{"title":"具有低熔合的美观牙科白色玻璃陶瓷","authors":"T. Hoshikawa","doi":"10.7791/JHTS.33.293","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"修復歯は、現在世界的に審美性(天然歯の外観再現) メタルセラミックスが主流(約 90%、2億本以上)であ り、はじめの頃にはポースリンが使用された経緯 があ る。半透明性の着色セラミックス粉末をメタル製のフレー ム上に築盛し、融着により歯冠が作製されている。フレー ムは構造強度が目的であり、生体安全と適合(<±30μ m)から高強度な Ni-Cr、Ni-Co、Au-Ptおよび Au-Ag-Pd合 金が用いられるが、何れも高熱膨張性(線膨張係数 = 14~ 15ppm /°C)であると共に酸化性や低融性などの課題を持っ ている。 セラミックス素材の要件は、1低温融着性(約 950°C以 下)、2化学的耐久性、3高熱膨張性(約 14ppm /°C)及び 4半透明性(審美着色の自在性)が主なものである。1に はガラス相の存在が必須であり、2と3を兼ね備えたガラ スが見当たらないことから、3は結晶相に依存することに なり、3と4から透明性結晶がガラスの屈折率が近似した 複合体(ガラスセラミックス)で対応することになる。 現在のところ、3と4を兼ね備えた結晶はリューサイト 結晶(KAlSi2O6)に限られていると思われるが、これらは 著者らが開発した「リューサイト質高熱膨張性ガラスセラ ミックス」に始まる。この結晶は、高熱膨張性、無色透 明及び低屈折率であるが、耐水性が劣悪である。そこで、 低融化された SiO2-Al2O3-K2O-Na2O四成分系において、含 有結晶量(熱膨張係数)、マトリックスガラスの組成(化学 的耐久性と融着温度)、顔料の添加量(調色)及び粒度分布 (操作性)を調整して、実用 に供する。 以下に、セラミックスを作製するに必要な基礎的要 件、即ちリューサイト結晶における高熱膨張性の変動、 SiO2-Al2O3-K2O-Na2O四成分系におけるリューサイト結晶 の生成とその安定性、およびガラスセラミックスの熱膨張 係数などを概述する。さらに、メタルセラミックスの構成、 図 1は、この結晶の理論組成(δ= 0.5、KAlSi2O6)を中 心とし、Si含有率(δ= Si / (Si+Al+K))を変化させた組成 図1 KAlSiO2-SiO2系における組成とリューサイト結晶の転移温度 6) オパール性、蛍光性および Agよる黄変防止など審美性発 現に求められる特長的な諸機能について記述する。","PeriodicalId":113412,"journal":{"name":"Journal of High Temperature Society","volume":"34 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":"{\"title\":\"Esthetic Dental Leucite-Glass-Ceramics with Low-fusing\",\"authors\":\"T. Hoshikawa\",\"doi\":\"10.7791/JHTS.33.293\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"修復歯は、現在世界的に審美性(天然歯の外観再現) メタルセラミックスが主流(約 90%、2億本以上)であ り、はじめの頃にはポースリンが使用された経緯 があ る。半透明性の着色セラミックス粉末をメタル製のフレー ム上に築盛し、融着により歯冠が作製されている。フレー ムは構造強度が目的であり、生体安全と適合(<±30μ m)から高強度な Ni-Cr、Ni-Co、Au-Ptおよび Au-Ag-Pd合 金が用いられるが、何れも高熱膨張性(線膨張係数 = 14~ 15ppm /°C)であると共に酸化性や低融性などの課題を持っ ている。 セラミックス素材の要件は、1低温融着性(約 950°C以 下)、2化学的耐久性、3高熱膨張性(約 14ppm /°C)及び 4半透明性(審美着色の自在性)が主なものである。1に はガラス相の存在が必須であり、2と3を兼ね備えたガラ スが見当たらないことから、3は結晶相に依存することに なり、3と4から透明性結晶がガラスの屈折率が近似した 複合体(ガラスセラミックス)で対応することになる。 現在のところ、3と4を兼ね備えた結晶はリューサイト 結晶(KAlSi2O6)に限られていると思われるが、これらは 著者らが開発した「リューサイト質高熱膨張性ガラスセラ ミックス」に始まる。この結晶は、高熱膨張性、無色透 明及び低屈折率であるが、耐水性が劣悪である。そこで、 低融化された SiO2-Al2O3-K2O-Na2O四成分系において、含 有結晶量(熱膨張係数)、マトリックスガラスの組成(化学 的耐久性と融着温度)、顔料の添加量(調色)及び粒度分布 (操作性)を調整して、実用 に供する。 以下に、セラミックスを作製するに必要な基礎的要 件、即ちリューサイト結晶における高熱膨張性の変動、 SiO2-Al2O3-K2O-Na2O四成分系におけるリューサイト結晶 の生成とその安定性、およびガラスセラミックスの熱膨張 係数などを概述する。さらに、メタルセラミックスの構成、 図 1は、この結晶の理論組成(δ= 0.5、KAlSi2O6)を中 心とし、Si含有率(δ= Si / (Si+Al+K))を変化させた組成 図1 KAlSiO2-SiO2系における組成とリューサイト結晶の転移温度 6) オパール性、蛍光性および Agよる黄変防止など審美性発 現に求められる特長的な諸機能について記述する。\",\"PeriodicalId\":113412,\"journal\":{\"name\":\"Journal of High Temperature Society\",\"volume\":\"34 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1900-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"1\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Journal of High Temperature Society\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.7791/JHTS.33.293\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of High Temperature Society","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.7791/JHTS.33.293","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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