ハイパースペクトルイメージングによる青果物のアントシアニン色素分布の評価に関する研究 第2報 イチゴのアントシアニン色素分布の可視化

太一 小林, 雅輝 永田, 後藤 有美子, 寛 豊田, ジャスパ タラダ
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Abstract

(1) 品質評価・検査システムの開発研究の一環として, ハイパースペクトルイメージングによるイチゴのアントシアニン色素の評価を行った.(2) 分光画像の取得は, 高感度冷却CCDカメラと液晶チューナブルフィルターを用いて450-600 nmの可視光領域を1 nm間隔で分光画像を取得した. 画像処理は分光画像を画素ごとに輝度値から吸光度値に変換し, 平均吸光度二次微分値を求めてスペクトルの作成を行った.(3) アントシアニン色素は, 抽出液 (50%酢酸に20時間以上浸漬) の吸光度二次微分スペクトルから490~530 nmの範囲で最も吸収の強い波長を選んだ.(4) アントシアニン色素の検量線は, 分光画像から求めた平均吸光度の二次微分値を目的変数, 化学的抽出法で最も吸光度の強い波長の吸光度値を目的変数として重回帰分析から求めた.(5) 検量線から画素ごとの吸光度を求め, その値をカラーマッピングしてアントシアニン色素分布の可視化画像を作成した.(6) 分光画像では508 nmと抽出液では504 nmにおいてアントシアニン色素を表す波長が強く認められたので, 508nm を第一波長に検量線を作成した. 5 波長での実測値と予測値との間には,重相関係数R=0.932, 標準誤差SEP=0.213であり, 予測精度は良好であった.(7) 選択された波長域で検量線を適用し, アントシアニン色素分布の可視化画像と分布割合のグラフを作成し,個体間の評価を試み, ハイパースペクトルイメージングの有用性を確認した.(8) 撮影距離による影響は, 設定値から20 mm程度の差ではアントシアニン含有の予測精度になんら支障はなかった.
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超光谱成像评估蔬果花青素色素分布研究第2报草莓花青素色素分布可视化
作为质量评价和检查系统开发研究的一环,通过超光谱成像对草莓的花青素色素进行了评价。采用高灵敏度冷却CCD相机和液晶可调谐滤波器,以1nm的间隔获取450- 600nm可见光区域的光谱图像。图像处理是将分光图像按像素从亮度值转换为吸光度值,求出平均吸光度二阶微分值来制作光谱。提取液(浸泡在50%乙酸中20小时以上)的吸光度在490 ~ 530nm范围内选择了吸收最强的波长。从分光图像求出的平均吸光度的二阶微分值为目的变量,用化学提取法以吸光度最强的波长的吸光度值为目的变量,通过多元回归分析求出。将该数值进行彩色映射,生成花青素色素分布的可视化图像。(6)由于在508nm的光谱图像和504nm的提取液中,表示花青素色素的波长得到强烈认可,以508nm为第一波长制作检测线,在5个波长下的实测值与预测值之间的重相关系数R=0.932,标准误差SEP=0.213,预测精度良好。(7)在选定的波长范围内应用检测线,制作花青素色素分布的可视化图像和分布比例图表,尝试对个体间进行评估,确认了超光谱成像的实用性。(8)拍摄距离的影响方面,与设定值相差20mm左右时,对花青素含量的预测精度没有任何障碍。
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