{"title":"海马旁神经元同步突发放电的传播对杏仁核外侧核神经活动的调节","authors":"M. Funahashi","doi":"10.2330/JORALBIOSCI1965.44.195","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"海馬体 と扁桃体は辺縁系を構成する2大 領域であり, 大脳皮質や皮質下の諸核 と密接な線維連絡をもつととも に,視 床下部 とも強力な相互連絡 をもち,本 能行動や情 動行動,さ らには自律神経調節をも制御 している1)。扁桃 体緒核のうち外側核 は,恐 怖条件付 けによる回避行動の 発現に関与 しており,大 脳皮質および周辺皮質からの感 覚情 報 を最初 に受 け る場所 と して よ く知 られ て い る2-7)。恐怖条件付 け行動における学習・記憶の形成に関 する研究によく用いられてきたのが,ラ ットの足底の電 気刺激を無条件刺激に,一 定の トーンによる聴覚刺激を 条件刺激にし,ト ーンによる聴覚刺激を与えてから回避 行動発現に要する時間を測定するといった行動実験で, 電気刺激 と聴覚刺激を繰 り返すとより短い時間で回避行 動を行うようになり,や がて回避行動が トーンによる刺 激だけでも起 こるようになる現象について調べたもので ある5)。このような行動学的研究によって,視 床および大 脳皮質連合野の聴覚野からの入力が,扁 桃体外側核に収 束 していることがわかったのをはじめとして,感 覚情報 の扁桃体外側核への伝達経路が次第に明 らかにされて いった。一方,記 憶形成の主体部分 と考えられる海馬体 からの入力については,い くつかの報告8-12)があるもの の不明な点が多 く残されている。すなわち,さ まざまな 情動刺激を受 けることにより生 じる感覚情報が,視 床や 大脳皮質を経由して最終的に扁桃体外側核へ送 られる過 程において,海 馬体か らいかなる入力を受け,ま たそれ が感覚情報の修飾 ・統合にどのように関与するのかを明 らかにすることは,感 覚情報 と記憶 とのかかわ りを知る うえでもたいへん重要である。図1は,恐 怖条件付けに かかわる神経回路 をモデルにして,扁 桃体外側核への入 力経路を模式的に示したものである。 このようにたいへ ん複雑な線維連絡 をもつ辺縁系の神経連絡や神経回路網 の活動を調べることは容易ではないため,わ れわれの研 究では主に脳スライス標本を用いている。特 に側頭葉の 水平断スライスを用いることにより,海 馬体 と扁桃体の 両方を同時に同じスライスの上で調べることができる。 以下に述べる電気生理学的知見のすべてが,こ のような スライス標本か ら得 られたものである。本稿では,わ れ われの研究により得 られた知見をもとに,傍 海馬領域お よび扁桃体外側核の単一ニューロン特性 と海馬体か ら扁 桃体への情報伝達様式,さ らに傍海馬領域からの同期性 入力による扁桃体神経活動の修飾についてまとめ,扁 桃 体 における感覚情報が海馬体からの入力によっていかに 修飾 ・統合されるのかを考察 した。","PeriodicalId":14631,"journal":{"name":"Japanese Journal of Oral Biology","volume":"67 1","pages":"195-202"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2002-06-20","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Modulation of Neural Activity in the Lateral Nucleus of the Amygdala by the Propagation of Synchronous Burst Discharges from Parahippocampal Neurons\",\"authors\":\"M. Funahashi\",\"doi\":\"10.2330/JORALBIOSCI1965.44.195\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"海馬体 と扁桃体は辺縁系を構成する2大 領域であり, 大脳皮質や皮質下の諸核 と密接な線維連絡をもつととも に,視 床下部 とも強力な相互連絡 をもち,本 能行動や情 動行動,さ らには自律神経調節をも制御 している1)。扁桃 体緒核のうち外側核 は,恐 怖条件付 けによる回避行動の 発現に関与 しており,大 脳皮質および周辺皮質からの感 覚情 報 を最初 に受 け る場所 と して よ く知 られ て い る2-7)。恐怖条件付 け行動における学習・記憶の形成に関 する研究によく用いられてきたのが,ラ ットの足底の電 気刺激を無条件刺激に,一 定の トーンによる聴覚刺激を 条件刺激にし,ト ーンによる聴覚刺激を与えてから回避 行動発現に要する時間を測定するといった行動実験で, 電気刺激 と聴覚刺激を繰 り返すとより短い時間で回避行 動を行うようになり,や がて回避行動が トーンによる刺 激だけでも起 こるようになる現象について調べたもので ある5)。このような行動学的研究によって,視 床および大 脳皮質連合野の聴覚野からの入力が,扁 桃体外側核に収 束 していることがわかったのをはじめとして,感 覚情報 の扁桃体外側核への伝達経路が次第に明 らかにされて いった。一方,記 憶形成の主体部分 と考えられる海馬体 からの入力については,い くつかの報告8-12)があるもの の不明な点が多 く残されている。すなわち,さ まざまな 情動刺激を受 けることにより生 じる感覚情報が,視 床や 大脳皮質を経由して最終的に扁桃体外側核へ送 られる過 程において,海 馬体か らいかなる入力を受け,ま たそれ が感覚情報の修飾 ・統合にどのように関与するのかを明 らかにすることは,感 覚情報 と記憶 とのかかわ りを知る うえでもたいへん重要である。図1は,恐 怖条件付けに かかわる神経回路 をモデルにして,扁 桃体外側核への入 力経路を模式的に示したものである。 このようにたいへ ん複雑な線維連絡 をもつ辺縁系の神経連絡や神経回路網 の活動を調べることは容易ではないため,わ れわれの研 究では主に脳スライス標本を用いている。特 に側頭葉の 水平断スライスを用いることにより,海 馬体 と扁桃体の 両方を同時に同じスライスの上で調べることができる。 以下に述べる電気生理学的知見のすべてが,こ のような スライス標本か ら得 られたものである。本稿では,わ れ われの研究により得 られた知見をもとに,傍 海馬領域お よび扁桃体外側核の単一ニューロン特性 と海馬体か ら扁 桃体への情報伝達様式,さ らに傍海馬領域からの同期性 入力による扁桃体神経活動の修飾についてまとめ,扁 桃 体 における感覚情報が海馬体からの入力によっていかに 修飾 ・統合されるのかを考察 した。\",\"PeriodicalId\":14631,\"journal\":{\"name\":\"Japanese Journal of Oral Biology\",\"volume\":\"67 1\",\"pages\":\"195-202\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2002-06-20\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Japanese Journal of Oral Biology\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.2330/JORALBIOSCI1965.44.195\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Japanese Journal of Oral Biology","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2330/JORALBIOSCI1965.44.195","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Modulation of Neural Activity in the Lateral Nucleus of the Amygdala by the Propagation of Synchronous Burst Discharges from Parahippocampal Neurons
海馬体 と扁桃体は辺縁系を構成する2大 領域であり, 大脳皮質や皮質下の諸核 と密接な線維連絡をもつととも に,視 床下部 とも強力な相互連絡 をもち,本 能行動や情 動行動,さ らには自律神経調節をも制御 している1)。扁桃 体緒核のうち外側核 は,恐 怖条件付 けによる回避行動の 発現に関与 しており,大 脳皮質および周辺皮質からの感 覚情 報 を最初 に受 け る場所 と して よ く知 られ て い る2-7)。恐怖条件付 け行動における学習・記憶の形成に関 する研究によく用いられてきたのが,ラ ットの足底の電 気刺激を無条件刺激に,一 定の トーンによる聴覚刺激を 条件刺激にし,ト ーンによる聴覚刺激を与えてから回避 行動発現に要する時間を測定するといった行動実験で, 電気刺激 と聴覚刺激を繰 り返すとより短い時間で回避行 動を行うようになり,や がて回避行動が トーンによる刺 激だけでも起 こるようになる現象について調べたもので ある5)。このような行動学的研究によって,視 床および大 脳皮質連合野の聴覚野からの入力が,扁 桃体外側核に収 束 していることがわかったのをはじめとして,感 覚情報 の扁桃体外側核への伝達経路が次第に明 らかにされて いった。一方,記 憶形成の主体部分 と考えられる海馬体 からの入力については,い くつかの報告8-12)があるもの の不明な点が多 く残されている。すなわち,さ まざまな 情動刺激を受 けることにより生 じる感覚情報が,視 床や 大脳皮質を経由して最終的に扁桃体外側核へ送 られる過 程において,海 馬体か らいかなる入力を受け,ま たそれ が感覚情報の修飾 ・統合にどのように関与するのかを明 らかにすることは,感 覚情報 と記憶 とのかかわ りを知る うえでもたいへん重要である。図1は,恐 怖条件付けに かかわる神経回路 をモデルにして,扁 桃体外側核への入 力経路を模式的に示したものである。 このようにたいへ ん複雑な線維連絡 をもつ辺縁系の神経連絡や神経回路網 の活動を調べることは容易ではないため,わ れわれの研 究では主に脳スライス標本を用いている。特 に側頭葉の 水平断スライスを用いることにより,海 馬体 と扁桃体の 両方を同時に同じスライスの上で調べることができる。 以下に述べる電気生理学的知見のすべてが,こ のような スライス標本か ら得 られたものである。本稿では,わ れ われの研究により得 られた知見をもとに,傍 海馬領域お よび扁桃体外側核の単一ニューロン特性 と海馬体か ら扁 桃体への情報伝達様式,さ らに傍海馬領域からの同期性 入力による扁桃体神経活動の修飾についてまとめ,扁 桃 体 における感覚情報が海馬体からの入力によっていかに 修飾 ・統合されるのかを考察 した。