの があり(見里 1975)、病害虫に侵された作物が生成する 抵抗性物質の中にも毒性の高いもの(見里 1983)やア レルギー物質(日本植物防疫協会 2008)があるため、 無農薬栽培の作物にも食品安全上のリスクはある。 中津川(2005)は、農薬か無農薬かという二者択一 型の思考癖は環境保全の妨げになりかねず、もっと柔軟 な将来の展望が必要であると主張している。梅津(1998) は、農薬をむしろ肯定的に捉え、環境保全に役立つ農薬 に関する各種の技術(1)を積極的に展開することが重要 研究論文 雑草害調査と草取り体験を通して 除草剤の意義と課題の理解を促す教育実践","PeriodicalId":308853,"journal":{"name":"Japanese Journal of Environmental Education","volume":null,"pages":null},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Hands-on Learning to Promote the Understanding of the Benefits and Problems of Herbicides through the Experience of Weed Threats and Hand Weeding\",\"authors\":\"Tsukasa Watanabe, Yasuomi Minagawa, Yu Suzuki, T. Hattori\",\"doi\":\"10.5647/jsoee.31.1_3\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"農薬は、作物の病害虫や雑草を防除し、農業の生産性 向上や農産物の品質の安定化、農作業の省力化などに多 大な貢献をしてきた(北村 1993)。また、効力を重視す るあまり、散布者や水生生物への悪影響、生物濃縮など の問題が生じたことへの反省から、毒性や残留性の低い 農薬への移行が進められた(科学技術教育協会 1995)。 現在の農薬は、安全性を確保するために、さまざまな毒 性試験を経た上で認可され、適正な使用法も定められて いる(土倉ら 1993)。ただし、農薬の長期的・複合的な 影響や分解中間物の毒性(立川 1980)、生物多様性への 影響(深海 1998)など、十分に解明されていないリス クもある。そもそも農薬は、病害虫や雑草の活動を抑制 したり殺したりする高い生理活性を有するものであり、 防除目的外の生物や環境に全く影響のない「ゼロリス ク」はあり得ない(中村・片山 2004)。 一方で、無農薬栽培は、農薬に代わる費用と労力を要 し、生産性も低いため、経営規模の拡大は難しく、十分 な食料供給は不可能と考えられる(農薬工業会 1993)。 また、作物の病原菌の中には強力な毒素を産生するもの があり(見里 1975)、病害虫に侵された作物が生成する 抵抗性物質の中にも毒性の高いもの(見里 1983)やア レルギー物質(日本植物防疫協会 2008)があるため、 無農薬栽培の作物にも食品安全上のリスクはある。 中津川(2005)は、農薬か無農薬かという二者択一 型の思考癖は環境保全の妨げになりかねず、もっと柔軟 な将来の展望が必要であると主張している。梅津(1998) は、農薬をむしろ肯定的に捉え、環境保全に役立つ農薬 に関する各種の技術(1)を積極的に展開することが重要 研究論文 雑草害調査と草取り体験を通して 除草剤の意義と課題の理解を促す教育実践\",\"PeriodicalId\":308853,\"journal\":{\"name\":\"Japanese Journal of Environmental Education\",\"volume\":null,\"pages\":null},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1900-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Japanese Journal of Environmental Education\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.5647/jsoee.31.1_3\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Japanese Journal of Environmental Education","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.5647/jsoee.31.1_3","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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