欧拉湾蓝藻的遗传鉴定

N. Isomura, Kenta Watanabe, Chihiro Nishihara, Mariko Abe, H. Yamashiro
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摘要

冲绳县名护市大浦湾的蓝珊瑚群集因其大小和特殊的形状而被要求保护,是代表大浦湾珊瑚礁生态系统的存在。2009年出现的蓝珊瑚白化现象,被认为是由于大型珊瑚层在珊瑚表面的繁茂生长,对珊瑚造成了损害,阻碍了珊瑚的健康状态。这次在蓝珊瑚上发现了与大型藻类不同的藻体。由于与在庆良间诸岛发现的钩状山羊的情况类似,因此认为藻体是蓝藻。在珊瑚礁区域,由于营养盐的增加而发生了大量蓝藻纠缠珊瑚而导致珊瑚死亡的例子,以及由多属蓝藻引起的致死性疾病。因此,本研究将在显微镜下观察从大浦湾蓝珊瑚群落表面及其周边岩盘采集的藻体形态,并调查16srdna序列,与已知蓝藻序列进行比较,查明藻体的本质;进一步探讨了蓝藻对蓝珊瑚的影响。分析结果表明,从蓝珊瑚和岩层中获得的藻体是以蓝藻属为首的多属和多种藻属组成的蓝藻联合体。其中含有Lyngbya majuscula和Hydrocoleum lyngbyaceum,当海水中的营养盐浓度提高时,会大量产生。这次被确认的蓝藻对蓝珊瑚群落的影响现阶段还很小,虽然是很少的生物,但对其繁茂的生长还是需要警惕的。
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Genetic identification of cyanobacteria on Heliopora coerulea in Oura Bay
沖縄県名護市大浦湾のアオサンゴ群集は,その大きさと特異な形状から保全が求められており,大浦湾のサンゴ礁生態系を代表する存在である。2009年に見られたアオサンゴの白化は,オオギケイソウがサンゴ表面に繁茂することでサンゴにダメージを与え,健康な状態を阻害された結果起きたものと考えられている。今回,アオサンゴ上にオオギケイソウとは異なる藻体が発見された。慶良間諸島で確認されたアミメヒラヤギにからむクダモの状況と類似していたことから,藻体はシアノバクテリアであると考えた。サンゴ礁域では,栄養塩の増加によって大発生したシアノバクテリアがサンゴにからみついてサンゴが死亡した例や,複数属のシアノバクテリアが引き起こす致死性の病気が知られている。そこで本研究では,大浦湾のアオサンゴ群体表面とその周辺の岩盤から採集した藻体の形態を顕微鏡で観察し,また16SrDNA配列を調べて,既知のシアノバクテリアの配列と比較して藻体の正体を明らかにし,さらにシアノバクテリアがアオサンゴへ及ぼす影響について検討することを目的とした。解析の結果,アオサンゴと岩盤から得られた藻体は,レプトリングビア属を始めとした複数属および複数種からなるシアノバクテリアのコンソーシアムであることがわかった。この中には,海水中の栄養塩濃度が高まると大量発生することもあるLyngbya majusculaやHydrocoleum lyngbyaceumが含まれていた。今回確認されたシアノバクテリアがアオサンゴ群体に与えている影響は現段階では小さいと考えられるが,微少な生物ながらその繁茂については警戒が必要である。
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