{"title":"已故老鼠遗传学家图川清的成就","authors":"Y. Kikuchi","doi":"10.3123/JEMS.26.51","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"1)マウスの系統維持と日本産マウスの遺伝学的研究 第二次大戦後の混乱がまだ治まらない 1951年に,先 生が北大から遺伝研に赴任する際,恩師の牧野佐二郎北 大教授より移送を託されたネズミ達と共に貨物列車に乗 り込み,札幌から三島まで,数日かけて運んだときの苦 労話を,雑誌「自然」に書かれている(土川,1978b). これが先生のマウス研究の原点といっても過言ではなか ろう. 当時の遺伝研には,小熊 捍所長や駒井 卓先生など, わが国の遺伝学の泰斗がおられた.また,実験動物の質 向上の重要性を認識された小熊,駒井両先生をはじめ, 中原和郎,安東洪次,田嶋嘉雄などの諸先生から,親し く教えを受けたことが,土川先生の遺伝研における研究 に大きな影響をもたらしたことは,想像にかたくない. 1953年には文部省科研費によって,わが国初の近代的 な飼育室が遺伝研に設立され,先生は Jackson記念研究 所に留学される 1956年まで,その管理・運営に当たら れた.","PeriodicalId":394432,"journal":{"name":"Environmental Mutagen Research","volume":"71 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Achievements of the late Kiyoshi Tutikawa, a mouse geneticist\",\"authors\":\"Y. Kikuchi\",\"doi\":\"10.3123/JEMS.26.51\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"1)マウスの系統維持と日本産マウスの遺伝学的研究 第二次大戦後の混乱がまだ治まらない 1951年に,先 生が北大から遺伝研に赴任する際,恩師の牧野佐二郎北 大教授より移送を託されたネズミ達と共に貨物列車に乗 り込み,札幌から三島まで,数日かけて運んだときの苦 労話を,雑誌「自然」に書かれている(土川,1978b). これが先生のマウス研究の原点といっても過言ではなか ろう. 当時の遺伝研には,小熊 捍所長や駒井 卓先生など, わが国の遺伝学の泰斗がおられた.また,実験動物の質 向上の重要性を認識された小熊,駒井両先生をはじめ, 中原和郎,安東洪次,田嶋嘉雄などの諸先生から,親し く教えを受けたことが,土川先生の遺伝研における研究 に大きな影響をもたらしたことは,想像にかたくない. 1953年には文部省科研費によって,わが国初の近代的 な飼育室が遺伝研に設立され,先生は Jackson記念研究 所に留学される 1956年まで,その管理・運営に当たら れた.\",\"PeriodicalId\":394432,\"journal\":{\"name\":\"Environmental Mutagen Research\",\"volume\":\"71 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1900-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Environmental Mutagen Research\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.3123/JEMS.26.51\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Environmental Mutagen Research","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3123/JEMS.26.51","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
引用次数: 0
Achievements of the late Kiyoshi Tutikawa, a mouse geneticist
1)マウスの系統維持と日本産マウスの遺伝学的研究 第二次大戦後の混乱がまだ治まらない 1951年に,先 生が北大から遺伝研に赴任する際,恩師の牧野佐二郎北 大教授より移送を託されたネズミ達と共に貨物列車に乗 り込み,札幌から三島まで,数日かけて運んだときの苦 労話を,雑誌「自然」に書かれている(土川,1978b). これが先生のマウス研究の原点といっても過言ではなか ろう. 当時の遺伝研には,小熊 捍所長や駒井 卓先生など, わが国の遺伝学の泰斗がおられた.また,実験動物の質 向上の重要性を認識された小熊,駒井両先生をはじめ, 中原和郎,安東洪次,田嶋嘉雄などの諸先生から,親し く教えを受けたことが,土川先生の遺伝研における研究 に大きな影響をもたらしたことは,想像にかたくない. 1953年には文部省科研費によって,わが国初の近代的 な飼育室が遺伝研に設立され,先生は Jackson記念研究 所に留学される 1956年まで,その管理・運営に当たら れた.