{"title":"支持医院病房难治性神经疾病患者出院的努力","authors":"Suzumi Taue, Risa Momose, Tadahiro Karasawa, Ayumi Miyasaka, Toshikazu Yoshida","doi":"10.2185/jjrm.70.529","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"B県では神経・筋疾患の患者が全国に比べ多 く,患者を支える整備が求められている。A院 には,2014年 8 月に B県から認可を受け12床 の神経難病特例病床登録がある。神経難病特例 病床とは,難病患者及び家族が地域の中で安定 した在宅療養生活が送れることを目指し,地域 で生活する難病患者に対する支援体制の整備に 努めることとしている。また今後の取り組みと して,相談支援体制の充実に努める他,レスパ イト入院(短期一時入院)の調整や受け入れ医 療機関の増加を図ることとしている。神経難病 特例病床チームの基本方針として,1治療が困 難で多くが根治を望めず慢性進行性の経過をた どることの多い病態・病状を理解し,患者およ び家族の心情に共感した看護・ケアの提供を優 先する。2社会的かつ経済的に不利な状況にな ることの多い療養生活に対して,医療と福祉・ 制度など多方面から最良の支援を提供すること を重視する。などをあげている。治療目的のみ でなく,レスパイト目的の入院も増加傾向にあ る。 神経難病の多くは慢性の経過で症状が進行 し,日常生活動作(以下 ADL)が低下し,医 療依存度も高くなる。退院時には入院前の状態 と異なる事が多く,本人・家族の不安が強くな る。また,神経難病の病状の進行には疾患によ る差や個人差があり,進行が急速な場合があ る。そのため早期の退院調整を行なうためには 看護師だけでなく多職種の知識や連携が必要と なる。 今回,神経難病特例病床への入院 3例の検討 をもとにして,効果的な退院調整が行なえるよ うにするために,退院支援マニュアルを作成し たので報告する。","PeriodicalId":17367,"journal":{"name":"JOURNAL OF THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE","volume":"1971 1","pages":""},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2022-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Efforts to Support Discharge of Patients With Intractable Neurological Diseases from Hospital Wards\",\"authors\":\"Suzumi Taue, Risa Momose, Tadahiro Karasawa, Ayumi Miyasaka, Toshikazu Yoshida\",\"doi\":\"10.2185/jjrm.70.529\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"B県では神経・筋疾患の患者が全国に比べ多 く,患者を支える整備が求められている。A院 には,2014年 8 月に B県から認可を受け12床 の神経難病特例病床登録がある。神経難病特例 病床とは,難病患者及び家族が地域の中で安定 した在宅療養生活が送れることを目指し,地域 で生活する難病患者に対する支援体制の整備に 努めることとしている。また今後の取り組みと して,相談支援体制の充実に努める他,レスパ イト入院(短期一時入院)の調整や受け入れ医 療機関の増加を図ることとしている。神経難病 特例病床チームの基本方針として,1治療が困 難で多くが根治を望めず慢性進行性の経過をた どることの多い病態・病状を理解し,患者およ び家族の心情に共感した看護・ケアの提供を優 先する。2社会的かつ経済的に不利な状況にな ることの多い療養生活に対して,医療と福祉・ 制度など多方面から最良の支援を提供すること を重視する。などをあげている。治療目的のみ でなく,レスパイト目的の入院も増加傾向にあ る。 神経難病の多くは慢性の経過で症状が進行 し,日常生活動作(以下 ADL)が低下し,医 療依存度も高くなる。退院時には入院前の状態 と異なる事が多く,本人・家族の不安が強くな る。また,神経難病の病状の進行には疾患によ る差や個人差があり,進行が急速な場合があ る。そのため早期の退院調整を行なうためには 看護師だけでなく多職種の知識や連携が必要と なる。 今回,神経難病特例病床への入院 3例の検討 をもとにして,効果的な退院調整が行なえるよ うにするために,退院支援マニュアルを作成し たので報告する。\",\"PeriodicalId\":17367,\"journal\":{\"name\":\"JOURNAL OF THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE\",\"volume\":\"1971 1\",\"pages\":\"\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2022-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"JOURNAL OF THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.2185/jjrm.70.529\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"JOURNAL OF THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2185/jjrm.70.529","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Efforts to Support Discharge of Patients With Intractable Neurological Diseases from Hospital Wards
B県では神経・筋疾患の患者が全国に比べ多 く,患者を支える整備が求められている。A院 には,2014年 8 月に B県から認可を受け12床 の神経難病特例病床登録がある。神経難病特例 病床とは,難病患者及び家族が地域の中で安定 した在宅療養生活が送れることを目指し,地域 で生活する難病患者に対する支援体制の整備に 努めることとしている。また今後の取り組みと して,相談支援体制の充実に努める他,レスパ イト入院(短期一時入院)の調整や受け入れ医 療機関の増加を図ることとしている。神経難病 特例病床チームの基本方針として,1治療が困 難で多くが根治を望めず慢性進行性の経過をた どることの多い病態・病状を理解し,患者およ び家族の心情に共感した看護・ケアの提供を優 先する。2社会的かつ経済的に不利な状況にな ることの多い療養生活に対して,医療と福祉・ 制度など多方面から最良の支援を提供すること を重視する。などをあげている。治療目的のみ でなく,レスパイト目的の入院も増加傾向にあ る。 神経難病の多くは慢性の経過で症状が進行 し,日常生活動作(以下 ADL)が低下し,医 療依存度も高くなる。退院時には入院前の状態 と異なる事が多く,本人・家族の不安が強くな る。また,神経難病の病状の進行には疾患によ る差や個人差があり,進行が急速な場合があ る。そのため早期の退院調整を行なうためには 看護師だけでなく多職種の知識や連携が必要と なる。 今回,神経難病特例病床への入院 3例の検討 をもとにして,効果的な退院調整が行なえるよ うにするために,退院支援マニュアルを作成し たので報告する。