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Secreted Aspartyl Proteinase (SAP) from Candida albicans
Candida albicansが産生するproteinaseは,当初Candida albicans producing proteinase (CAPP)あるいはCandida acid proteinase (CAP)と呼ばれ,最近はsecreted aspartyl proteinase (SAP)とも呼ばれている.このproteinaseは病原性因子としてC. albicansの生体内侵襲と菌の増殖に重要な役割を果たしている.また近年このproteinaseファミリーの遺伝子が同定され,それらの発現制御機構も精力的に研究されている.我々はこのproteinaseの種々の作用を検討していく過程でproteinaseが好中球の走化性因子となりうることを見いだした.すなわち,proteinaseはヒト末梢血から得られた好中球に対して濃度依存的に好中球を遊走させ,500nMの濃度で最大走化活性を示した.また同時に運動性も亢進させた.proteinaseをモルモットの真皮内に注射すると,著明な好中球の浸潤が認められ,in vivoでもproteinaseの走化活性が確認された.以上の結果から,このproteinaseはタンパク分解酵素として生体の組織破壊に関与するが,一定量以上分泌され,拡散した場合には,生体防御を担当している好中球の認識するところとなり,その感染局所への遊走を惹起させてしまうことが示唆された.
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