{"title":"近年来皮肤真菌病的动物模型研究","authors":"S. Fujita","doi":"10.3314/JJMM.38.33","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"白癬の動物モデルの現状について述べ,現在用いられているモデルについて概説した.過去10年間に論文発表された研究に用いられた白癬の動物モデルにはモルモット背部実験白癬,実験的モルモット足白癬,ヘアレスモルモット実験白癬,マウス実験白癬,ヌードマウスに移植したヒト皮膚を用いた実験白癬などがあるが,モルモット背部にTrichophyton mentagrophytesを感染させたモデルが抗真菌剤の開発のための研究に用いられることが最も多い.モルモット背部実験白癬は非常に定型的な経過をとるのが特徴で,白癬の感染実験に最も多く用いられるが,おこる病巣がヒト白癬と異なりケルスス禿瘡様の激しい炎症症状を伴うのが欠点である.実験的モルモット足白癬は肉眼的にも,組織学的にも,自然治癒がおこらないという点においても,ヒトの足白癬に良く類似しており,ヒトの足白癬の病態解明,抗真菌剤の感染治療実験などに適当である.ヘアレスモルモット実験白癬はモルモット背部実験白癬に比べて,病巣の炎症症状が軽く,ヒトの体部白癬に近い.マウス実験白癬はヒトの白癬とは異なる炎症症状の強い病巣を形成するが,病変形成の免疫学的検討などに有用である.ヌードマウスに移植したヒト皮膚を用いた実験白癬は免疫不全患者の慢性白癬のモデルとして有用である.","PeriodicalId":19301,"journal":{"name":"Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi","volume":"8 1","pages":"33-37"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1997-02-28","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"4","resultStr":"{\"title\":\"Animal Models of Dermatomycoses in Recent Years\",\"authors\":\"S. Fujita\",\"doi\":\"10.3314/JJMM.38.33\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"白癬の動物モデルの現状について述べ,現在用いられているモデルについて概説した.過去10年間に論文発表された研究に用いられた白癬の動物モデルにはモルモット背部実験白癬,実験的モルモット足白癬,ヘアレスモルモット実験白癬,マウス実験白癬,ヌードマウスに移植したヒト皮膚を用いた実験白癬などがあるが,モルモット背部にTrichophyton mentagrophytesを感染させたモデルが抗真菌剤の開発のための研究に用いられることが最も多い.モルモット背部実験白癬は非常に定型的な経過をとるのが特徴で,白癬の感染実験に最も多く用いられるが,おこる病巣がヒト白癬と異なりケルスス禿瘡様の激しい炎症症状を伴うのが欠点である.実験的モルモット足白癬は肉眼的にも,組織学的にも,自然治癒がおこらないという点においても,ヒトの足白癬に良く類似しており,ヒトの足白癬の病態解明,抗真菌剤の感染治療実験などに適当である.ヘアレスモルモット実験白癬はモルモット背部実験白癬に比べて,病巣の炎症症状が軽く,ヒトの体部白癬に近い.マウス実験白癬はヒトの白癬とは異なる炎症症状の強い病巣を形成するが,病変形成の免疫学的検討などに有用である.ヌードマウスに移植したヒト皮膚を用いた実験白癬は免疫不全患者の慢性白癬のモデルとして有用である.\",\"PeriodicalId\":19301,\"journal\":{\"name\":\"Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi\",\"volume\":\"8 1\",\"pages\":\"33-37\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1997-02-28\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"4\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.3314/JJMM.38.33\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3314/JJMM.38.33","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
引用次数: 4
Animal Models of Dermatomycoses in Recent Years
白癬の動物モデルの現状について述べ,現在用いられているモデルについて概説した.過去10年間に論文発表された研究に用いられた白癬の動物モデルにはモルモット背部実験白癬,実験的モルモット足白癬,ヘアレスモルモット実験白癬,マウス実験白癬,ヌードマウスに移植したヒト皮膚を用いた実験白癬などがあるが,モルモット背部にTrichophyton mentagrophytesを感染させたモデルが抗真菌剤の開発のための研究に用いられることが最も多い.モルモット背部実験白癬は非常に定型的な経過をとるのが特徴で,白癬の感染実験に最も多く用いられるが,おこる病巣がヒト白癬と異なりケルスス禿瘡様の激しい炎症症状を伴うのが欠点である.実験的モルモット足白癬は肉眼的にも,組織学的にも,自然治癒がおこらないという点においても,ヒトの足白癬に良く類似しており,ヒトの足白癬の病態解明,抗真菌剤の感染治療実験などに適当である.ヘアレスモルモット実験白癬はモルモット背部実験白癬に比べて,病巣の炎症症状が軽く,ヒトの体部白癬に近い.マウス実験白癬はヒトの白癬とは異なる炎症症状の強い病巣を形成するが,病変形成の免疫学的検討などに有用である.ヌードマウスに移植したヒト皮膚を用いた実験白癬は免疫不全患者の慢性白癬のモデルとして有用である.