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Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine最新文献

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Lemierre症候群に敗血症性肺塞栓症と脳膿瘍を合併した1例(A case study on Lemierre syndrome complicated by septic pulmonary emboli and brain abscess) 莱米埃尔症候群に敗血症性肺塞栓症と脳膿瘍を合併した1例(莱米埃尔症候群并发脓毒性肺栓塞和脑脓肿的病例研究)
天神 久実, 冨沢 夏美, 長友 一樹, 中尾 隼三, 榎本 有希, 下條 信威, 井上 貴昭
Lemierre症候群は,咽頭炎または扁桃炎罹患後に菌血症および転移感染を伴う内頸静脈の敗血症性血栓性静脈炎を発症する疾患である。遠隔転移巣としては肺や関節が多く,中枢神経系合併症は報告されているものの頻度は稀である。今回我々は,肺に加えて中枢神経系にも合併症を認めた症例を経験したので報告する。症例は生来健康で基礎疾患のない24歳の男性。第1病日に発熱,咽頭痛を認め,第7病日に右扁桃周囲膿瘍が疑われ前医に緊急入院となった。第10病日に右内頸静脈内に血栓を認めLemierre症候群と診断され,第12病日に敗血症性肺塞栓症を認め当院へ転院した。血液培養でFusobacterium necrophorumが検出され,右扁桃周囲膿瘍の切開排膿,抗菌薬投与,抗凝固療法により経日的に自覚症状は改善した。しかし第33病日に実施した全身造影CTで新規に右後頭葉に脳膿瘍を認めた。抗菌薬治療の継続で病巣は消失し,後遺症を残すことなく第48病日に自宅退院した。本症例では有効な抗菌薬投与の遅れが重症化した原因の可能性がある。Lemierre症候群で脳膿瘍が合併することは稀だが,死亡例や重篤な後遺障害を生じることがあり,注意深い病変検索が重要である。
勒米尔综合征是咽炎或扁桃体炎后颈内静脉的化脓性血栓性静脉炎,伴有菌血症和转移性感染。肺部和关节是最常见的远处转移部位,中枢神经系统并发症也有报道,但较为罕见。在本研究中,我们报告了一例除肺部并发症外还伴有中枢神经系统并发症的患者。患者是一名 24 岁的男性,自然健康,无基础疾病。发病第一天,他出现发热和咽喉痛,发病第七天,怀疑右侧扁桃体周围脓肿,他被之前的医生紧急收治。第 10 天,发现右侧颈内静脉有血栓,诊断为莱米埃尔综合征,第 12 天,发现化脓性肺栓塞,转入我院。血液培养检测到坏死杆菌,切开引流右侧腹腔脓肿、抗菌治疗和抗凝治疗后,主观症状逐渐好转。然而,第 33 天进行的全身对比增强 CT 显示,右枕叶出现了新的脑脓肿。继续抗菌治疗后,病灶消退,患者于第 48 天出院回家,没有留下后遗症。虽然脑脓肿在莱米埃尔氏综合征中很少见,但可导致死亡和严重后遗症,因此仔细寻找病灶非常重要。
{"title":"Lemierre症候群に敗血症性肺塞栓症と脳膿瘍を合併した1例(A case study on Lemierre syndrome complicated by septic pulmonary emboli and brain abscess)","authors":"天神 久実, 冨沢 夏美, 長友 一樹, 中尾 隼三, 榎本 有希, 下條 信威, 井上 貴昭","doi":"10.1002/jja2.12894","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12894","url":null,"abstract":"Lemierre症候群は,咽頭炎または扁桃炎罹患後に菌血症および転移感染を伴う内頸静脈の敗血症性血栓性静脈炎を発症する疾患である。遠隔転移巣としては肺や関節が多く,中枢神経系合併症は報告されているものの頻度は稀である。今回我々は,肺に加えて中枢神経系にも合併症を認めた症例を経験したので報告する。症例は生来健康で基礎疾患のない24歳の男性。第1病日に発熱,咽頭痛を認め,第7病日に右扁桃周囲膿瘍が疑われ前医に緊急入院となった。第10病日に右内頸静脈内に血栓を認めLemierre症候群と診断され,第12病日に敗血症性肺塞栓症を認め当院へ転院した。血液培養でFusobacterium necrophorumが検出され,右扁桃周囲膿瘍の切開排膿,抗菌薬投与,抗凝固療法により経日的に自覚症状は改善した。しかし第33病日に実施した全身造影CTで新規に右後頭葉に脳膿瘍を認めた。抗菌薬治療の継続で病巣は消失し,後遺症を残すことなく第48病日に自宅退院した。本症例では有効な抗菌薬投与の遅れが重症化した原因の可能性がある。Lemierre症候群で脳膿瘍が合併することは稀だが,死亡例や重篤な後遺障害を生じることがあり,注意深い病変検索が重要である。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"61 22","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-04-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140795506","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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ナッツ類を摂取したことにより摂食てんかんを発症した1症例(A case of eating epilepsy characterized by an epilepsy attack that occurred following the consumption of nuts) ナッツ类を摂取したことにより摂食てんかんを発症した1症例(以食用坚果后癫痫发作为特征的饮食性癫痫病例)
早川 翔, 大塚 剛, 古谷 良輔
反射性てんかんとは,特定の刺激によりてんかん発作を生じる疾患であり,そのなかの一つに食事を摂取することで生じる摂食てんかんがある。本症例の患者は40歳代の男性,夕食摂取後に痙攣発作が認められたため救急要請された。以前にも同様の主訴で救急搬送された経緯があった。詳細な病歴聴取の結果,いずれもナッツ類を摂取した後の発症であり,ナッツ類を摂取したことによる摂食てんかんの診断となった。摂食てんかんは報告数が少ない稀な疾患であり,ナッツ類を契機としたものは調べた範囲では報告がなかった。発生機序の詳細は不明であるが現時点で側頭葉辺縁領域や辺縁外領域の関与が考えられている。検査所見に特異的なものはなく,鑑別疾患が主な診断方法となる。鑑別すべき疾患としてはアナフィラキシーと症候性痙攣が挙げられ,診断にはそれぞれの疾患の特徴を理解し,患者からの過去の痙攣の既往,直前に摂取した食事の内容,以前にその食事を摂取したときに痙攣や意識障害を発症したかどうか,アレルギー歴などの詳細な病歴聴取が重要である。
反射性癫痫是一种在特定刺激下产生癫痫发作的疾病,其中一种是进食性癫痫,它是由进食食物引起的。本病例中的患者是一名 40 多岁的男子,因进食晚餐后癫痫发作而到急诊科就诊。此前,他也曾因类似症状被送至急诊科。在详细询问病史后,由于两次病例都是在进食坚果后发生的,因此诊断为进食性癫痫。喂食性癫痫是一种罕见的疾病,鲜有报道,而就我们所能找到的报道而言,没有一例是由坚果引发的。这种疾病的发病机理尚不清楚,但目前认为与颞叶边缘和边缘外区域有关。检查没有特殊发现,主要诊断方法是鉴别疾病。主要的鉴别疾病是过敏性休克和症状性惊厥,重要的是要了解每种疾病的特征,并向患者详细询问病史,包括既往惊厥史、之前食用的食物性质、之前食用该食物时患者是否出现惊厥或意识丧失以及过敏史。应详细了解患者的病史,包括过敏史。
{"title":"ナッツ類を摂取したことにより摂食てんかんを発症した1症例(A case of eating epilepsy characterized by an epilepsy attack that occurred following the consumption of nuts)","authors":"早川 翔, 大塚 剛, 古谷 良輔","doi":"10.1002/jja2.12885","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12885","url":null,"abstract":"反射性てんかんとは,特定の刺激によりてんかん発作を生じる疾患であり,そのなかの一つに食事を摂取することで生じる摂食てんかんがある。本症例の患者は40歳代の男性,夕食摂取後に痙攣発作が認められたため救急要請された。以前にも同様の主訴で救急搬送された経緯があった。詳細な病歴聴取の結果,いずれもナッツ類を摂取した後の発症であり,ナッツ類を摂取したことによる摂食てんかんの診断となった。摂食てんかんは報告数が少ない稀な疾患であり,ナッツ類を契機としたものは調べた範囲では報告がなかった。発生機序の詳細は不明であるが現時点で側頭葉辺縁領域や辺縁外領域の関与が考えられている。検査所見に特異的なものはなく,鑑別疾患が主な診断方法となる。鑑別すべき疾患としてはアナフィラキシーと症候性痙攣が挙げられ,診断にはそれぞれの疾患の特徴を理解し,患者からの過去の痙攣の既往,直前に摂取した食事の内容,以前にその食事を摂取したときに痙攣や意識障害を発症したかどうか,アレルギー歴などの詳細な病歴聴取が重要である。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"45 1","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-29","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140414576","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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カフェイン中毒により脳虚血を来し,片麻痺症状を呈したと考えられた1例(A case of hemiplegia caused by cerebral ischemia due to caffeine intoxication) 一例咖啡因中毒导致脑缺血引起的偏瘫病例
南和 伸, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 重安 奈央子, 中川 雄公
既往にうつ病のある43歳の女性が,カフェイン含有の市販薬を大量内服し,当院に救急搬送された。来院時,交感神経亢進型のトキシドロームを認め,病歴からカフェイン中毒と診断した。カフェインの摂取量は致死量となりうる8g相当であったため,気管挿管のうえ活性炭投与に加えて緊急で血液濾過透析を行う方針とした。持続的血液濾過透析後,速やかに洞性頻脈は改善し,第8病日に抜管できた。抜管後に入院時に認めなかった右上下肢の不全麻痺が明らかとなったことから,頭部MRIを撮影したところ,左淡蒼球と一部内包後脚にかかる部位に拡散強調画像で高信号,FLAIR像で高信号の病変を認めた。MRAでは主血管の病変は認めず,高用量のカフェインによる脳虚血を疑い,保存的治療の方針とした。1週間後の頭部MRI再検では,拡散強調画像とFLAIR像での信号変化は軽減していた。経時的に右上下肢不全麻痺は改善を認めた。カフェインは中枢神経作用としてアデノシンA1,A2A受容体拮抗作用を示し,脳血管の収縮を来すことから,高用量の摂取により脳虚血を起こす可能性が考えられた。淡蒼球は虚血に脆弱な部位であり,本症例の画像所見として表れたと考えられた。カフェイン中毒では脳血管収縮から脳虚血を来し,片麻痺などの中枢神経症状を呈する可能性があり,注意が必要である。
一名有抑郁症病史的 43 岁女性在服用了大剂量含咖啡因的非处方药后被紧急送往我院。到达医院后,观察到交感神经亢进性中毒症状,根据病史诊断为咖啡因中毒。由于咖啡因摄入量相当于 8 克的潜在致死剂量,除了气管插管和服用活性炭外,我们还决定对她进行紧急血液滤过。经过持续的血液透析滤过,窦性心动过速很快得到改善,患者于第 8 天拔管。拔管后,入院时未出现的右上肢和下肢瘫痪变得明显,头部核磁共振成像显示左侧苍白球和部分内后肢出现高信号弥散加权像和高信号FLAIR像;MRA显示主要血管无病变,怀疑大剂量咖啡因导致脑缺血。一周后,头部核磁共振复查发现,弥散加权和 FLAIR 图像上的信号变化减弱。随着时间的推移,右上肢和下肢瘫痪的情况有所改善。咖啡因对中枢神经系统有腺苷 A1 和 A2A 受体拮抗作用,并导致脑血管收缩,这表明大剂量咖啡因可能会引起脑缺血。苍白球是容易缺血的区域,因此被认为是本病例的影像学发现。咖啡因中毒可能会因脑血管收缩而导致脑缺血,从而引起中枢神经系统症状,如偏瘫等,需要谨慎。
{"title":"カフェイン中毒により脳虚血を来し,片麻痺症状を呈したと考えられた1例(A case of hemiplegia caused by cerebral ischemia due to caffeine intoxication)","authors":"南和 伸, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 重安 奈央子, 中川 雄公","doi":"10.1002/jja2.12888","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12888","url":null,"abstract":"既往にうつ病のある43歳の女性が,カフェイン含有の市販薬を大量内服し,当院に救急搬送された。来院時,交感神経亢進型のトキシドロームを認め,病歴からカフェイン中毒と診断した。カフェインの摂取量は致死量となりうる8g相当であったため,気管挿管のうえ活性炭投与に加えて緊急で血液濾過透析を行う方針とした。持続的血液濾過透析後,速やかに洞性頻脈は改善し,第8病日に抜管できた。抜管後に入院時に認めなかった右上下肢の不全麻痺が明らかとなったことから,頭部MRIを撮影したところ,左淡蒼球と一部内包後脚にかかる部位に拡散強調画像で高信号,FLAIR像で高信号の病変を認めた。MRAでは主血管の病変は認めず,高用量のカフェインによる脳虚血を疑い,保存的治療の方針とした。1週間後の頭部MRI再検では,拡散強調画像とFLAIR像での信号変化は軽減していた。経時的に右上下肢不全麻痺は改善を認めた。カフェインは中枢神経作用としてアデノシンA1,A2A受容体拮抗作用を示し,脳血管の収縮を来すことから,高用量の摂取により脳虚血を起こす可能性が考えられた。淡蒼球は虚血に脆弱な部位であり,本症例の画像所見として表れたと考えられた。カフェイン中毒では脳血管収縮から脳虚血を来し,片麻痺などの中枢神経症状を呈する可能性があり,注意が必要である。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"17 21","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-29","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140413052","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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心停止蘇生後の低体温療法によって電気的ストームを生じた早期再分極症候群の1例(A case of early repolarization syndrome in which hypothermia after cardiopulmonary resuscitation resulted in development of an electrical storm) 心停止苏生后の低体温疗法によって電気的ストームを生じた早期再分極症候群の1例(心肺復甦后低体温导致电风暴发展的早期再分極症候群病例)。
鈴木 喬之, 早川 峰司, 山田 侑可子, 松本 悠, 本間 慶憲
症例は20歳の男性。夜間就寝中に突然呻吟と意識消失を認めたため,家族が救急要請した。救急隊到着時は無脈性電気活動(pulseless electrical activity: PEA)であり,アドレナリンの静脈内投与を行ったものの心拍再開せずに搬入された。来院時,心電図はPEAであったが気管挿管,アドレナリン投与により心拍再開した。心拍再開後,12誘導心電図にJ波や明らかなST変化はみられなかった。意識レベルの改善が見られず,挿管・鎮静下に低体温療法を開始した。低体温療法開始1時間半後から心室細動(ventricular fibrillation: VF)が生じ,その後電気的ストームとなったため,抗不整脈薬を投与し電気的除細動を繰り返した。12誘導心電図を再検したところJ波が広範な誘導に出現していた。冠動脈造影検査では冠動脈に狭窄はなく,アセチルコリン負荷試験でも冠動脈の亜閉塞や完全閉塞は認めなかった。冠動脈造影検査後,低体温療法を中止し平温療法を開始した。平温療法開始後,J波は消失しその後VFを生じることはなかった。今回,心肺停止蘇生後の低体温療法によってJ波が顕在化し,電気的ストームを生じた早期再分極症候群の症例を経験し,特発性VFによる心停止蘇生後に低体温療法をする際にはJ波の出現に注意する必要があると考えられたため,報告する。
病例是一名 20 岁的男子。他在夜间睡觉时突然发出咕噜声并失去知觉,家人于是拨打了急救电话。急救人员赶到时,他出现了无脉搏电活动(PEA),经静脉注射肾上腺素治疗,但被送入医院时没有恢复心跳。到达时,心电图显示为 PEA,但在气管插管和注射肾上腺素后心跳恢复。心跳恢复后,12 导联心电图显示没有 J 波或明显的 ST 改变。由于患者的意识水平没有改善,在插管和镇静的情况下开始低温治疗。重新检测了 12 导联心电图,在很大的诱导范围内出现了 J 波。冠状动脉造影显示冠状动脉没有狭窄,乙酰胆碱负荷试验显示冠状动脉没有亚闭塞或完全闭塞。冠状动脉造影后,停止了低体温疗法,开始了常温疗法。开始常温治疗后,J 波消失,此后也没有发生室颤。在本报告中,我们描述了一例早期再极化综合征病例,该病例在心肺复苏后低体温导致 J 波显现并出现电风暴,这表明在对特发性室颤进行心脏复苏后使用低体温时需要小心 J 波的出现。
{"title":"心停止蘇生後の低体温療法によって電気的ストームを生じた早期再分極症候群の1例(A case of early repolarization syndrome in which hypothermia after cardiopulmonary resuscitation resulted in development of an electrical storm)","authors":"鈴木 喬之, 早川 峰司, 山田 侑可子, 松本 悠, 本間 慶憲","doi":"10.1002/jja2.12890","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12890","url":null,"abstract":"症例は20歳の男性。夜間就寝中に突然呻吟と意識消失を認めたため,家族が救急要請した。救急隊到着時は無脈性電気活動(pulseless electrical activity: PEA)であり,アドレナリンの静脈内投与を行ったものの心拍再開せずに搬入された。来院時,心電図はPEAであったが気管挿管,アドレナリン投与により心拍再開した。心拍再開後,12誘導心電図にJ波や明らかなST変化はみられなかった。意識レベルの改善が見られず,挿管・鎮静下に低体温療法を開始した。低体温療法開始1時間半後から心室細動(ventricular fibrillation: VF)が生じ,その後電気的ストームとなったため,抗不整脈薬を投与し電気的除細動を繰り返した。12誘導心電図を再検したところJ波が広範な誘導に出現していた。冠動脈造影検査では冠動脈に狭窄はなく,アセチルコリン負荷試験でも冠動脈の亜閉塞や完全閉塞は認めなかった。冠動脈造影検査後,低体温療法を中止し平温療法を開始した。平温療法開始後,J波は消失しその後VFを生じることはなかった。今回,心肺停止蘇生後の低体温療法によってJ波が顕在化し,電気的ストームを生じた早期再分極症候群の症例を経験し,特発性VFによる心停止蘇生後に低体温療法をする際にはJ波の出現に注意する必要があると考えられたため,報告する。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"19 32","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-29","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140409409","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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復温困難であった広範囲熱傷患者に対して,中心静脈留置型経皮的体温調節システムを用いて迅速な復温と体温管理を行い,救命に成功した1例(A case of successful rapid rewarming using an intravascular temperature management system in a patient with extensive burns) 在一名大面积烧伤患者身上使用血管内温度管理系统成功实现快速复温的案例。在大面积烧伤患者中使用血管内温度管理系统)。
廣瀬 智也, 塩崎 忠彦, 清水 健太郎, 福岡 大史, 酒井 智彦, 島崎 淳也, 織田 順
広範囲熱傷患者は容易に低体温に陥り,その時の熱産生能力が患者の生命予後と関与している。自力で熱産生することができない熱傷患者を復温させることは非常に困難である。しかし,近年,直接血液を加温する装置(中心静脈留置型経皮的体温調節システム)が軽量・簡易化されており,迅速に復温させることが可能となった。今回我々は,低体温に陥り復温困難であった重症熱傷症例に対して,この装置を用いて迅速な復温と体温管理を行い,救命することができたので報告する。症例はburn index 33,prognostic burn index 95の広範囲熱傷患者(62歳の男性)が,第8病日に熱傷感染創が原因で敗血症性ショックに陥り,当院に転院となった。来院後,ガーゼ交換後に38.5℃から34.8℃まで急激に体温が低下した。通常の加温では復温困難であったため,予定していたデブリードマンを中止して,中心静脈留置型経皮的体温調節システムを用いて迅速な復温と体温管理を行った。来院から24時間後に37℃に復温したことを確認して感染創のデブリードマンを行い,その後数回の手術を経て救命することができた。低体温から速やかに復温することができない広範囲熱傷患者に対しては,中心静脈留置型経皮的体温調節システムを用いて直接血液を加温して復温させることが有効な治療手段となりうる。
大面积烧伤患者很容易出现体温过低的情况,而他们当时的产热能力关系到他们的预期寿命。对于无法自行产生热量的烧伤病人来说,要恢复体温非常困难。不过,近年来,直接血液加热装置(留置中心静脉经皮体温调节系统)变得更加轻便和简单,使快速恢复体温成为可能。在本研究中,我们报告了一例严重烧伤患者因体温过低而难以恢复体温的病例,通过使用该装置快速恢复体温并控制体温,我们挽救了患者的生命。患者是一名 62 岁的男性,烧伤指数为 33,烧伤预后指数为 95,因烧伤创面感染导致脓毒性休克,于病发第 8 天转入我院。到达医院后,他的体温在更换纱布后迅速从 38.5°C 降至 34.8°C。由于正常加热难以恢复体温,因此计划中的清创手术被迫中止,并使用了中心静脉留置经皮温度控制系统来快速恢复和控制体温。在确认患者到达医院 24 小时后体温已恢复到 37 摄氏度后,对感染伤口进行了清创,经过随后的几次手术,患者得以保住性命。对于无法从低体温中迅速恢复体温的大面积烧伤患者,使用留置中心静脉经皮体温调节系统进行直接血液加热可能是一种有效的治疗方式。
{"title":"復温困難であった広範囲熱傷患者に対して,中心静脈留置型経皮的体温調節システムを用いて迅速な復温と体温管理を行い,救命に成功した1例(A case of successful rapid rewarming using an intravascular temperature management system in a patient with extensive burns)","authors":"廣瀬 智也, 塩崎 忠彦, 清水 健太郎, 福岡 大史, 酒井 智彦, 島崎 淳也, 織田 順","doi":"10.1002/jja2.12884","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12884","url":null,"abstract":"広範囲熱傷患者は容易に低体温に陥り,その時の熱産生能力が患者の生命予後と関与している。自力で熱産生することができない熱傷患者を復温させることは非常に困難である。しかし,近年,直接血液を加温する装置(中心静脈留置型経皮的体温調節システム)が軽量・簡易化されており,迅速に復温させることが可能となった。今回我々は,低体温に陥り復温困難であった重症熱傷症例に対して,この装置を用いて迅速な復温と体温管理を行い,救命することができたので報告する。症例はburn index 33,prognostic burn index 95の広範囲熱傷患者(62歳の男性)が,第8病日に熱傷感染創が原因で敗血症性ショックに陥り,当院に転院となった。来院後,ガーゼ交換後に38.5℃から34.8℃まで急激に体温が低下した。通常の加温では復温困難であったため,予定していたデブリードマンを中止して,中心静脈留置型経皮的体温調節システムを用いて迅速な復温と体温管理を行った。来院から24時間後に37℃に復温したことを確認して感染創のデブリードマンを行い,その後数回の手術を経て救命することができた。低体温から速やかに復温することができない広範囲熱傷患者に対しては,中心静脈留置型経皮的体温調節システムを用いて直接血液を加温して復温させることが有効な治療手段となりうる。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"11 23","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-29","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140410382","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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高トリグリセリド血症に伴う重症急性膵炎に対してヘパリン・インスリン療法が一助となった1例(Insulin and heparin therapy for hypertriglyceridemia–induced acute pancreatitis: a case report) 一例肝素和胰岛素治疗高甘油三酯血症诱发的急性胰腺炎的病例报告a case report)。
新田 翔, 白井 邦博, 長谷川 佳奈, 満保 直美, 村上 博基, 小林 智行, 平田 淳一
高トリグリセリド(triglyceride: TG)血症は,急性膵炎を引き起こすことがあり,標準治療とともに血清TG値を低下させることが重要である。今回,高TG血症に伴う急性膵炎を経験したので報告する。38歳の男性が前医を受診し,急性膵炎の診断で当施設へ転院となった。血液生化学検査では,白血球とCRP,アミラーゼの上昇,血清TG値4,432mg/dLと高値であり,CTでは膵頭部を中心とした膵腫大と膵周囲脂肪織濃度の上昇を認めた。予後因子0点,CT grade 1で軽症急性膵炎と診断し,標準治療に加えて,インスリン・ヘパリン療法と脂質異常症治療薬の投与を開始した。第2病日に血清TG値1,179mg/dLまで低下したが,予後因子6点となり重症化した。そのため,high flow nasal cannulaと経腸栄養,持続的血液濾過透析を開始した。その後,血清TG値は低下し,腹痛などの臨床症状や臓器障害は改善,第22病日に退院となった。インスリン・ヘパリン療法は,膵炎を悪化させる要因であるTG値を低下させる治療の一助になると考えられた。
高甘油三酯血症(甘油三酯:TG)可导致急性胰腺炎,因此在规范治疗的同时降低血清 TG 水平非常重要。我们报告了一例与高甘油三酯血症相关的急性胰腺炎病例,患者是一名 38 岁的男性,他曾就诊于之前的医生,被诊断为急性胰腺炎后转至我院。血液生化检查显示白血病、CRP 和淀粉酶升高,血清 TG 水平高达 4 432 mg/dL,CT 显示胰腺肿胀主要位于胰头,胰周脂肪组织密度增高。由于预后因子为 0,CT 分级为 1 级,患者被诊断为轻度急性胰腺炎,除接受标准治疗外,还开始接受胰岛素和肝素治疗以及血脂异常药物治疗。第二次发病的第二天,患者血清 TG 水平降至 1 179 mg/dL,但病情加重,预后因子为 6 分。因此,开始使用高流量鼻插管、肠内营养和持续血液透析。随后,血清 TG 水平下降,腹痛和其他临床症状及器官损伤有所改善,患者于发病第 22 天出院。胰岛素和肝素疗法被认为是降低 TG 水平的辅助治疗手段,而 TG 水平是加重胰腺炎的一个因素。
{"title":"高トリグリセリド血症に伴う重症急性膵炎に対してヘパリン・インスリン療法が一助となった1例(Insulin and heparin therapy for hypertriglyceridemia–induced acute pancreatitis: a case report)","authors":"新田 翔, 白井 邦博, 長谷川 佳奈, 満保 直美, 村上 博基, 小林 智行, 平田 淳一","doi":"10.1002/jja2.12887","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12887","url":null,"abstract":"高トリグリセリド(triglyceride: TG)血症は,急性膵炎を引き起こすことがあり,標準治療とともに血清TG値を低下させることが重要である。今回,高TG血症に伴う急性膵炎を経験したので報告する。38歳の男性が前医を受診し,急性膵炎の診断で当施設へ転院となった。血液生化学検査では,白血球とCRP,アミラーゼの上昇,血清TG値4,432mg/dLと高値であり,CTでは膵頭部を中心とした膵腫大と膵周囲脂肪織濃度の上昇を認めた。予後因子0点,CT grade 1で軽症急性膵炎と診断し,標準治療に加えて,インスリン・ヘパリン療法と脂質異常症治療薬の投与を開始した。第2病日に血清TG値1,179mg/dLまで低下したが,予後因子6点となり重症化した。そのため,high flow nasal cannulaと経腸栄養,持続的血液濾過透析を開始した。その後,血清TG値は低下し,腹痛などの臨床症状や臓器障害は改善,第22病日に退院となった。インスリン・ヘパリン療法は,膵炎を悪化させる要因であるTG値を低下させる治療の一助になると考えられた。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"9 1","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-29","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140415458","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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新型コロナウイルス感染を契機に発症した気管支動脈瘤破裂による呼吸不全に対しVV–ECMOを導入し救命し得た1例(Alveolar hemorrhage due to rupture of multiple bronchial aneurysms complicated with corona virus disease 2019 successfully treated with veno–venous extracorporeal membrane oxygenation: a case report) 新型コロナウイルス感染を契機に発症した気管支動脈瘤破裂による呼吸不全に対しVV-ECMOを導入し救命し得た1例(肺泡出血多发性支气管动脉瘤破裂并发冠状病毒病 2019年静脉体外膜肺氧合治疗成功的肺泡出血:病例报告)
長木 紗矢果, 湯川 高寛, 大坪 里織, 山際 武志
気管支動脈瘤は稀な疾患であり,気管支動脈瘤破裂は致死的大量喀血の原因となりうる。症例は69歳の男性。呼吸困難と右胸痛,喀血を主訴に当院に搬送された。来院時38℃台の発熱がありSARS–CoV–2抗原検査が陽性であったためcoronavirus disease 2019(COVID–19)と診断した。搬送時より低酸素血症が顕著であり直ちに迅速導入気管挿管し人工呼吸管理を開始したが,危機的低酸素血症が遷延していたため緊急でveno–venous extracorporeal membrane oxygenation(VV–ECMO)を導入した。呼吸状態が安定したのちに喀血の原因検索目的に胸腹部造影CT検査を施行したところ,左右気管支動脈共通幹に動脈瘤を認めた。気管支動脈の血管造影検査を行い,責任病変を特定して経皮的塞栓術を行った。第7病日にVV–ECMO,続いて人工呼吸管理を終了し,理学療法などを行い第14病日に自宅退院した。本症例ではCOVID–19感染を契機に未診断の多発気管支動脈瘤が破裂したことで発症した危機的低酸素血症に対してVV–ECMO導入により患者の救命に成功した。COVID–19は血管内皮障害に伴って気管支動脈瘤破裂を引き起こす可能性があり,注意が必要である。
支气管动脉瘤是一种罕见疾病,支气管动脉瘤破裂可导致致命的大咯血。本病例是一名 69 岁的男性。他因呼吸困难、右胸痛和咯血被送到我院。到达医院时,他发烧到摄氏 38 度,SARS-CoV-2 抗原检测呈阳性,因此被诊断为 2019 年冠状病毒病(COVID-19)。从转运时起,低氧血症就很明显,因此立即进行了快速诱导气管插管,并开始通气治疗,但由于持续的重度低氧血症,急诊静脉体外膜肺氧合(VV-ECMO)。呼吸状况稳定后,为寻找咯血原因,对患者进行了胸腹部造影剂增强 CT 扫描,结果显示左右支气管动脉的共同主干上有一个动脉瘤。对支气管动脉进行了血管造影,确定了病变部位,并进行了经皮栓塞。第7天进行了VV-ECMO,随后完成了通气管理和物理治疗,第14天患者出院回家。该患者因感染COVID-19后未确诊的多发性支气管动脉瘤破裂导致重度低氧血症,成功接受了VV-ECMO治疗。COVID-19 可导致支气管动脉瘤破裂并伴有血管内皮损伤,因此应谨慎治疗。
{"title":"新型コロナウイルス感染を契機に発症した気管支動脈瘤破裂による呼吸不全に対しVV–ECMOを導入し救命し得た1例(Alveolar hemorrhage due to rupture of multiple bronchial aneurysms complicated with corona virus disease 2019 successfully treated with veno–venous extracorporeal membrane oxygenation: a case report)","authors":"長木 紗矢果, 湯川 高寛, 大坪 里織, 山際 武志","doi":"10.1002/jja2.12886","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12886","url":null,"abstract":"気管支動脈瘤は稀な疾患であり,気管支動脈瘤破裂は致死的大量喀血の原因となりうる。症例は69歳の男性。呼吸困難と右胸痛,喀血を主訴に当院に搬送された。来院時38℃台の発熱がありSARS–CoV–2抗原検査が陽性であったためcoronavirus disease 2019(COVID–19)と診断した。搬送時より低酸素血症が顕著であり直ちに迅速導入気管挿管し人工呼吸管理を開始したが,危機的低酸素血症が遷延していたため緊急でveno–venous extracorporeal membrane oxygenation(VV–ECMO)を導入した。呼吸状態が安定したのちに喀血の原因検索目的に胸腹部造影CT検査を施行したところ,左右気管支動脈共通幹に動脈瘤を認めた。気管支動脈の血管造影検査を行い,責任病変を特定して経皮的塞栓術を行った。第7病日にVV–ECMO,続いて人工呼吸管理を終了し,理学療法などを行い第14病日に自宅退院した。本症例ではCOVID–19感染を契機に未診断の多発気管支動脈瘤が破裂したことで発症した危機的低酸素血症に対してVV–ECMO導入により患者の救命に成功した。COVID–19は血管内皮障害に伴って気管支動脈瘤破裂を引き起こす可能性があり,注意が必要である。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"22 47","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-29","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"140409569","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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査読者一覧 同行评审员名单
{"title":"査読者一覧","authors":"","doi":"10.1002/jja2.12889","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12889","url":null,"abstract":"","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"41 8","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"139687408","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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コロナウイルスm–RNAワクチンに関連する可能性がある劇症型心筋炎をV–A ECMOにより救命し社会復帰できた1例(Fulminant myocarditis with possible association to coronavirus m–RNA vaccine and full recovery after veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation (VA–ECMO): Case report) 一例可能与冠状病毒 m-RNA 疫苗有关的暴发性心肌炎病例,静脉-动脉体外膜氧合(V-A ECMO)后完全康复。冠状病毒 m-RNA 疫苗和静脉-动脉体外膜氧合(VA- ECMO)后完全康复:病例报告)。ECMO)后完全康复:病例报告)
松本 悠, 鈴木 喬之, 中嶋 拓磨, 水柿 明日美, 小林 雄太, 佐藤 琢真, 早川 峰司
 症例は22歳男性,特記すべき既往,家族歴はない。コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンの3回目接種を行った翌日,発熱と胸部違和感を認め,近隣医療機関を受診したが,心電図異常なく帰宅となった。接種翌々日に胸痛が増悪し当院に搬入された。搬入時は発熱と増悪する胸痛,心電図上でST上昇を認め,心筋トロポニンTおよびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメントの上昇を認め,コロナウイルスワクチンに関連する心筋炎の疑いとして入院とした。入院7時間後に突如,心室細動を認めた。胸骨圧迫のみで洞調律へ復帰したが,複数回心室細動を繰り返し,左室駆出率も著明に低下したため,静脈–動脈体外式膜型人工肺(veno arteria extracorporeal membrane oxygenation: VA–ECMO)を導入した。その後,心機能は改善し,第4病日にVA–ECMO離脱,第28病日に自宅退院となった。ワクチン関連の心筋炎は一般的な心筋炎と同様に急速に増悪する可能性があり,モニタリングを行いながら,慎重な経過観察が必要と思われる。
患者是一名 22 岁的男子,既往无病史,也无家族病史。在接种第三剂冠状病毒改性尿苷 RNA 疫苗后的第二天,他出现发热和胸部不适,并到邻近的一家医疗机构就诊,但被送回家中,心电图未见异常。接种疫苗后第二天,他的胸痛加剧,被送到我院。入院时,患者发热,胸痛加剧,心电图 ST 段抬高,心肌肌钙蛋白 T 和人脑钠尿肽前体 N 端片段升高,怀疑患冠状病毒疫苗相关性心肌炎。入院 7 小时后,患者突然出现心室颤动。患者仅靠胸外按压就恢复了窦性心律,但由于反复室颤和左心室射血分数明显降低,于是采用了静脉-动脉体外膜肺氧合(VA-ECMO)。此后,患者的心功能得到改善,第 4 天脱离 VA-ECMO 并在第 28 天出院回家。疫苗相关性心肌炎与全身性心肌炎一样会迅速恶化,因此有必要进行仔细的随访和监测。
{"title":"コロナウイルスm–RNAワクチンに関連する可能性がある劇症型心筋炎をV–A ECMOにより救命し社会復帰できた1例(Fulminant myocarditis with possible association to coronavirus m–RNA vaccine and full recovery after veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation (VA–ECMO): Case report)","authors":"松本 悠, 鈴木 喬之, 中嶋 拓磨, 水柿 明日美, 小林 雄太, 佐藤 琢真, 早川 峰司","doi":"10.1002/jja2.12883","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12883","url":null,"abstract":" 症例は22歳男性,特記すべき既往,家族歴はない。コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンの3回目接種を行った翌日,発熱と胸部違和感を認め,近隣医療機関を受診したが,心電図異常なく帰宅となった。接種翌々日に胸痛が増悪し当院に搬入された。搬入時は発熱と増悪する胸痛,心電図上でST上昇を認め,心筋トロポニンTおよびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメントの上昇を認め,コロナウイルスワクチンに関連する心筋炎の疑いとして入院とした。入院7時間後に突如,心室細動を認めた。胸骨圧迫のみで洞調律へ復帰したが,複数回心室細動を繰り返し,左室駆出率も著明に低下したため,静脈–動脈体外式膜型人工肺(veno arteria extracorporeal membrane oxygenation: VA–ECMO)を導入した。その後,心機能は改善し,第4病日にVA–ECMO離脱,第28病日に自宅退院となった。ワクチン関連の心筋炎は一般的な心筋炎と同様に急速に増悪する可能性があり,モニタリングを行いながら,慎重な経過観察が必要と思われる。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"127 ","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"139829559","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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コロナウイルスm–RNAワクチンに関連する可能性がある劇症型心筋炎をV–A ECMOにより救命し社会復帰できた1例(Fulminant myocarditis with possible association to coronavirus m–RNA vaccine and full recovery after veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation (VA–ECMO): Case report) 一例可能与冠状病毒 m-RNA 疫苗有关的暴发性心肌炎病例,静脉-动脉体外膜氧合(V-A ECMO)后完全康复。冠状病毒 m-RNA 疫苗和静脉-动脉体外膜氧合(VA- ECMO)后完全康复:病例报告)。ECMO)后完全康复:病例报告)
松本 悠, 鈴木 喬之, 中嶋 拓磨, 水柿 明日美, 小林 雄太, 佐藤 琢真, 早川 峰司
 症例は22歳男性,特記すべき既往,家族歴はない。コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンの3回目接種を行った翌日,発熱と胸部違和感を認め,近隣医療機関を受診したが,心電図異常なく帰宅となった。接種翌々日に胸痛が増悪し当院に搬入された。搬入時は発熱と増悪する胸痛,心電図上でST上昇を認め,心筋トロポニンTおよびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメントの上昇を認め,コロナウイルスワクチンに関連する心筋炎の疑いとして入院とした。入院7時間後に突如,心室細動を認めた。胸骨圧迫のみで洞調律へ復帰したが,複数回心室細動を繰り返し,左室駆出率も著明に低下したため,静脈–動脈体外式膜型人工肺(veno arteria extracorporeal membrane oxygenation: VA–ECMO)を導入した。その後,心機能は改善し,第4病日にVA–ECMO離脱,第28病日に自宅退院となった。ワクチン関連の心筋炎は一般的な心筋炎と同様に急速に増悪する可能性があり,モニタリングを行いながら,慎重な経過観察が必要と思われる。
患者是一名 22 岁的男子,既往无病史,也无家族病史。在接种第三剂冠状病毒改性尿苷 RNA 疫苗后的第二天,他出现发热和胸部不适,并到邻近的一家医疗机构就诊,但被送回家中,心电图未见异常。接种疫苗后第二天,他的胸痛加剧,被送到我院。入院时,患者发热,胸痛加剧,心电图 ST 段抬高,心肌肌钙蛋白 T 和人脑钠尿肽前体 N 端片段升高,怀疑患冠状病毒疫苗相关性心肌炎。入院 7 小时后,患者突然出现心室颤动。患者仅靠胸外按压就恢复了窦性心律,但由于反复室颤和左心室射血分数明显降低,于是采用了静脉-动脉体外膜肺氧合(VA-ECMO)。此后,患者的心功能得到改善,第 4 天脱离 VA-ECMO 并在第 28 天出院回家。疫苗相关性心肌炎与全身性心肌炎一样会迅速恶化,因此有必要进行仔细的随访和监测。
{"title":"コロナウイルスm–RNAワクチンに関連する可能性がある劇症型心筋炎をV–A ECMOにより救命し社会復帰できた1例(Fulminant myocarditis with possible association to coronavirus m–RNA vaccine and full recovery after veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation (VA–ECMO): Case report)","authors":"松本 悠, 鈴木 喬之, 中嶋 拓磨, 水柿 明日美, 小林 雄太, 佐藤 琢真, 早川 峰司","doi":"10.1002/jja2.12883","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12883","url":null,"abstract":" 症例は22歳男性,特記すべき既往,家族歴はない。コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンの3回目接種を行った翌日,発熱と胸部違和感を認め,近隣医療機関を受診したが,心電図異常なく帰宅となった。接種翌々日に胸痛が増悪し当院に搬入された。搬入時は発熱と増悪する胸痛,心電図上でST上昇を認め,心筋トロポニンTおよびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメントの上昇を認め,コロナウイルスワクチンに関連する心筋炎の疑いとして入院とした。入院7時間後に突如,心室細動を認めた。胸骨圧迫のみで洞調律へ復帰したが,複数回心室細動を繰り返し,左室駆出率も著明に低下したため,静脈–動脈体外式膜型人工肺(veno arteria extracorporeal membrane oxygenation: VA–ECMO)を導入した。その後,心機能は改善し,第4病日にVA–ECMO離脱,第28病日に自宅退院となった。ワクチン関連の心筋炎は一般的な心筋炎と同様に急速に増悪する可能性があり,モニタリングを行いながら,慎重な経過観察が必要と思われる。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"2 4","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-02-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"139889458","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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期刊
Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine
全部 Acc. Chem. Res. ACS Applied Bio Materials ACS Appl. Electron. Mater. ACS Appl. Energy Mater. ACS Appl. Mater. Interfaces ACS Appl. Nano Mater. ACS Appl. Polym. Mater. ACS BIOMATER-SCI ENG ACS Catal. ACS Cent. Sci. ACS Chem. Biol. ACS Chemical Health & Safety ACS Chem. Neurosci. ACS Comb. Sci. ACS Earth Space Chem. ACS Energy Lett. ACS Infect. Dis. ACS Macro Lett. ACS Mater. Lett. ACS Med. Chem. Lett. ACS Nano ACS Omega ACS Photonics ACS Sens. ACS Sustainable Chem. Eng. ACS Synth. Biol. Anal. Chem. BIOCHEMISTRY-US Bioconjugate Chem. BIOMACROMOLECULES Chem. Res. Toxicol. Chem. Rev. Chem. Mater. CRYST GROWTH DES ENERG FUEL Environ. Sci. Technol. Environ. Sci. Technol. Lett. Eur. J. Inorg. Chem. IND ENG CHEM RES Inorg. Chem. J. Agric. Food. Chem. J. Chem. Eng. Data J. Chem. Educ. J. Chem. Inf. Model. J. Chem. Theory Comput. J. Med. Chem. J. Nat. Prod. J PROTEOME RES J. Am. Chem. Soc. LANGMUIR MACROMOLECULES Mol. Pharmaceutics Nano Lett. Org. Lett. ORG PROCESS RES DEV ORGANOMETALLICS J. Org. Chem. J. Phys. Chem. J. Phys. Chem. A J. Phys. Chem. B J. Phys. Chem. C J. Phys. Chem. Lett. Analyst Anal. Methods Biomater. Sci. Catal. Sci. Technol. Chem. Commun. Chem. Soc. Rev. CHEM EDUC RES PRACT CRYSTENGCOMM Dalton Trans. Energy Environ. Sci. ENVIRON SCI-NANO ENVIRON SCI-PROC IMP ENVIRON SCI-WAT RES Faraday Discuss. Food Funct. Green Chem. Inorg. Chem. Front. Integr. Biol. J. Anal. At. Spectrom. J. Mater. Chem. A J. Mater. Chem. B J. Mater. Chem. C Lab Chip Mater. Chem. Front. Mater. Horiz. MEDCHEMCOMM Metallomics Mol. Biosyst. Mol. Syst. Des. Eng. Nanoscale Nanoscale Horiz. Nat. Prod. Rep. New J. Chem. Org. Biomol. Chem. Org. Chem. Front. PHOTOCH PHOTOBIO SCI PCCP Polym. Chem.
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