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Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi最新文献

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自動体外式除細動器における不整脈検出能の実験的検討(Experimental investigation of arrhythmia detection by automated external defibrillators) 自动体外式除细动器における不整脉検出能の実験的検讨(Experimental investigation of arrhythmia detection by automated external defibrillators)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12850
古澤 穂ノ佳, 木口 雄之, 米野 優美, 木田 博太, 上野山 充, 藤見 聡
要旨 【目的】 自動体外式除細動器(AED)は,傷病者の心拍を自動解析し,致死性不整脈に対して電気ショックを施す装置である。しかし,AEDの不整脈鑑別能は各機器のアルゴリズムに依存しており不明な点も多い。そこで,AEDの上室性頻拍,心室頻拍,心室細動の波形鑑別能を調査し,AEDが治療の可否を判断する不整脈について検討した。 【方法】 Philips社製AED(Heart Start FRx)と日本光電社製AED(TEC–3150)を使用し,接触抵抗(70Ω)を組み込んだ実験用模擬回路を作成した。Fluke社製シミュレータ(ProSim 8)を用いて,上室性頻拍(心拍数120~200bpm),単形性心室頻拍(心拍数120~200bpm),多形性心室頻拍(5波形),心室細動(2波形)の模擬心電図波形をAEDに入力した。入力波形は一般的な心電図波形を模擬するため,すべて振幅0.5mVとした。各波形に対してAEDが治療を必要とした場合は陽性,不要と判断した場合は陰性として波形鑑別能を検証した。 【結果】 両機種とも上室性頻拍時はすべて陰性,心室細動時はすべて陽性と判定した。一方,単形性心室頻拍や多形性心室頻拍では不整脈鑑別能に機種間のばらつきを認めた。単形性心室頻拍時では,Heart Start FRxは,心拍数を問わずすべて陰性と判定されたのに対し,TEC–3150は180bpm未満の波形では陰性,それ以上では陽性と判定された。多形性心室頻拍時では,Heart Start FRxはすべて陰性,TEC–3150はすべて陽性と判定された。 【結語】 AEDは,機種によって不整脈鑑別能は大きく異なる可能性がある。医療従事者は,こうしたAEDの性能と限界を認識したうえで使用する必要がある。
摘要【目的】自动体外除颤器(AED)是一种自动分析伤病员的心率,对致死性心律失常实施电击的装置。但是,AED的心律失常鉴别功能依赖于各机器的算法,还有很多不明确的地方。因此,调查了AED的室上性心动过速、心室心动过速、心室颤动的波形鉴别功能,探讨了AED判断是否治疗心律失常的问题。【方法】飞利浦产域名(heart start frx)和日本光电公司产域名(被- 3150)使用,接触电阻(70ω-)注入试验用模拟电路制作了。使用Fluke公司生产的模拟器(ProSim 8),可以实现室上性心动过速(心率120 ~ 200bpm)、单形性心室心动过速(心率120 ~ 200bpm)、多态性心室心动过速(5个波形)、将心室颤动(2个波形)的模拟心电图波形输入AED。输入波形为模拟普通心电图波形,全部采用0.5mV振幅。对各波形,在AED需要治疗时为阳性,不需要治疗时为阴性,验证了波形鉴别功能。【结果】两种机型室上性心动过速时均为阴性,心室颤动时均为阳性。另一方面,在单形性心室心动过速和多态性心室心动过速的心律失常鉴别能力上,不同机型之间存在差异。在单形性心室心动过速时,Heart Start FRx不论心跳数均判定为阴性,而TEC - 3150在小于180bpm的波形下判定为阴性,在此以上则判定为阳性。多态性心室心动过速时,Heart Start FRx均为阴性,TEC - 3150均为阳性。【结语】AED根据机型不同,心律失常鉴别能力可能会有很大差异。医疗工作者必须在认识到AED的性能和局限性的基础上使用。
{"title":"自動体外式除細動器における不整脈検出能の実験的検討(Experimental investigation of arrhythmia detection by automated external defibrillators)","authors":"古澤 穂ノ佳, 木口 雄之, 米野 優美, 木田 博太, 上野山 充, 藤見 聡","doi":"10.1002/jja2.12850","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12850","url":null,"abstract":"要旨 【目的】 自動体外式除細動器(AED)は,傷病者の心拍を自動解析し,致死性不整脈に対して電気ショックを施す装置である。しかし,AEDの不整脈鑑別能は各機器のアルゴリズムに依存しており不明な点も多い。そこで,AEDの上室性頻拍,心室頻拍,心室細動の波形鑑別能を調査し,AEDが治療の可否を判断する不整脈について検討した。 【方法】 Philips社製AED(Heart Start FRx)と日本光電社製AED(TEC–3150)を使用し,接触抵抗(70Ω)を組み込んだ実験用模擬回路を作成した。Fluke社製シミュレータ(ProSim 8)を用いて,上室性頻拍(心拍数120~200bpm),単形性心室頻拍(心拍数120~200bpm),多形性心室頻拍(5波形),心室細動(2波形)の模擬心電図波形をAEDに入力した。入力波形は一般的な心電図波形を模擬するため,すべて振幅0.5mVとした。各波形に対してAEDが治療を必要とした場合は陽性,不要と判断した場合は陰性として波形鑑別能を検証した。 【結果】 両機種とも上室性頻拍時はすべて陰性,心室細動時はすべて陽性と判定した。一方,単形性心室頻拍や多形性心室頻拍では不整脈鑑別能に機種間のばらつきを認めた。単形性心室頻拍時では,Heart Start FRxは,心拍数を問わずすべて陰性と判定されたのに対し,TEC–3150は180bpm未満の波形では陰性,それ以上では陽性と判定された。多形性心室頻拍時では,Heart Start FRxはすべて陰性,TEC–3150はすべて陽性と判定された。 【結語】 AEDは,機種によって不整脈鑑別能は大きく異なる可能性がある。医療従事者は,こうしたAEDの性能と限界を認識したうえで使用する必要がある。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"78 5","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135320836","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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病理解剖することで診断に至った妊娠オウム病の1例(Postmortem diagnosis of gestational psittacosis: a case report) 1例通过病理解剖而确诊的妊娠鹦鹉病(Postmortem diagnosis of gestational psittacosis, a case report)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12846
宮内 崇, 平田 祐太郎, 福田 信也
要旨 症例は20歳代女性,妊娠7か月の妊婦。感冒様症状を発症し,SARS–Cov–2(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2),インフルエンザ抗原迅速検査は陰性であったが,その後急速に悪化し当院に紹介となった。来院時は意識障害,発熱,頻脈,頻呼吸を認めショック状態であった。子宮内の胎児は死亡した状態であった。血液検査,画像検査から肺炎による敗血症性ショックと診断し,メロペネムの投与,人工呼吸管理を開始してICUに入室した。細胞外液輸液,輸血,カテコラミン投与など集学的治療を行ったが,呼吸,循環は安定せず,症状増悪から約7時間で死亡した。原因不明のため家族の承諾を得て病理解剖を実施した。組織所見では肺,肝臓,腎臓に明らかな感染所見は認めないが,胎盤の絨毛間に好中球の集積を認めた。絨毛炎と臨床経過から妊娠オウム病が疑われ遺伝子検査を行ったところ,胎盤,肺,肝臓,脾臓から Chlamydia psittaci の遺伝子が検出され,妊娠オウム病と診断した。妊娠オウム病は急性期の診断が困難であるが,急速に悪化し致死的な経過をたどることがある。妊婦に感冒様症状を認めた場合には妊娠オウム病を念頭に置いて診療にあたる必要がある。また,妊産婦の予期せぬ死亡に対しては,家族に丁寧な説明を行ったうえで病理解剖を行い,原因を追究することが勧められる。
主旨病例为20多岁女性,怀孕7个月。出现流感症状,SARS - Cov - 2 (severe acute respiratory syndrome coronavirus 2),流感抗原快速检查呈阴性,之后急剧恶化,被介绍到本院。来院时意识障碍,发热,心动过速,呼吸过速,处于休克状态。子宫内的胎儿已经死亡。根据血液检查和影像学检查,诊断为肺炎引起的败血症性休克,开始注射美罗泮,进行人工呼吸管理,进入ICU。虽然进行了细胞外液输液、输血、儿茶碱注射等综合治疗,但呼吸和循环仍不稳定,在症状加重约7小时后死亡。因原因不明,经家属同意实施了病理解剖。从组织观察来看,肺、肝、肾没有明显的感染,但胎盘绒毛间有中性粒细胞聚集。根据绒毛膜炎和临床经过,怀疑患有妊娠鹦鹉病而进行基因检查,结果在胎盘、肺、肝、脾脏中检测出Chlamydia psittaci的基因,诊断为妊娠鹦鹉病。妊娠鹦鹉病在急性期的诊断很困难,但有时会急速恶化致死。如果发现孕妇有感冒症状,就要考虑是否患有妊娠鹦鹉病,进行治疗。另外,对于孕妇的意外死亡,建议在对家属进行细致说明的基础上进行病理解剖,追究原因。
{"title":"病理解剖することで診断に至った妊娠オウム病の1例(Postmortem diagnosis of gestational psittacosis: a case report)","authors":"宮内 崇, 平田 祐太郎, 福田 信也","doi":"10.1002/jja2.12846","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12846","url":null,"abstract":"要旨 症例は20歳代女性,妊娠7か月の妊婦。感冒様症状を発症し,SARS–Cov–2(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2),インフルエンザ抗原迅速検査は陰性であったが,その後急速に悪化し当院に紹介となった。来院時は意識障害,発熱,頻脈,頻呼吸を認めショック状態であった。子宮内の胎児は死亡した状態であった。血液検査,画像検査から肺炎による敗血症性ショックと診断し,メロペネムの投与,人工呼吸管理を開始してICUに入室した。細胞外液輸液,輸血,カテコラミン投与など集学的治療を行ったが,呼吸,循環は安定せず,症状増悪から約7時間で死亡した。原因不明のため家族の承諾を得て病理解剖を実施した。組織所見では肺,肝臓,腎臓に明らかな感染所見は認めないが,胎盤の絨毛間に好中球の集積を認めた。絨毛炎と臨床経過から妊娠オウム病が疑われ遺伝子検査を行ったところ,胎盤,肺,肝臓,脾臓から Chlamydia psittaci の遺伝子が検出され,妊娠オウム病と診断した。妊娠オウム病は急性期の診断が困難であるが,急速に悪化し致死的な経過をたどることがある。妊婦に感冒様症状を認めた場合には妊娠オウム病を念頭に置いて診療にあたる必要がある。また,妊産婦の予期せぬ死亡に対しては,家族に丁寧な説明を行ったうえで病理解剖を行い,原因を追究することが勧められる。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"294 8","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135272342","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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COVID–19集中治療中に早期発見できずに緊急止血を要し,疼痛緩和目的に血腫除去を追加することで良好な転帰をとった腹直筋・腹膜前腔血腫(The rectus sheath and extraperitoneal hematoma that could not be detected early during critical care of a severe COVID–19 patient, and had a good outcome with additional hematoma removal for pain relief: a case report) COVID - 19集中治疗中未能早期发现需要紧急止血,腹直肌和腹膜前腔血肿为缓解疼痛追加去除血肿而获得良好转归的腹直肌和腹膜前腔血肿(The rectus sheath and extraperitoneal hematoma that could notbe detected early during critical care of a severe COVID - 19 patient,and had a good outcome with additional hematoma removal for pain relief: a case report)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12848
小西 沙季, 神鳥 研二, 安念 優, 菊池 聡, 邑田 悟, 竹葉 淳, 佐藤 格夫
要旨 新型コロナウイルス感染症(COVID–19)の血栓傾向に対して各国の診療ガイドラインでは抗凝固療法が推奨されている。一方で抗凝固療法は出血性合併症のリスクを伴い,時に致死的となる。COVID–19患者の人工呼吸器管理,抗凝固療法中に出血性ショックとなってから診断し緊急止血を要した両側下腹壁動脈損傷による腹直筋血腫および腹膜前腔血腫を経験した。また大きな血腫による疼痛の緩和目的に血腫除去術を行うことで離床範囲を拡大することができた。COVID–19の呼吸不全を呈する82歳の女性に対して人工呼吸器管理,腹臥位療法,抗凝固療法を行っていた。経過中に出血性ショックとなり緊急輸血を開始した。両側下腹壁動脈損傷,腹直筋・腹膜前腔血腫と診断し,緊急IVRによる止血を行った。止血後も血腫による疼痛が強いため血腫除去術を施行した。離床範囲は拡大し入院25日目に転院とした。COVID–19治療中は抗凝固療法に加え腹臥位療法や咳嗽などの腹圧上昇が下腹壁動脈損傷,腹直筋・腹膜前腔血腫のリスクとなる可能性がある。また鎮静・鎮痛,筋弛緩などにより血腫の診断が遅れ,出血性ショックに至り,緊急輸血や緊急止血術を要することがあり,出血性合併症の発症を念頭に身体所見などからその早期診断・早期介入に努める必要がある。また疼痛緩和による早期離床,リハビリテーション促進のために血腫除去術を考慮すべきである。
摘要对于新型冠状病毒感染(COVID - 19)的血栓倾向,各国的诊疗指南都推荐抗凝疗法。另一方面,抗凝疗法伴随着出血性并发症的风险,有时是致死的。COVID - 19患者的人工呼吸器管理,经历了在抗凝疗法中因双侧下腹壁动脉损伤导致的腹直肌血肿和腹膜前腔血肿,被诊断为出血性休克,需要紧急止血。另外,为了缓解大血肿引起的疼痛,进行血肿去除术可以扩大离床范围。对COVID - 19呼吸衰竭的82岁女性进行人工呼吸器管理、腹卧位疗法、抗凝疗法。治疗过程中出现出血性休克,开始紧急输血。诊断为双侧下腹壁动脉损伤,腹直肌和腹膜前腔血肿,紧急使用IVR进行了止血。止血后,由于血肿引起的疼痛强烈,施行了血肿去除术。离床范围扩大,在住院第25天转院。COVID - 19治疗期间,在抗凝疗法的基础上加上腹卧位疗法和咳嗽等腹压上升,有可能导致下腹壁动脉损伤、腹直肌和腹膜前腔血肿。另外,由于镇静、镇痛、肌肉松弛等原因,血肿的诊断延迟,导致出血性休克,需要紧急输血和紧急止血术。为了防止出血性合并症的发病,有必要根据身体状况等进行早期诊断和早期干预。另外,为了缓解疼痛,尽早离床,促进康复,应该考虑血肿清除术。
{"title":"COVID–19集中治療中に早期発見できずに緊急止血を要し,疼痛緩和目的に血腫除去を追加することで良好な転帰をとった腹直筋・腹膜前腔血腫(The rectus sheath and extraperitoneal hematoma that could not be detected early during critical care of a severe COVID–19 patient, and had a good outcome with additional hematoma removal for pain relief: a case report)","authors":"小西 沙季, 神鳥 研二, 安念 優, 菊池 聡, 邑田 悟, 竹葉 淳, 佐藤 格夫","doi":"10.1002/jja2.12848","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12848","url":null,"abstract":"要旨 新型コロナウイルス感染症(COVID–19)の血栓傾向に対して各国の診療ガイドラインでは抗凝固療法が推奨されている。一方で抗凝固療法は出血性合併症のリスクを伴い,時に致死的となる。COVID–19患者の人工呼吸器管理,抗凝固療法中に出血性ショックとなってから診断し緊急止血を要した両側下腹壁動脈損傷による腹直筋血腫および腹膜前腔血腫を経験した。また大きな血腫による疼痛の緩和目的に血腫除去術を行うことで離床範囲を拡大することができた。COVID–19の呼吸不全を呈する82歳の女性に対して人工呼吸器管理,腹臥位療法,抗凝固療法を行っていた。経過中に出血性ショックとなり緊急輸血を開始した。両側下腹壁動脈損傷,腹直筋・腹膜前腔血腫と診断し,緊急IVRによる止血を行った。止血後も血腫による疼痛が強いため血腫除去術を施行した。離床範囲は拡大し入院25日目に転院とした。COVID–19治療中は抗凝固療法に加え腹臥位療法や咳嗽などの腹圧上昇が下腹壁動脈損傷,腹直筋・腹膜前腔血腫のリスクとなる可能性がある。また鎮静・鎮痛,筋弛緩などにより血腫の診断が遅れ,出血性ショックに至り,緊急輸血や緊急止血術を要することがあり,出血性合併症の発症を念頭に身体所見などからその早期診断・早期介入に努める必要がある。また疼痛緩和による早期離床,リハビリテーション促進のために血腫除去術を考慮すべきである。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"80 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135320828","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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軽症の鈍的胸部外傷後に遅発性血胸を繰り返した横隔膜損傷の1例(Recurrent delayed hemothorax due to diaphragmatic injury after minor blunt chest trauma: a case report) 轻症钝性胸部创伤后反复出现慢发性血胸的横膈膜损伤1例(Recurrent delayed hemothorax due to diaphragmatic injury after minorblunt chest trauma: a情况报告)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12853
岩﨑 安博, 福島 純一, 有井 菜都乃, 北山 淳一, 重里 政信
要旨 症例は50歳台の男性。当院受診7日前に転倒し軽度の右背部痛が持続していた。当院受診前日に近医を受診し,胸部CTで右第8,9,10肋骨骨折と軽度の右血気胸を認め翌日当院紹介受診となった。しかし当院受診時に右血胸が増加し,強い呼吸苦を訴え酸素飽和度の低下も認めた。救急外来で胸腔ドレナージを実施し,呼吸状態は改善した。持続的出血は認めず,ドレーン排液も漿液性となり量も減少した。しかし入院5日目に再度右大量血胸によるショック状態を呈し緊急開胸止血術を行った。転位を伴う肋骨骨折に起因すると思われる右横隔膜裂創を認め,縫合止血と再発予防のために転位肋骨骨折端の処理を行った。術後血行動態は安定した。軽症胸部外傷でも緊急止血術を要する遅発性血胸は発症しうる。とくに下位の転位性肋骨骨折を伴う症例では注意深い経過観察が必要である。止血に関しては,出血源が特定できない場合や血行動態不安定な場合は迅速な外科的止血術が必要である。また再発予防のために転位性肋骨骨折端の処理も必要である。開胸止血術を行う際には,下位肋骨骨折があり出血源不明な症例では,転位性肋骨骨折近傍の肋間での開胸は有用な場合がある。
主旨病例是50多岁的男性。在本院就诊7天前跌倒,持续轻度的右背部疼痛。在该院就诊前一天在附近医院就诊,胸部CT显示右侧第8、9、10肋骨骨折和轻度右侧血气胸,第二天在该院转诊就诊。但是在本院就诊时,右血胸增加,强烈的呼吸困难,氧饱和度下降。急诊实施胸腔引流,呼吸状况好转。未发现持续性出血,滴液排液也变为浆液性,量也减少。但是在住院的第5天再次出现右侧大量血胸的休克状态,进行了紧急开胸止血术。诊断出右横膈膜裂创,起因是伴随转位的肋骨骨折,为了缝合止血和预防复发,进行了转位肋骨骨折端处理。术后血流动力学稳定了。轻症胸部外伤也需要紧急止血术迟发性血胸有可能发病。特别是伴随下位转位性肋骨骨折的病例,更需要细心观察。止血方面,在无法确定出血源或血流动力学不稳定的情况下,需要迅速的外科止血术。另外,为了预防复发,还需要对转位性肋骨骨折端进行处理。在进行开胸止血术时,对于下位肋骨骨折且出血来源不明的病例,在转位性肋骨骨折附近的肋间开胸可能是有用的。
{"title":"軽症の鈍的胸部外傷後に遅発性血胸を繰り返した横隔膜損傷の1例(Recurrent delayed hemothorax due to diaphragmatic injury after minor blunt chest trauma: a case report)","authors":"岩﨑 安博, 福島 純一, 有井 菜都乃, 北山 淳一, 重里 政信","doi":"10.1002/jja2.12853","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12853","url":null,"abstract":"要旨 症例は50歳台の男性。当院受診7日前に転倒し軽度の右背部痛が持続していた。当院受診前日に近医を受診し,胸部CTで右第8,9,10肋骨骨折と軽度の右血気胸を認め翌日当院紹介受診となった。しかし当院受診時に右血胸が増加し,強い呼吸苦を訴え酸素飽和度の低下も認めた。救急外来で胸腔ドレナージを実施し,呼吸状態は改善した。持続的出血は認めず,ドレーン排液も漿液性となり量も減少した。しかし入院5日目に再度右大量血胸によるショック状態を呈し緊急開胸止血術を行った。転位を伴う肋骨骨折に起因すると思われる右横隔膜裂創を認め,縫合止血と再発予防のために転位肋骨骨折端の処理を行った。術後血行動態は安定した。軽症胸部外傷でも緊急止血術を要する遅発性血胸は発症しうる。とくに下位の転位性肋骨骨折を伴う症例では注意深い経過観察が必要である。止血に関しては,出血源が特定できない場合や血行動態不安定な場合は迅速な外科的止血術が必要である。また再発予防のために転位性肋骨骨折端の処理も必要である。開胸止血術を行う際には,下位肋骨骨折があり出血源不明な症例では,転位性肋骨骨折近傍の肋間での開胸は有用な場合がある。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"68 3","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135320480","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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ARDSに対する腹臥位療法中に小腸憩室穿通を発症し死亡した1例(Perforation of small bowel diverticulum during prone position therapy for ARDS: a case report) 针对ARDS的腹卧位疗法中小肠憩室穿通发病死亡1例(Perforation of small bowel diverticulum during prone positiontherapy for ARDS: a情况报告)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12854
鈴木 剛, 上野 智史, 矢野 徹宏, 岩渕 雅洋, 小野寺 誠, 喜古 雄一郎, 伊関 憲
要旨 腹臥位療法はARDSに対して有効な治療法である。一方,腹臥位療法には圧挫傷など多くの合併症が報告されている。腹臥位療法中に小腸憩室穿通から敗血症性ショックに至り死亡した症例を経験したので報告する。81歳の男性,既往歴に回腸憩室炎に対し回盲部切除術が施行されている。COVID–19の発症2日目に中等症IIと診断された。発症7日目に酸素化の増悪を認め人工呼吸管理を開始した。その後も酸素化は改善せず発症15日目から腹臥位療法を導入した。腹臥位療法導入後から炎症反応の上昇を認めた。発症18日目にショック状態となり,まもなく死亡した。死亡時画像診断では空腸腸管膜内に膿瘍の形成を認めた。病理解剖で空腸腸管膜内に便汁の漏出を認め,空腸憩室が腸管膜へ穿通していた。腹臥位療法中に認める合併症は圧挫傷が最も多く,顔面や四肢骨盤に発生する一方で,腹腔内への圧損傷は考慮されにくい。小腸憩室が存在する場合には腹臥位療法中に腹腔内圧の上昇,もしくは直接的な圧迫により憩室の脆弱部分に負荷がかかり腸管損傷を引き起こす可能性を考慮する必要がある。しかし,小腸憩室は比較的稀な疾患であり腹臥位療法の導入前に認知が困難である。腹臥位療法中に状態の悪化を認めた場合には腹腔内,とくに腸管損傷を疑ってCT検査を行う必要がある。
要点腹内卧位疗法是对ARDS有效的治疗方法。另一方面,有报告指出腹内卧位疗法有压挫伤等许多并发症。因为经历了腹内卧位疗法中从小肠憩室穿通到败血症性休克而死亡的病例,所以报告。81岁男性,既往对回肠憩室炎施行回盲部切除术。COVID - 19发病第二天被诊断为中等症II。发病第7天发现氧气化恶化,开始进行人工呼吸管理。此后氧气化仍未得到改善,从发病第15天开始采用了腹卧位疗法。引入腹卧位疗法后,炎症反应明显上升。发病第18天休克,不久死亡。死亡时影像诊断认定空肠肠管膜内形成脓肿。病理解剖发现空肠肠管膜内有大便流出,空肠憩室穿通肠管膜。腹内卧位疗法中承认的合并症以压挫伤最多,发生在面部和四肢骨盆,而对腹腔内的压损伤则很难被考虑。如果存在小肠憩室,则需要考虑腹内卧位疗法中由于腹腔内压的上升或直接的压迫,导致憩室的脆弱部分负荷增加而引起肠管损伤的可能性。但是,小肠憩室是一种比较罕见的疾病,在引入腹内卧位疗法前认知困难。在腹内卧位疗法中,如果发现病情恶化,应怀疑腹腔内,特别是肠管损伤,有必要进行CT检查。
{"title":"ARDSに対する腹臥位療法中に小腸憩室穿通を発症し死亡した1例(Perforation of small bowel diverticulum during prone position therapy for ARDS: a case report)","authors":"鈴木 剛, 上野 智史, 矢野 徹宏, 岩渕 雅洋, 小野寺 誠, 喜古 雄一郎, 伊関 憲","doi":"10.1002/jja2.12854","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12854","url":null,"abstract":"要旨 腹臥位療法はARDSに対して有効な治療法である。一方,腹臥位療法には圧挫傷など多くの合併症が報告されている。腹臥位療法中に小腸憩室穿通から敗血症性ショックに至り死亡した症例を経験したので報告する。81歳の男性,既往歴に回腸憩室炎に対し回盲部切除術が施行されている。COVID–19の発症2日目に中等症IIと診断された。発症7日目に酸素化の増悪を認め人工呼吸管理を開始した。その後も酸素化は改善せず発症15日目から腹臥位療法を導入した。腹臥位療法導入後から炎症反応の上昇を認めた。発症18日目にショック状態となり,まもなく死亡した。死亡時画像診断では空腸腸管膜内に膿瘍の形成を認めた。病理解剖で空腸腸管膜内に便汁の漏出を認め,空腸憩室が腸管膜へ穿通していた。腹臥位療法中に認める合併症は圧挫傷が最も多く,顔面や四肢骨盤に発生する一方で,腹腔内への圧損傷は考慮されにくい。小腸憩室が存在する場合には腹臥位療法中に腹腔内圧の上昇,もしくは直接的な圧迫により憩室の脆弱部分に負荷がかかり腸管損傷を引き起こす可能性を考慮する必要がある。しかし,小腸憩室は比較的稀な疾患であり腹臥位療法の導入前に認知が困難である。腹臥位療法中に状態の悪化を認めた場合には腹腔内,とくに腸管損傷を疑ってCT検査を行う必要がある。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"79 5","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135320830","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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Interventional radiologyと開腹手術のハイブリッド治療により救命し得た下大静脈損傷の1例(Hybrid therapy including interventional radiology and surgery for inferior vena cava injury: a case report) 通过Interventional radiology和开腹手术的混合治疗得以救命的一例下腔静脉损伤(Hybrid therapy including Interventionalradiology and surgery for inferior vena cava injury: a case report)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12851
河野 久美子, 中村 誠昌, 児玉 憲一, 白川 努, 村崎 岬, 増田 翔吾, 元濵 啓介
要旨 医療が発達した現代でも下大静脈の損傷は救命が難しい損傷の一つである。近年,下大静脈に血管閉塞バルーンを留置し血流量を減少させて修復術に臨む方法や,カバードステントを使用するなど,interventional radiology(IVR)を併用した静脈損傷修復術が報告されている。今回我々は,開腹術に大動脈遮断バルーンや塞栓術などのIVRを併用することで,良好な視野のもと出血量を最小限にとどめ,下大静脈損傷を直接修復できた症例について報告し,静脈損傷に対する治療方針について考察した。患者は50歳代の女性。軽自動車助手席乗車中に電柱に衝突し,当院救急外来へ搬送された。受診時の造影CTで右腎静脈の引き抜き損傷を疑う所見を認めた。第1病日にダメージコントロール目的で,モリソン窩および小腸腸間膜損傷部にガーゼパッキングを行った。第2病日,循環動態が不安定な状態が続いたため,血管造影を行ったところ下大静脈と右腎静脈が分岐する周辺の下大静脈損傷が疑われた。腹腔内にガーゼパッキングを追加したものの,循環維持が難しく,外科的止血術を行う方針とした。まず右腎動脈塞栓術と下大静脈の右腎静脈分岐部頭側および尾側に大動脈遮断バルーン,左腎動脈に動脈閉塞バルーンカテーテルを留置した。各バルーンを膨らませて下大静脈の血流を減少させ,良好な視野を確保したうえで下大静脈損傷部位を縫合した。その後は集中治療と外科的処置を要したが,第62病日軽快退院できた。
摘要即使在医疗发达的现代,下腔静脉损伤也是很难救命的损伤之一。近年来,在下腔静脉留置血管闭塞球囊以减少血流量进行修复手术的方法,以及使用覆盖支架等。有报道称静脉损伤修复术同时使用interventional radiology (IVR)。此次,我们报告了通过在开腹术中配合使用主动脉阻断球囊和栓塞术等IVR,在良好视野下将出血量降至最低,直接修复下腔静脉损伤的病例。考察了对静脉损伤的治疗方针。患者是一位50多岁的女性。在乘坐轻型车副驾驶席时撞上电线杆,被送往我院急诊。就诊时的造影CT显示怀疑右肾静脉被拔出损伤。第1个病日为了控制损伤目的,对莫里森窝和小肠系膜损伤部位进行了纱布封装。2病日,由于循环动态持续不稳定,进行血管造影后,怀疑下腔静脉和右肾静脉分叉,周围下腔静脉损伤。虽然在腹腔内追加了纱布封装,但仍难以维持循环,决定实施外科止血术。首先在右肾动脉栓塞术和下腔静脉的右肾静脉分支的头侧及尾侧放置主动脉阻断气球,在左肾动脉放置动脉阻塞气球导管。通过鼓起各个球囊减少下腔静脉的血流,在确保良好视野的前提下缝合下腔静脉损伤部位。之后虽然需要集中治疗和外科治疗,但第62病日还是轻松出院了。
{"title":"Interventional radiologyと開腹手術のハイブリッド治療により救命し得た下大静脈損傷の1例(Hybrid therapy including interventional radiology and surgery for inferior vena cava injury: a case report)","authors":"河野 久美子, 中村 誠昌, 児玉 憲一, 白川 努, 村崎 岬, 増田 翔吾, 元濵 啓介","doi":"10.1002/jja2.12851","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12851","url":null,"abstract":"要旨 医療が発達した現代でも下大静脈の損傷は救命が難しい損傷の一つである。近年,下大静脈に血管閉塞バルーンを留置し血流量を減少させて修復術に臨む方法や,カバードステントを使用するなど,interventional radiology(IVR)を併用した静脈損傷修復術が報告されている。今回我々は,開腹術に大動脈遮断バルーンや塞栓術などのIVRを併用することで,良好な視野のもと出血量を最小限にとどめ,下大静脈損傷を直接修復できた症例について報告し,静脈損傷に対する治療方針について考察した。患者は50歳代の女性。軽自動車助手席乗車中に電柱に衝突し,当院救急外来へ搬送された。受診時の造影CTで右腎静脈の引き抜き損傷を疑う所見を認めた。第1病日にダメージコントロール目的で,モリソン窩および小腸腸間膜損傷部にガーゼパッキングを行った。第2病日,循環動態が不安定な状態が続いたため,血管造影を行ったところ下大静脈と右腎静脈が分岐する周辺の下大静脈損傷が疑われた。腹腔内にガーゼパッキングを追加したものの,循環維持が難しく,外科的止血術を行う方針とした。まず右腎動脈塞栓術と下大静脈の右腎静脈分岐部頭側および尾側に大動脈遮断バルーン,左腎動脈に動脈閉塞バルーンカテーテルを留置した。各バルーンを膨らませて下大静脈の血流を減少させ,良好な視野を確保したうえで下大静脈損傷部位を縫合した。その後は集中治療と外科的処置を要したが,第62病日軽快退院できた。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"77 6","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135320839","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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咳嗽を契機に発症した脳空気塞栓症の1例(Non–iatrogenic cerebral air embolism caused by coughing: a case report) 因咳嗽而咳嗽的一例脑空气栓塞(Non - iatrogenic cerebral air embolism caused by coughing, a case report)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12849
木本 慧, 萩原 祥弘, 木村 拓哉, 角谷 隆史, 小林 孝臣, 藤田 健亮, 小倉 崇以
要旨 脳空気塞栓症の原因の多くは医原性であり,非医原性に生じることは稀である。今回,咳嗽を契機に発症した非医原性脳空気塞栓症の1例を経験したので報告する。症例は特発性肺線維症と肺気腫を基礎疾患に有する63歳の男性。咳嗽の直後に突然の意識障害を発症しCTで縦隔から頸部にかける気腫像と左室内および中心溝動脈を主とした脳表動脈に沿って広範囲に空気塞栓を認めた。MRIでは同部位に拡散強調像で高信号を認め臨床経過と画像所見から脳空気塞栓症と診断した。生命予後を考慮し,保存的に治療したが第2病日に死亡した。本症例は非医原性に脳空気塞栓症が生じることを示している。また,発生機序から慢性肺疾患は発症リスクとなりうることを留意し診療にあたる必要がある。
摘要脑空气栓塞的原因多为医源性,非医源性发生的情况很少。这次,因为有一例以咳嗽为契机发作的非医源性脑空气栓塞的经验而报告。病例是患有特发性肺纤维化和肺气肿基础疾病的63岁男性。咳嗽之后突然出现意识障碍,CT显示从纵隔到颈部的气肿影像和沿左侧室内及以中心沟动脉为主的脑表动脉的大范围空气栓塞。MRI在该部位扩散强调像高信号,从临床经过和图像所见诊断为脑空气栓塞症。考虑到生命预后,保守治疗后于二病日死亡。本病例显示非医源性发生脑空气栓塞。另外,从发病机制上来说,有必要留意慢性肺病的发病风险并进行诊疗。
{"title":"咳嗽を契機に発症した脳空気塞栓症の1例(Non–iatrogenic cerebral air embolism caused by coughing: a case report)","authors":"木本 慧, 萩原 祥弘, 木村 拓哉, 角谷 隆史, 小林 孝臣, 藤田 健亮, 小倉 崇以","doi":"10.1002/jja2.12849","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12849","url":null,"abstract":"要旨 脳空気塞栓症の原因の多くは医原性であり,非医原性に生じることは稀である。今回,咳嗽を契機に発症した非医原性脳空気塞栓症の1例を経験したので報告する。症例は特発性肺線維症と肺気腫を基礎疾患に有する63歳の男性。咳嗽の直後に突然の意識障害を発症しCTで縦隔から頸部にかける気腫像と左室内および中心溝動脈を主とした脳表動脈に沿って広範囲に空気塞栓を認めた。MRIでは同部位に拡散強調像で高信号を認め臨床経過と画像所見から脳空気塞栓症と診断した。生命予後を考慮し,保存的に治療したが第2病日に死亡した。本症例は非医原性に脳空気塞栓症が生じることを示している。また,発生機序から慢性肺疾患は発症リスクとなりうることを留意し診療にあたる必要がある。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"295 3","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135272336","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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火災現場から搬送された患者における血中シアン濃度の検討(Analysis of blood cyanide concentration in patients transported from a fire scene) 对从火灾现场运来的患者血液中氰化物浓度的研究(Analysis of blood cyanide concentration in patients transported from afire比起)
Pub Date : 2023-11-01 DOI: 10.1002/jja2.12852
海田 賢彦, 松田 剛明, 山口 芳裕
要旨 【目的】 シアンは火災で発生する主たる有毒ガスであるが,臨床現場においてはほとんど評価されていないのが現状であり,火災傷病者の血中シアン濃度に関して検討することを目的とした。 【方法】 2014年1月から2023年6月まで当院に搬送された火災傷病者のうち,血中シアン濃度を測定し得た患者を対象とし,その臨床データについて後方視的に検討した。 【結果】 対象44例中19例が心肺停止であり全例死亡していた。心肺停止例の血中シアン濃度の中央値は3.1µg/mL,中毒レベルが16例,致死レベルが8例あった。一方,CO–Hb濃度の中央値は59.1%で,致死レベルは15例あった。血中シアン濃度のみが致死レベルで,CO–Hb濃度は致死レベルではなかったのが2例あった。非心肺停止25例は全例気道熱傷を合併しており血中シアン濃度の中央値は0.28µg/mL,中毒レベルが9例あった。CO–Hb濃度の中央値は8.5%であり,ともに致死レベルを超えた症例はなかった。シアン中毒群と非シアン中毒群の検討では年齢,性別,総熱傷面積,CO–Hb濃度,乳酸値について有意な差は認めず,人工呼吸期間,ICU滞在期間についてはシアン中毒群のほうが有意に長期であった。 【結語】 火災現場から搬送された患者においては,シアン中毒の可能性も念頭におく必要がある。
摘要【目的】青色是火灾中发生的主要有毒气体,但目前在临床现场几乎没有被评价,此次研究的目的是关于火灾伤病者血液中的青色浓度。方法:在2014年1月至2023年6月被送到该院的火灾伤病员中,以测定出血液中青色浓度的患者为对象,对其临床数据进行了后视研究。【结果】对象44例中19例心肺停止全部死亡。心肺停止病例的血液中氰化物浓度中位数为3.1微米/mL,中毒级别有16例,致死级别有8例。而CO - Hb浓度的中位数为59.1%,致死级别有15例。有2例血液中只有氰化物浓度达到致死水平,CO - Hb浓度没有达到致死水平。非心肺停止25例合并呼吸道灼伤,血中氰酸浓度中位数为0.28 g/mL,中毒水平有9例。CO - Hb浓度的中位数为8.5%,均未出现超过致死水平的病例。在氰化物中毒组和非氰化物中毒组的研究中,在年龄、性别、总烧伤面积、CO - Hb浓度、乳酸值等方面没有显著差异,在人工呼吸时间和ICU停留时间方面,氰化物中毒组的研究时间显著更长。【结语】从火灾现场运送过来的患者,有必要考虑到氰化物中毒的可能性。
{"title":"火災現場から搬送された患者における血中シアン濃度の検討(Analysis of blood cyanide concentration in patients transported from a fire scene)","authors":"海田 賢彦, 松田 剛明, 山口 芳裕","doi":"10.1002/jja2.12852","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12852","url":null,"abstract":"要旨 【目的】 シアンは火災で発生する主たる有毒ガスであるが,臨床現場においてはほとんど評価されていないのが現状であり,火災傷病者の血中シアン濃度に関して検討することを目的とした。 【方法】 2014年1月から2023年6月まで当院に搬送された火災傷病者のうち,血中シアン濃度を測定し得た患者を対象とし,その臨床データについて後方視的に検討した。 【結果】 対象44例中19例が心肺停止であり全例死亡していた。心肺停止例の血中シアン濃度の中央値は3.1µg/mL,中毒レベルが16例,致死レベルが8例あった。一方,CO–Hb濃度の中央値は59.1%で,致死レベルは15例あった。血中シアン濃度のみが致死レベルで,CO–Hb濃度は致死レベルではなかったのが2例あった。非心肺停止25例は全例気道熱傷を合併しており血中シアン濃度の中央値は0.28µg/mL,中毒レベルが9例あった。CO–Hb濃度の中央値は8.5%であり,ともに致死レベルを超えた症例はなかった。シアン中毒群と非シアン中毒群の検討では年齢,性別,総熱傷面積,CO–Hb濃度,乳酸値について有意な差は認めず,人工呼吸期間,ICU滞在期間についてはシアン中毒群のほうが有意に長期であった。 【結語】 火災現場から搬送された患者においては,シアン中毒の可能性も念頭におく必要がある。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"275 6","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-11-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"135273023","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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救急医の頭部MRI,CT,胸部X線読影において見落としの多い時間帯と疾患についての検討~単施設後方視記述研究~(Time of day and the diseases for the most frequently missed radiographic readings by emergency physicians: a single–center retrospective descriptive study) 急诊医生的头部MRI, CT,关于胸部X线读片中容易遗漏的时间段和疾病的探讨~单设施后方视记述研究~ (Time of day and the diseases for the most frequentlymissed radiographic readings by emergency physicians:a single - center retrospective descriptive study)
Pub Date : 2023-10-01 DOI: 10.1002/jja2.12841
垣内 駿吾, 林 実, 谷崎 眞輔, 前田 重信
要旨 【目的】 夜間勤務の救急医による頭部MRI,CT,胸部X線読影の見落としが好発する時間帯と疾患の検討をする。 【対象】 2010年12月30日から2022年9月30日の18:00から翌8:00に福井県立病院救急外来で施行し救急医が読影した頭部MRI,CT,胸部X線において,翌朝の放射線科医の読影結果により見落としが判明し緊急受診を患者に促した症例が発生した時間と疾患を検討した。 【結果】 撮影画像100,361件のうち,対象画像は67,845件であった。見落としが生じ緊急受診を促した症例は54件(0.08%)であった。23時台に見落されている件数が最も多く,12件(22%)であった。見落としの多い疾患では,虫垂炎が7例と最も多く,次いで孤発性上腸間膜動脈解離5例であった。性別は男性18件,女性36件と女性に多かった。年齢は80歳台(11件)で最も多く,次いで40歳台(10件)に多かった。画像種類別においてはCTが45件で最多であった。撮影部位別においては腹部骨盤28件で最多であった。 【結語】 救急医による頭部MRI,CT,胸部X線における見落としは深夜の交代間際の23時台に最も多く発生している。撮影部位では腹部CTが最も多く,疾患では虫垂炎,孤発性上腸間膜動脈解離が多い。夜間に撮影された腹部CTでは虫垂炎,孤発性上腸間膜動脈解離に注意して読影を行うと見落としが防げる可能性がある。
摘要【目的】讨论夜间工作的急救医生的头部MRI, CT,胸部X线读影的遗漏好发的时间段和疾病。【对象】2010年12月30日至2022年9月30日18:00至次日8:00在福井县立医院急救门诊施行的急救医生读取的头部MRI、CT、胸部X线。研究了根据第二天早上放射科医生的读报结果发现遗漏并敦促患者紧急就诊的病例发生的时间和疾病。【结果】在100,361个拍摄图像中,目标图像为67,845个。因遗漏而催促紧急就诊的病例为54件(0.08%)。23点左右遗漏的件数最多,为12件(22%)。易被漏诊的疾病中,阑尾炎最多,为7例,其次是孤发性肠系膜动脉解离5例。性别方面,男性18件,女性36件,女性居多。年龄最多的是80岁左右(11件),其次是40岁左右(10件)。从影像种类来看,CT最多,为45件。从拍摄部位来看,最多的是腹部骨盆28件。【结语】急诊医生在头部MRI、CT、胸部X线方面的疏漏,在临近深夜交班的23点左右发生的最多。拍片部位以腹部CT最多,疾病多为阑尾炎、孤发性肠系膜动脉解离。在夜间拍摄的腹部CT中,如果注意阑尾炎和孤发性肠系膜动脉解离,进行读影的话有可能防止遗漏。
{"title":"救急医の頭部MRI,CT,胸部X線読影において見落としの多い時間帯と疾患についての検討~単施設後方視記述研究~(Time of day and the diseases for the most frequently missed radiographic readings by emergency physicians: a single–center retrospective descriptive study)","authors":"垣内 駿吾, 林 実, 谷崎 眞輔, 前田 重信","doi":"10.1002/jja2.12841","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12841","url":null,"abstract":"要旨 【目的】 夜間勤務の救急医による頭部MRI,CT,胸部X線読影の見落としが好発する時間帯と疾患の検討をする。 【対象】 2010年12月30日から2022年9月30日の18:00から翌8:00に福井県立病院救急外来で施行し救急医が読影した頭部MRI,CT,胸部X線において,翌朝の放射線科医の読影結果により見落としが判明し緊急受診を患者に促した症例が発生した時間と疾患を検討した。 【結果】 撮影画像100,361件のうち,対象画像は67,845件であった。見落としが生じ緊急受診を促した症例は54件(0.08%)であった。23時台に見落されている件数が最も多く,12件(22%)であった。見落としの多い疾患では,虫垂炎が7例と最も多く,次いで孤発性上腸間膜動脈解離5例であった。性別は男性18件,女性36件と女性に多かった。年齢は80歳台(11件)で最も多く,次いで40歳台(10件)に多かった。画像種類別においてはCTが45件で最多であった。撮影部位別においては腹部骨盤28件で最多であった。 【結語】 救急医による頭部MRI,CT,胸部X線における見落としは深夜の交代間際の23時台に最も多く発生している。撮影部位では腹部CTが最も多く,疾患では虫垂炎,孤発性上腸間膜動脈解離が多い。夜間に撮影された腹部CTでは虫垂炎,孤発性上腸間膜動脈解離に注意して読影を行うと見落としが防げる可能性がある。","PeriodicalId":19447,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi","volume":"37 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2023-10-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"134934941","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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頭部外傷患者における頭部造影CT検査での造影剤血管外漏出像と予後との関係(Relationship between extravascular leakage and clinical outcome on computed tomography of traumatic brain injury) 头部外伤患者头部造影CT检查中的造影剂血管外渗影像与预后的关系(Relationship between extravascular leakage and clinical outcometraumatic brain injury on computed tomography)
Pub Date : 2023-10-01 DOI: 10.1002/jja2.12843
伊藤 弘, 中村 洋平, 戸上 由貴, 大西 伸也, 中尾 俊一郎, 小倉 裕司, 織田 順
要旨 【目的】 頭部単独外傷患者において頭部造影CT検査での造影剤の血管外漏出像が死亡や手術の実施と関連があるかを調査した。 【対象】 2010~2020年に当院へ直送された18歳以上の頭部単独外傷患者のうち来院時の頭部単純CT検査で頭蓋内出血を認めた患者を対象とした。主要評価項目を死亡,副次評価項目を搬入後から集中治療室を退室するまでに実施された脳外科的手術とした。これらと造影剤の血管外漏出像の関連をロジスティック回帰分析で評価した。 【結果】 解析対象患者は188例,年齢の中央値は65歳,男性123例(65.4%),死亡34例(18.1%),手術は91例(48.4%)に実施された。造影剤の血管外漏出像を認めた66例のうち22例(33.3%)が死亡し47例(71.2%)が手術を必要とした。血管外漏出像を認めなかった122例のうち12例(9.8%)が死亡し44例(36.1%)が手術を必要とした。造影剤の血管外漏出像の有無は死亡と関連しオッズ比3.5(95% CI: 1.4–9.1)であった。また手術の実施とも関連しオッズ比10.9(95% CI: 4.4–26.9)であった。 【結語】 頭部造影CT検査における造影剤の血管外漏出像は頭部単独外傷患者において死亡と手術の実施に関連があった。
摘要【目的】调查了在头部单独外伤患者的头部造影CT检查中,造影剂的血管外漏像是否与死亡或实施手术有关。【对象】2010 ~ 2020年直接送到本院的18岁以上头部单独外伤患者中,来院时头部单纯CT检查确认颅内出血的患者为对象。主要评价项目为死亡,次要评价项目为从搬入后到离开集中治疗室为止实施的脑外科手术。用逻辑回归分析评估了这些和造影剂的血管外漏像的关联。【结果】分析对象患者188例,年龄中位数为65岁,男性123例(65.4%),死亡34例(18.1%),实施手术91例(48.4%)。发现造影剂血管外漏的66例中,22例(33.3%)死亡,47例(71.2%)需要手术。未发现血管外漏的122例中,12例(9.8%)死亡,44例(36.1%)需要手术。造影剂血管外漏像的有无与死亡有关的比率为3.5 (95% CI: 1.4 - 9.1)。另外,与实施手术有关,赔率为10.9 (95% CI: 4.4 - 26.9)。【结束语】头部造影CT检查中的造影剂血管外漏像在头部单独外伤患者中与死亡和手术的实施有关。
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期刊
Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi
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