N. Hattori, M. Adachi, T. Kaneko, K. Iozumi, M. Shimozuma
{"title":"Long-term Follow-up Study on Tinea Unguium","authors":"N. Hattori, M. Adachi, T. Kaneko, K. Iozumi, M. Shimozuma","doi":"10.3314/JJMM.38.189","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"爪白癬は非常に難治であり,griseofulvin(GRF)が臨床応用されてから約30年間,GRFはほとんど唯一の有効な治療法とされてきた.我々は,GRF発売当初より,当科真菌外来に登録された爪白癬患者に対しGRF内服治療を行ってきた.この30年間の臨床データをもとに,1)30年前から現在までの患者背景の変化,2)GRFの爪白癬に対する有効性について検討した.患者背景に関しては,患者は高年齢化していた.GRFの有効性に関しては,1962年のみ治療期間が有意に短かったが,年齢別では,40-60歳の1962年のみ有意差があり,他の年齢層では有意な変化はなかった.全体の治癒率は32.4%(91/281)だが,4ヵ月以上継続して治療した者について考えると52.9%(91/172)であった.治癒に至った患者の平均内服期間は415日であった.副作用発現率は,8.5%(24/281)で重篤なものはなかった.4ヵ月以上継続して治療した患者について考えると,その半数以上が治癒に至っていることから,GRFは,継続して内服するとかなり有効性の高い,安全な薬剤と考えられた.治療期間については,30年前から現在まで,大きな変化はなく,耐性菌の増加による有効性の減少に関しては,否定的な結果であった.また,治癒までの平均内服期間が約14ヵ月であり,中途で治療を中止した患者の半数が,5ヵ月以内に中止していることを考えると,長期間の継続治療の必要性が,爪白癬における治療上の課題として強調された.","PeriodicalId":19301,"journal":{"name":"Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi","volume":"40 4 1","pages":"189-197"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1997-05-30","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3314/JJMM.38.189","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}