{"title":"压力下热致立方介质的相行为","authors":"Y. Maeda","doi":"10.11311/JSCTA1974.34.214","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"よく知られているように液晶には水やオイルの媒体中の ある濃度域で発現するリオトロピック液晶および純物質の 固相と等方液体相の中間温度域で発現するサーモトロピッ ク液晶が存在する。歴史的にみればReinitzerによる液晶の 発見以来,リオトロピック液晶が主に研究されてきた。液 晶は結晶のもつ光学的異方性と同時に液体のような流動性 を有することが大きな特徴である。そのなかで光学的等方 性を示す変わり種のキュービック(Cub)液晶相も古くか ら知られ,実験,理論の両面から研究されてきた。そのリ オトロピックCub液晶相については1960年代後半にIa3d やIm3mの空間群の構造モデルが提示されている。 一方,サーモトロピック液晶のCub相の発見はリオトロ ピック液晶よりもずっと遅い1960年代のことでありその歴 史は比較的浅い。しかしそれから今日まで,かなりの数の サーモトロピックCub液晶相が報告されている。1) Cub相 の工業的な利用は現在も見出されていないが,連綿と研究 が続けられてきたのは多くの研究者が,「線状構造の分子 がなぜ光学的等方性を示す三次元凝集構造を構築するの か?」という科学的興味に惹かれてきたからである。今日 ではサーモトロピックCub液晶相の構造はリオトロピック 液晶のものと本質的に変わりないことが広く認識されてい る。一般にCub相を示す分子は,カラミチック液晶の特徴 である中心部のメソゲン基のコアと分子両末端のフレキシ ブルなアルキル鎖という化学構造を有するほかに,コア部 の分子鎖に垂直方向に種々の相互作用が作用している。 Cub相の発現は末端アルキル鎖の分子運動によるエントロ Netsu Sokutei 34(5)214-222","PeriodicalId":19096,"journal":{"name":"Netsu Sokutei","volume":"172 1","pages":"214-222"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2007-11-15","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Phase Behavior of Thermotropic Cubic Mesogens under Pressure\",\"authors\":\"Y. Maeda\",\"doi\":\"10.11311/JSCTA1974.34.214\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"よく知られているように液晶には水やオイルの媒体中の ある濃度域で発現するリオトロピック液晶および純物質の 固相と等方液体相の中間温度域で発現するサーモトロピッ ク液晶が存在する。歴史的にみればReinitzerによる液晶の 発見以来,リオトロピック液晶が主に研究されてきた。液 晶は結晶のもつ光学的異方性と同時に液体のような流動性 を有することが大きな特徴である。そのなかで光学的等方 性を示す変わり種のキュービック(Cub)液晶相も古くか ら知られ,実験,理論の両面から研究されてきた。そのリ オトロピックCub液晶相については1960年代後半にIa3d やIm3mの空間群の構造モデルが提示されている。 一方,サーモトロピック液晶のCub相の発見はリオトロ ピック液晶よりもずっと遅い1960年代のことでありその歴 史は比較的浅い。しかしそれから今日まで,かなりの数の サーモトロピックCub液晶相が報告されている。1) Cub相 の工業的な利用は現在も見出されていないが,連綿と研究 が続けられてきたのは多くの研究者が,「線状構造の分子 がなぜ光学的等方性を示す三次元凝集構造を構築するの か?」という科学的興味に惹かれてきたからである。今日 ではサーモトロピックCub液晶相の構造はリオトロピック 液晶のものと本質的に変わりないことが広く認識されてい る。一般にCub相を示す分子は,カラミチック液晶の特徴 である中心部のメソゲン基のコアと分子両末端のフレキシ ブルなアルキル鎖という化学構造を有するほかに,コア部 の分子鎖に垂直方向に種々の相互作用が作用している。 Cub相の発現は末端アルキル鎖の分子運動によるエントロ Netsu Sokutei 34(5)214-222\",\"PeriodicalId\":19096,\"journal\":{\"name\":\"Netsu Sokutei\",\"volume\":\"172 1\",\"pages\":\"214-222\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2007-11-15\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Netsu Sokutei\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.11311/JSCTA1974.34.214\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Netsu Sokutei","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.11311/JSCTA1974.34.214","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Phase Behavior of Thermotropic Cubic Mesogens under Pressure
よく知られているように液晶には水やオイルの媒体中の ある濃度域で発現するリオトロピック液晶および純物質の 固相と等方液体相の中間温度域で発現するサーモトロピッ ク液晶が存在する。歴史的にみればReinitzerによる液晶の 発見以来,リオトロピック液晶が主に研究されてきた。液 晶は結晶のもつ光学的異方性と同時に液体のような流動性 を有することが大きな特徴である。そのなかで光学的等方 性を示す変わり種のキュービック(Cub)液晶相も古くか ら知られ,実験,理論の両面から研究されてきた。そのリ オトロピックCub液晶相については1960年代後半にIa3d やIm3mの空間群の構造モデルが提示されている。 一方,サーモトロピック液晶のCub相の発見はリオトロ ピック液晶よりもずっと遅い1960年代のことでありその歴 史は比較的浅い。しかしそれから今日まで,かなりの数の サーモトロピックCub液晶相が報告されている。1) Cub相 の工業的な利用は現在も見出されていないが,連綿と研究 が続けられてきたのは多くの研究者が,「線状構造の分子 がなぜ光学的等方性を示す三次元凝集構造を構築するの か?」という科学的興味に惹かれてきたからである。今日 ではサーモトロピックCub液晶相の構造はリオトロピック 液晶のものと本質的に変わりないことが広く認識されてい る。一般にCub相を示す分子は,カラミチック液晶の特徴 である中心部のメソゲン基のコアと分子両末端のフレキシ ブルなアルキル鎖という化学構造を有するほかに,コア部 の分子鎖に垂直方向に種々の相互作用が作用している。 Cub相の発現は末端アルキル鎖の分子運動によるエントロ Netsu Sokutei 34(5)214-222