Ke Fang, Yuki Murakami, Seiji Kanda, Takaki Shimono, Anh Tuan Dang, Mitsuaki Ono, Toshimasa Nishiyama
{"title":"New insights into a Potential therapeutic agent for Postmenopausal Osteoporosis: Focus on the novel Effects of Unkeito","authors":"Ke Fang, Yuki Murakami, Seiji Kanda, Takaki Shimono, Anh Tuan Dang, Mitsuaki Ono, Toshimasa Nishiyama","doi":"10.5361/jkmu.74.1","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"骨粗鬆症は特に閉経後の女性に多い骨の疾患である.これまで骨粗鬆症の治療薬は骨量の増加効果に主眼をおいて開発されているが,治療のエンドポイントである骨折リスクの軽減には骨量と骨質を改善し,骨代謝バランスを正常にする有効性の高い治療薬の開発が重要である.近年,様々な漢方製剤の骨維持の有効性が臨床では示されているが,その作用機序については明らかにされていない.本研究では,閉経後の更年期障害の治療で汎用される漢方製剤の中で,温経湯(UKT)に着目し,破骨細胞分化誘導因子であるRANKL刺激による破骨細胞分化への影響を調べ,UKTの作用メカニズムについて明らかにした.我々がスクリーニングした様々な漢方製剤の中で,UKTが最も強い破骨細胞分化阻害効果を示した.UKTは破骨細胞の初期分化に不可欠な転写因子NFATc1を阻害した.またNFATc1の上流シグナルであるNF-κBの核移行を阻害した一方で,NFATc1を阻害するBlimp1-Bcl6シグナルを活性化し,破骨細胞の分化成熟を抑制することを明らかにした.さらに我々は活性型Caspase-3によって,UKTが単核破骨細胞のアポトーシスを誘導することを示した.本研究はUKTがBlimp1-Bcl6およびNF-κBシグナル伝達経路を介して,RANKL誘導による破骨細胞分化を抑制し,単核破骨細胞の細胞死を誘導することを初めて明らかにした研究であり,UKTが閉経後骨粗鬆症の効果的な治療薬となりうる可能性を示した.本稿では,我々の研究成果について概説する.","PeriodicalId":281939,"journal":{"name":"The journal of Kansai Medical University","volume":"237 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2023-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"The journal of Kansai Medical University","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.5361/jkmu.74.1","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}