{"title":"2例暴发病例空肠弯曲杆菌的基因型和表型分型","authors":"齊藤 志保子, 潤 八柳, 宏康 佐藤, 廣行 白石, 憲一 天野","doi":"10.3412/JSB.57.465","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"我々は Campylobacter jejuni による2事例の集団下痢症患者より分離した複数の臨床株について血清型別 (Lior 法および Penner 法), restriction fragment length polymorphism-flaA (fla-RFLP), パルスフィールド電気泳動 (PFGE) を行い, 比較した。fla-RFLPはflaA遺伝子の5'末端近傍の410bpを増幅し, 制限酵素Mbolで切断する方法を用いた。この方法で標準株29株及び散発事例株58株を型別すると, 6タイプに分類できることが示された。集団食中毒の第1事例分離株4株は Lior 型別で全て同一株を示したが, Penner 型別では2種の型を示した。fla-RFLPとPFGEによる遺伝子型別では両法の結果がこの分離株が同一であることを示している。一方, 第2事例からは10分離株が得られており, そのうちの5株はどの型別でも同一型を示した。次の4株は Penner とfla-RFLPでは同一であったが, Lior では2種, またPFGEでは4株に微妙な違いがみられた。残りの1株は他の9株とは全ての型別において, 異なっていた。以上の結果より, 第1事例は同一株による集団感染, 第2事例は少なくとも3種のC. jejuni による集団感染であることが強く推定された。","PeriodicalId":14812,"journal":{"name":"Japanese journal of bacteriology","volume":"79 1","pages":"465-472"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2002-05-10","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Typings of Campylobacter jejuni isolated from patients of 2 outbreak cases by genotypic and phenotypic methods\",\"authors\":\"齊藤 志保子, 潤 八柳, 宏康 佐藤, 廣行 白石, 憲一 天野\",\"doi\":\"10.3412/JSB.57.465\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"我々は Campylobacter jejuni による2事例の集団下痢症患者より分離した複数の臨床株について血清型別 (Lior 法および Penner 法), restriction fragment length polymorphism-flaA (fla-RFLP), パルスフィールド電気泳動 (PFGE) を行い, 比較した。fla-RFLPはflaA遺伝子の5'末端近傍の410bpを増幅し, 制限酵素Mbolで切断する方法を用いた。この方法で標準株29株及び散発事例株58株を型別すると, 6タイプに分類できることが示された。集団食中毒の第1事例分離株4株は Lior 型別で全て同一株を示したが, Penner 型別では2種の型を示した。fla-RFLPとPFGEによる遺伝子型別では両法の結果がこの分離株が同一であることを示している。一方, 第2事例からは10分離株が得られており, そのうちの5株はどの型別でも同一型を示した。次の4株は Penner とfla-RFLPでは同一であったが, Lior では2種, またPFGEでは4株に微妙な違いがみられた。残りの1株は他の9株とは全ての型別において, 異なっていた。以上の結果より, 第1事例は同一株による集団感染, 第2事例は少なくとも3種のC. jejuni による集団感染であることが強く推定された。\",\"PeriodicalId\":14812,\"journal\":{\"name\":\"Japanese journal of bacteriology\",\"volume\":\"79 1\",\"pages\":\"465-472\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2002-05-10\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Japanese journal of bacteriology\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.3412/JSB.57.465\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Japanese journal of bacteriology","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3412/JSB.57.465","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Typings of Campylobacter jejuni isolated from patients of 2 outbreak cases by genotypic and phenotypic methods
我々は Campylobacter jejuni による2事例の集団下痢症患者より分離した複数の臨床株について血清型別 (Lior 法および Penner 法), restriction fragment length polymorphism-flaA (fla-RFLP), パルスフィールド電気泳動 (PFGE) を行い, 比較した。fla-RFLPはflaA遺伝子の5'末端近傍の410bpを増幅し, 制限酵素Mbolで切断する方法を用いた。この方法で標準株29株及び散発事例株58株を型別すると, 6タイプに分類できることが示された。集団食中毒の第1事例分離株4株は Lior 型別で全て同一株を示したが, Penner 型別では2種の型を示した。fla-RFLPとPFGEによる遺伝子型別では両法の結果がこの分離株が同一であることを示している。一方, 第2事例からは10分離株が得られており, そのうちの5株はどの型別でも同一型を示した。次の4株は Penner とfla-RFLPでは同一であったが, Lior では2種, またPFGEでは4株に微妙な違いがみられた。残りの1株は他の9株とは全ての型別において, 異なっていた。以上の結果より, 第1事例は同一株による集団感染, 第2事例は少なくとも3種のC. jejuni による集団感染であることが強く推定された。