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引用次数: 1
Condensation Process of Dicalcium Phosphate
リン酸一水素カルシウム CaHPO4 について, DTA, TGA, X線分析および IR 分析などを行ない, その加熱変化過程について詳細に検討を加えた。リン酸一水素カルシウムを大気圧下, 5℃/min の加熱速度で DTA を行なうと, 350℃ 付近から徐々に, 395℃ 付近をすぎると急速に進む二段階で脱水縮合反応が起こった。この反応過程について, 反応速度論的な面から検討した結果, logk~1/T の関係, すなわち Arrhenius プロットが上に凹の屈曲した直線を示した。また, この際に必要な見かけの活性化エネルギーは試料の種類により多少な異なるが, 第一段目は ΔE1=31~38kcal/mol, 第二段目では ΔE2=50~61kcal/mol の値が得られた。一方, DTA 測定値から Kissinger の式を用いて求めると, ΔE1=30kcal/mol, ΔE2=49kcal/molとなった。これらの結果を基にしてリン酸一水素カルシウムの脱水縮合反応について若干の考察を行なった。なお, 脱水縮合反応により生成したγ-ピロリン酸石灰の結晶は, 加熱とともに徐々に生長発達するが, その間に P-O-P 結合の強さや結晶の対称性の増加などが予想された。