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Pre-clinical Studies of Antifungal Agents for Deep-seated Mycoses
内臓真菌症に適応される抗真菌薬は,大別して2点で皮膚真菌症治療薬と異なる開発の目標を有する.1つは抗菌スペクトルと活性であり,内臓真菌症で頻度の高い真菌種に強いin vitro活性を有することであり,今1つはそれが全身投与された場合の活性の持続を含めた効果的な体内動態と,安全性が確認されることである.従って初期の薬剤探索の時点から,in vitro, in vivoの両面での評価が必要であり,同時に体内動態や安全性面でのスクリーニングも要求される.しかし,このin vitro活性の評価も真菌種や実験条件で一定ではなく,酵母様真菌については標準化がすすんでいるが,糸状菌も含めた全体としての標準化が望まれる.さらに,in vivoでの有効性がこれと必ずしも一致しない点も問題であり,今後はより早い段階での適正な動物モデルの導入と評価が望ましいと考えられる.動態・代謝試験,安全性試験における最大の問題は,動物実験で主に評価されるこれらの成績が,必ずしもヒトの成績と一致しないことであり,一部の評価方法には疑問もある.また,慢性毒性試験や薬物相互作用など,評価すべき項目も膨大かつ時間を要するものとなる.前臨床評価を通じて,さらに既存の標準的抗真菌薬を上まわる利点が明らかになることも必要であり,その開発は容易ではない.臨床ステップも含めた学会による標準法の設定が望まれる.