{"title":"乳房x光检查的医疗,辐射风险,沟通","authors":"Takayuki IGARASHI","doi":"10.3804/jjabcs.32.179","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"マンモグラフィにおける被ばくの評価には,従来から実効線量が用いられており「東京とニューヨークを飛行機で往復する間に受ける放射線量と同じ」というような説明がなされている。しかしながら放射線の影響は実効線量だけでなく単位時間当たりの線量(線量率)も関係することから,不適切ではないかと考えている。この従来のロジックでは各組織が受けた吸収線量を,臓器の感受性で加重した上で全身被ばくへ換算した実効線量を前提に説明をしている。国際放射線防護委員会は,2021年に発行したPublication 147『Use of Dose Quantities in Radiological Protection』において,「マンモグラフィにおける乳房など,単一の臓器が線量の大部分を受ける医療手技やその他の状況では,実効線量ではなく対象の組織の平均吸収線量を用いるべきである。」とし,全身被ばくへ換算することを否定している。これらを踏まえつつ患者への被ばくの説明にあたる必要がある。特に以下のことが重要であると考える。 ・マンモグラフィは用いているX 線の線質と装置の構造からして,生殖腺や胎児への被ばくはほとんどない ・診断参考レベルは線量の最適化のツールではあるが,それを下回ったからと言って必ずしも最適化が達成されていることを保証するものではなく,患者への被ばくの説明には用いてはならない ・乳房の組織加重係数の増加には,欧米のコホートのデータが加わったことによるものという理由があり,日本人としては必ずしもリスクの過少推定であったわけではない","PeriodicalId":500717,"journal":{"name":"Nihon Nyūgan Kenshin Gakkaishi","volume":"27 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2023-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"マンモグラフィにおける医療放射線リスクコミュニケーション\",\"authors\":\"Takayuki IGARASHI\",\"doi\":\"10.3804/jjabcs.32.179\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"マンモグラフィにおける被ばくの評価には,従来から実効線量が用いられており「東京とニューヨークを飛行機で往復する間に受ける放射線量と同じ」というような説明がなされている。しかしながら放射線の影響は実効線量だけでなく単位時間当たりの線量(線量率)も関係することから,不適切ではないかと考えている。この従来のロジックでは各組織が受けた吸収線量を,臓器の感受性で加重した上で全身被ばくへ換算した実効線量を前提に説明をしている。国際放射線防護委員会は,2021年に発行したPublication 147『Use of Dose Quantities in Radiological Protection』において,「マンモグラフィにおける乳房など,単一の臓器が線量の大部分を受ける医療手技やその他の状況では,実効線量ではなく対象の組織の平均吸収線量を用いるべきである。」とし,全身被ばくへ換算することを否定している。これらを踏まえつつ患者への被ばくの説明にあたる必要がある。特に以下のことが重要であると考える。 ・マンモグラフィは用いているX 線の線質と装置の構造からして,生殖腺や胎児への被ばくはほとんどない ・診断参考レベルは線量の最適化のツールではあるが,それを下回ったからと言って必ずしも最適化が達成されていることを保証するものではなく,患者への被ばくの説明には用いてはならない ・乳房の組織加重係数の増加には,欧米のコホートのデータが加わったことによるものという理由があり,日本人としては必ずしもリスクの過少推定であったわけではない\",\"PeriodicalId\":500717,\"journal\":{\"name\":\"Nihon Nyūgan Kenshin Gakkaishi\",\"volume\":\"27 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2023-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Nihon Nyūgan Kenshin Gakkaishi\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.3804/jjabcs.32.179\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Nihon Nyūgan Kenshin Gakkaishi","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3804/jjabcs.32.179","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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