{"title":"N-ベンゾイル-N-フェニルヒドロキシルアミン担持XAD樹脂を用いた固相抽出濃縮と逆相分配高速液体クロマトグラフィーによる微量スズの定量","authors":"貞信 井上","doi":"10.1246/NIKKASHI.2001.567","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"金属イオンの捕集剤としてN-ベンゾイル-N-フェニルヒドロキシルアミン(以下BPHAと略)を担持したアンバーライトXAD-7樹脂(BPHA/XAD樹脂)を用いて,水溶液中から微量スズを捕集する方法について検討した.0.1–0.4 gのBPHA/XAD樹脂を用い,バッチ法により50–500 cm3の0.25 mol dm−3塩酸酸性溶液中から,微量スズを定量的に捕集できる条件を見いだした.捕集後,スズを吸着した樹脂を,0.5 mol dm−3硫酸-エタノールの混合溶液(1 : 1,v/v)とふりまぜることによりスズを溶離できる.溶離液中のスズは,プレカラム誘導体化試薬として2-(5-ニトロ-2-ピリジルアゾ)-5-[N-プロピル-N-(3-スルホプロピル)アミノ]フェノール(以下Nitro-PAPSと略)を用いたSn-Nitro-PAPS錯体として吸光検出逆相HPLCにより定量する.吸光度フルスケール(AUFS)を0.002に設定した場合,ピーク高さから作成した検量線はスズ(IV)0–8.0 ng cm−3の範囲でよい直線性を示した.検量線の中央値に相当する量のスズ(4.0 ng cm−3)を3回測定したときの相対標準偏差(RSD)は1.8%であった.HPLC法自体(前濃縮を行わない場合)の検出限界(試薬ブランク値の3σ)は0.58 ng cm−3(n = 5)であった.固相抽出とHPLCとの組み合わせによって,試料水500 cm3を用いた場合のスズの検出限界(から試験液の3σ)は0.03 ng cm−3であった.","PeriodicalId":19311,"journal":{"name":"Nippon Kagaku Kaishi","volume":"30 1","pages":"567-572"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2001-10-10","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Nippon Kagaku Kaishi","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.1246/NIKKASHI.2001.567","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
引用次数: 1
Abstract
金属イオンの捕集剤としてN-ベンゾイル-N-フェニルヒドロキシルアミン(以下BPHAと略)を担持したアンバーライトXAD-7樹脂(BPHA/XAD樹脂)を用いて,水溶液中から微量スズを捕集する方法について検討した.0.1–0.4 gのBPHA/XAD樹脂を用い,バッチ法により50–500 cm3の0.25 mol dm−3塩酸酸性溶液中から,微量スズを定量的に捕集できる条件を見いだした.捕集後,スズを吸着した樹脂を,0.5 mol dm−3硫酸-エタノールの混合溶液(1 : 1,v/v)とふりまぜることによりスズを溶離できる.溶離液中のスズは,プレカラム誘導体化試薬として2-(5-ニトロ-2-ピリジルアゾ)-5-[N-プロピル-N-(3-スルホプロピル)アミノ]フェノール(以下Nitro-PAPSと略)を用いたSn-Nitro-PAPS錯体として吸光検出逆相HPLCにより定量する.吸光度フルスケール(AUFS)を0.002に設定した場合,ピーク高さから作成した検量線はスズ(IV)0–8.0 ng cm−3の範囲でよい直線性を示した.検量線の中央値に相当する量のスズ(4.0 ng cm−3)を3回測定したときの相対標準偏差(RSD)は1.8%であった.HPLC法自体(前濃縮を行わない場合)の検出限界(試薬ブランク値の3σ)は0.58 ng cm−3(n = 5)であった.固相抽出とHPLCとの組み合わせによって,試料水500 cm3を用いた場合のスズの検出限界(から試験液の3σ)は0.03 ng cm−3であった.
作为金属离子的捕获剂,采用携带正苯二甲酸二苯基羟基胺(以下简称BPHA)的琥珀光XAD-7树脂(BPHA/XAD树脂),研究了从水溶液中采集微量锡的方法。采用0.1 - 0.4 g的BPHA/XAD树脂,通过批量法发现了在50 - 500cm3的0.25 mol dm - 3盐酸酸性溶液中定量采集微量锡的条件。捕集后,将吸附锡的树脂与0.5 mol dm - 3硫酸-乙醇的混合溶液(1∶1,v/v)混合,即可溶离锡。溶离液中的锡,用2-(5-硝基-2-吡啶偶氮)-5-[N-丙基-N-(3-磺丙基)氨基]苯酚(以下简称Nitro-PAPS)制成的Sn-Nitro-PAPS配合物通过吸光检测反相HPLC进行定量。当吸光度全标度(AUFS)设定为0.002时,从峰值高度制作的检量线在锡(IV)0 - 8.0 ng cm - 3范围内表现出良好的线性。测量相当于检量线中央值的锡(4.0 ng cm - 3)时的相对标准差(RSD)是1.8%。HPLC法本身(在不进行预浓缩的情况下)的检测极限(试剂消隐值3σ)为0.58 ng cm - 3(n = 5)。通过固相提取与HPLC相结合,使用500cm3样品水时锡的检测极限(从测试液的3σ)为0.03 ng cm - 3。