{"title":"電子線照射装置の工業利用への展開;電子線照射装置の工業利用への展開;Expansion of Industrial Use of Electron Beam Processing System","authors":"Yasuyuki Okumura","doi":"10.3131/JVSJ2.60.64","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"電子線照射装置は電子を高真空中で高電圧により加速させ た後,加速電子を大気中に取り出すもので,高電圧技術, ビーム工学技術,そして高真空技術の複合技術で構成される 装置である.この加速電子を物質に当てることで加速電子が もつエネルギーを物質に与え,様々な反応を引き起こす.通 常の化学反応で用いる熱エネルギーと比較してエネルギー利 用率が高く,反応促進剤などの添加剤不要,かつ低温で効果 が得られる.また電子線は放射線の一種であるが,電源の ON/OFF で放射線の発生を制御できるなど,取り扱いが容 易で安全性が高い.そして単位時間あたりの材料に与えるエ ネルギーは,同様の現象を起こすことができるガンマ線と比 較すると桁違いに大きい.そのため連続生産性が高く工業用 途に好適な装置といえる1). 電子線照射技術は放射線劣化の研究からはじまり,1952 年にチャールスビー教授がポリエチレンの電子線架橋を発見 した後,様々な産業分野で利用されることとなった.近年で は電子線照射装置の改良改善が進むとともに,電子線照射に 適した素材が開発されるなど,工業利用,技術開発が活発に 行われている.本稿では電子線照射装置の工業利用や,研究 開発が進められている照射技術の概要や利点,用途を紹介す る.","PeriodicalId":17344,"journal":{"name":"Journal of The Vacuum Society of Japan","volume":"10 1","pages":"64-67"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2017-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of The Vacuum Society of Japan","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3131/JVSJ2.60.64","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}