{"title":"密度泛函计算辅助金属催化含碳键活化反应机理研究进展","authors":"S. Mori","doi":"10.4019/BJSCC.72.15","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"アルキル基やアリール基のクロスカップリング反応 は、炭素―水素、炭素―炭素、炭素―ヘテロ原子結合の 開裂により、異なる炭素置換基を結合させる反応である。 玉尾および熊田のグループおよび R. Corriuらがそれぞれ 独立に、ハロゲン化アルケニルあるいはハロゲン化アリ ールと Grignard試薬を用いて Ni(II)触媒存在下でのクロ スカップリング反応を報告した 。その後、有機ハロ ゲン化物と有機ホウ素化合物からの Pd触媒存在下にお けるクロスカップリング反応である鈴木―宮浦カップリ ング反応 、ハロゲン化アリールあるいはハロゲン化ビ ニルと末端アルケンからスチレン誘導体をパラジウム触 媒存在下で合成する溝呂木―Heck反応 、有機ハロゲ ン化物と有機亜鉛試薬 (有機アルミニウム試薬あるいは 有機ジルコニウム試薬を用いてもよい )を Niあるいは Pd触媒存在下で用いて反応させる根岸カップリング 8−10) など、多くのカップリング反応が開発され、工業的にも 応用されている。鈴木―宮浦カップリング反応および溝 呂木―Heck反応のメカニズムの実験および DFT法によ る解明については、総説等が報告されている 。これ らのカップリング反応の基質としてハロゲン化物など脱 離しやすい官能基が結合した有機化合物が用いられてい ることが多いが、生成するハロゲン化物の除去などの操 作が必要であり、環境負荷をいかに小さくするかの課題 が残っている 。 有機合成の分野では、複雑な骨格を持つ有機化合物の 合成において、炭素―炭素結合生成反応が非常に重要で あるが、近年、金属触媒による炭素―水素結合、炭素― 炭素結合や炭素―ヘテロ原子結合を始めとした不活性結 合の活性化反応が開発されている 。炭素―水素結合 活性化の例は多くみられるが、炭素―炭素結合や炭素― ヘテロ原子結合の活性化については報告例が少なく、有 機合成化学上さらにチャレンジングな課題となってい る。この反応は、原子経済的にも原子効率的にも最近注 目されている。Fig. 1に示すように、炭素―炭素結合や 炭素―ヘテロ原子結合(O,N)の結合エネルギーは、85 kcal/molよりも大きくなり、ブロモベンゼンの炭素−臭 素結合エネルギーよりも大きい 。","PeriodicalId":72479,"journal":{"name":"Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry","volume":" ","pages":""},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2018-11-30","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"https://sci-hub-pdf.com/10.4019/BJSCC.72.15","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Recent Advances for Reaction Mechanisms of Metal-Catalyzed Activations of Carbon-Containing Bonds with the Aid of Density Functional Calculations\",\"authors\":\"S. Mori\",\"doi\":\"10.4019/BJSCC.72.15\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"アルキル基やアリール基のクロスカップリング反応 は、炭素―水素、炭素―炭素、炭素―ヘテロ原子結合の 開裂により、異なる炭素置換基を結合させる反応である。 玉尾および熊田のグループおよび R. Corriuらがそれぞれ 独立に、ハロゲン化アルケニルあるいはハロゲン化アリ ールと Grignard試薬を用いて Ni(II)触媒存在下でのクロ スカップリング反応を報告した 。その後、有機ハロ ゲン化物と有機ホウ素化合物からの Pd触媒存在下にお けるクロスカップリング反応である鈴木―宮浦カップリ ング反応 、ハロゲン化アリールあるいはハロゲン化ビ ニルと末端アルケンからスチレン誘導体をパラジウム触 媒存在下で合成する溝呂木―Heck反応 、有機ハロゲ ン化物と有機亜鉛試薬 (有機アルミニウム試薬あるいは 有機ジルコニウム試薬を用いてもよい )を Niあるいは Pd触媒存在下で用いて反応させる根岸カップリング 8−10) など、多くのカップリング反応が開発され、工業的にも 応用されている。鈴木―宮浦カップリング反応および溝 呂木―Heck反応のメカニズムの実験および DFT法によ る解明については、総説等が報告されている 。これ らのカップリング反応の基質としてハロゲン化物など脱 離しやすい官能基が結合した有機化合物が用いられてい ることが多いが、生成するハロゲン化物の除去などの操 作が必要であり、環境負荷をいかに小さくするかの課題 が残っている 。 有機合成の分野では、複雑な骨格を持つ有機化合物の 合成において、炭素―炭素結合生成反応が非常に重要で あるが、近年、金属触媒による炭素―水素結合、炭素― 炭素結合や炭素―ヘテロ原子結合を始めとした不活性結 合の活性化反応が開発されている 。炭素―水素結合 活性化の例は多くみられるが、炭素―炭素結合や炭素― ヘテロ原子結合の活性化については報告例が少なく、有 機合成化学上さらにチャレンジングな課題となってい る。この反応は、原子経済的にも原子効率的にも最近注 目されている。Fig. 1に示すように、炭素―炭素結合や 炭素―ヘテロ原子結合(O,N)の結合エネルギーは、85 kcal/molよりも大きくなり、ブロモベンゼンの炭素−臭 素結合エネルギーよりも大きい 。\",\"PeriodicalId\":72479,\"journal\":{\"name\":\"Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry\",\"volume\":\" \",\"pages\":\"\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2018-11-30\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"https://sci-hub-pdf.com/10.4019/BJSCC.72.15\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.4019/BJSCC.72.15\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Bulletin of Japan Society of Coordination Chemistry","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4019/BJSCC.72.15","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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