The root system of the red pine trees

C. Kaneshi
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Abstract

前數項に亘り詳述せし事項を要約すれば、次の如し。1. 本文は、赤松根材の解剖資料を得る目的を以つて、根掘せる、二十年生及百年生の赤松樹各一本の根系に就いて調査せし結果を取纏めたものである。2. 此二樹の成育し在りし、林地の土壤は、火山屑土より成る、埴壤土にして、粘土分44-49%を含み、表土は腐植質に富みて黒色を呈し、心土層は、色赤色にして火山礫を混じ、同礫は、時に數糎の厚みに堆積固結し、基盤状を呈せることあるも、多くは既に分解し、礫の外形を止むるに過ぎざる場合多し。而して、表土層はa1, a2, bの三層に區別し得べきが如くなれども、土壌分析の結果に徴すれば、a1に腐植質を多少多く含み、a2に粘土分を稍々多く含めるのみにて、各層の區劃判然たらず、酸度は微酸性、又は中性なり。以上の如くなるを以つて、土壤の理學的性質としては乾燥し易く、又膠状化し易き部類に屬す。然れども、林床には、小灌木類繁茂し、落枝葉多く、林床の過乾状態に陷入ること殆どなし。3. 主直根は一本ありて、表土中を下向し、心土層に到達せば多くの支根を分岐し、尚亦、上記の礫層に遭ひて屈折せることあるも、心土中に於ても深く下降し、地表面より2-2.35米の深さに於て、尚未だ、其末端を極むるを得ず(尚一米以上伸長せるならん)。4. 地表近く、根株基部より直接分岐せる第一次側根は其主なるもの六本内外、其擴張の最長なるものは常に樹高より長し。5. 上記の側根は其基部に於て著しく上位生長をなし、偏心せり、同偏心生長は、年輪の構成状態より判斷するに、概ね樹齡10-13年頃より初まれり。6. 樹幹基部より1-2米を距りて、第一側根より垂下せる副直根(Ablaufer, od Ankerwurzel)各1-2本あり。同直立根は主直根を中心にして鼎の如く立ち、主直根を補けて、地上部樹體の支持並に安定に役立つものの如し。7. 副直根の分岐せる部分より先端の部分は、腐植質層と表土層との界に横たわり、表土中に深く侵入することなきを以つて、腐植質層を除去せば、容易に地上に引揚げ得べし。8. 第一次側根は、斜面に於ては、斜面に直角方向に向ひて進み、絶えず水平位置を保持せんとする傾向あり。9. 尚又、水平位置を保ちつゝ傾斜上方へ伸長せしものは、表土層に深く被覆せらるゝに至れば、其先端枯死し、更に其基部より新根を生じ、該新根は先づ表土中を上昇し、腐植質との界線に至れば、再び水平位置を取りて伸長す。10. 主直根より分出せる第二次側根は、第一次側根の如く、水平方向に伸長せるものなく、主直根と概ね20-60°の角を爲して出で、其儘伸長し一米内外にして心土層に達せし時は多數の細根に分れ、心土層に終る。尚上記十項を總括せば、「瀧澤演習林産赤松の根系は表土層上面を水平位置を保ちつゝ擴張せる第一次側根と、一本の主直根、並に根株基部より1-2米の距離に於て第一次側根より垂下せる副直根を以つて其構成主要素と爲す。」之等三つの相互間に於ける關係、及生理解剖學的考察等に就きては、後日夫等の解剖學的性質を明かにせる後に於てすべし。最後に本調査を遂行する爲に種々便宜を與へられたる武藤演習林長、並土壌分析の結果を快よく提供せられたる長谷川教授に對し、深甚なる謝意を表し併せて研究上多大の援助を仰ぎつゝある齋藤報恩會に敬意を表す。(昭和八年六月十二日於盛岡高等農林學校林學教室稿)
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红松的根系
前数项[宋书]份事项,如果概括次的一样。本文以获取赤松根材的解剖资料为目的,对挖根的二十年及百年赤松树各一棵根系进行了调查,并总结了结果。2. 此二树的生长与往昔,平壤是林地的土壤,比火山人渣土组成,可以壤土、粘土分44 - 49%,包括表层腐殖质质量,富黑色古朴,心土层颜色红色,火山砂砾,是否该砂砾,有时数糎沉积固结的厚度,基础虽然也有呈盘状的,但多数情况下已经分解,只不过是失去了砾石的外形。而表土层是a1, a2,虽然应该分为b区三层,但根据土壤分析的结果,只是a1区多少含有一些腐殖质,a2区稍含有一些黏土,各层的区区分不清楚,酸度为微酸性或中性。综上所述,土壤的理学性质是容易干燥又容易胶状化的部类。但是,由于林地小灌木繁茂,落叶多,几乎没有落入过干状态的情况。3. 主直根有一根,从表土中向下,到达心土层时分支出许多支根,虽遇上述砾石层而曲折,但在心土中也下降很深,距地表2-2.35米深处,仍极其末端。不得(尚伸长一米以上)。4 .地表附近,根株判处更直接分歧让第一次方面将一根六本,内外其扩张最长的东西总是比树高曼。5 .上述方面根其基部明显前生长,决不偏芹菜,该偏生长年轮的组成比状态判断,大体上树龄10比-13年首次稀少。6.距树干基部1-2米,有从第一侧根垂下的副直根(Ablaufer, od Ankerwurzel)各1-2根。该直立根以主直根为中心,像鼎一样立着,辅之以主直根,就像支撑地面和树体一样,有助于稳定。7.副直根分叉的部分及前端部分,横卧于腐殖质层与表土层的交界处,只要不深入侵入表土中,除去腐殖质层,便可轻易地拉回地面。8.第一侧根在斜面上,趋向于与斜面呈直角的方向前进,并不断保持水平位置。9. 另外,保持水平位置,倾斜向上伸长者,当其顶端被表层土层深深覆盖时,其顶端枯死,再由其根部生出新根,该新根先从表土中上升,到达与腐殖质的界线时,再取水平位置伸长。应。10. 从主直根分出的第二次侧根,不像第一次侧根那样可以在水平方向上延伸,它和主直根大约在20-60°的夹角上延伸,延伸到一米内外,到达心土层时又分成多数的细根,数数在心土层上结束。尚上述十项,如果让日本内阁总理季“曲亭演习林产赤松根系表层土壤层上面的水平位置保持个连心扩张让第一次主要方面和根,一根直,水平根根株判处1 - 2美国的距离比第一次方面决不比根垂副直赞叹和根以其主要组成要素不。”关于这三种相互之间的关系,以及理解剖学的考察等,应该在日后阐明丈夫等人的解剖学性质之后。最后一次执行书调查新近成立的种种便利,对与被武藤演习林快好长,水平土壤分析结果提供给长谷川教授转帐资金深甚表示谢意,并同时研究上仰望了巨大的援助有个斋藤报恩会表达敬意。(昭和八年六月十二日于盛冈高等农林学界林学界教室稿)
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