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Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine最新文献

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船舶を活用した災害医療〜乗船における課題と今後の展望〜(Challenges and prospects for ship–based medical services in disaster: in relation to boarding ships) 船舶を活用した災害醫療〜乗船における課題と今後の展望〜(災害中的船舶醫療服務的挑戰與展望:與登船有關的問題)
野口 航, 土谷 飛鳥, 青木 弘道, 守田 誠司, 中川 儀英, 山田 吉彦
【目的】阪神・淡路大震災以降の大規模災害の経験から,国は「災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律」を整備し,医療支援に船舶を活用する方針を示した。一方,災害時には大型船舶が港へ着岸できない可能性が高いため,乗船の課題がある。そこで,実証訓練「被災者を陸から小型船舶を使用して沖合に停泊する大型船舶へ移乗させる」を行い,船から船へ「海上」で安全に移乗できる被災者要件や船舶課題を抽出し,災害時の船舶活用を検討した。【対象】模擬被災者計38名(軽症・中等症患者,避難者)に対して,小型船舶が停泊可能な桟橋前の海岸で,乗船前トリアージを行った。続いて海上で小型船舶から大型海洋調査研修船へ移乗する訓練を行った。【結果】歩行可能である患者や要配慮者が選定されれば,小型船舶から大型船舶へ海上乗船できることが判明した。天候による船舶間距離や波高変化が接舷と移乗タイミングに大きく影響した。関係者アンケートでは,乗船トリアージと船舶間の移乗における安全性確保の重要性が指摘された。【結語】災害時に小型船舶から大型船舶へ移乗する場合を想定し,船舶の安全設備の充実,乗船可能な患者や要配慮者要件の整理,事前訓練による安全性の確認と関係者の連携を行うことで,船舶活用の機会が広がることが期待される。
目的:根据阪神淡路大地震以来发生的大规模灾害的经验,日本政府制定了《关于促进灾害时利用船舶的医疗供给制度的法律》等,并表明了利用船舶进行医疗援助的政策。但是,在发生灾害时,大型船舶极有可能无法在港口靠岸,因此存在登船问题。本项目是利用小型船舶将陆地上的受灾者转移到近海停泊的大型船舶上的实证演习,目的是明确可在 "海上 "从一艘船舶安全转移到另一艘船舶的受灾者的要求和船舶所面临的挑战,并研究灾害发生时船舶的使用问题。共有 38 名模拟灾民(轻度或中度疾病患者和疏散人员)在小型船只停靠的码头前的海滩上登船前进行了分流。然后训练病人从小型船只转移到海上的大型海洋研究船。结果:研究发现,如果选择能够行走的病人和需要特殊护理的病人,就可以在海上从小型船只转移到大型船只。天气条件导致的船与船之间的距离和浪高变化对靠泊和转移时间有很大影响。利益相关者问卷调查显示,确保登船分流和船与船之间转运的安全非常重要。结论:假设在发生灾难时从小型船只转移到大型船只,通过改进船上的安全设备、组织对可以登船的病人和需要特别护理的病人的要求、通过提前培训和有关各方的合作确认安全,预计将扩大使用船只的机会。
{"title":"船舶を活用した災害医療〜乗船における課題と今後の展望〜(Challenges and prospects for ship–based medical services in disaster: in relation to boarding ships)","authors":"野口 航, 土谷 飛鳥, 青木 弘道, 守田 誠司, 中川 儀英, 山田 吉彦","doi":"10.1002/jja2.12910","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12910","url":null,"abstract":"【目的】阪神・淡路大震災以降の大規模災害の経験から,国は「災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律」を整備し,医療支援に船舶を活用する方針を示した。一方,災害時には大型船舶が港へ着岸できない可能性が高いため,乗船の課題がある。そこで,実証訓練「被災者を陸から小型船舶を使用して沖合に停泊する大型船舶へ移乗させる」を行い,船から船へ「海上」で安全に移乗できる被災者要件や船舶課題を抽出し,災害時の船舶活用を検討した。【対象】模擬被災者計38名(軽症・中等症患者,避難者)に対して,小型船舶が停泊可能な桟橋前の海岸で,乗船前トリアージを行った。続いて海上で小型船舶から大型海洋調査研修船へ移乗する訓練を行った。【結果】歩行可能である患者や要配慮者が選定されれば,小型船舶から大型船舶へ海上乗船できることが判明した。天候による船舶間距離や波高変化が接舷と移乗タイミングに大きく影響した。関係者アンケートでは,乗船トリアージと船舶間の移乗における安全性確保の重要性が指摘された。【結語】災害時に小型船舶から大型船舶へ移乗する場合を想定し,船舶の安全設備の充実,乗船可能な患者や要配慮者要件の整理,事前訓練による安全性の確認と関係者の連携を行うことで,船舶活用の機会が広がることが期待される。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"18 7","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-07-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141703374","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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神経性食思不振症による心停止に対しV–A ECMOを使用した1例〜栄養障害による痩せへの蘇生とその注意点〜(Use of veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation in cardiac arrest due to anorexia nervosa: A case report – Notes on resuscitations –) 在神经性厌食症导致的心脏骤停中使用静脉-动脉体外膜肺氧合:病例报告--复苏注意事项--(使用静脉-动脉ECMO复苏营养失调导致的消瘦)。神经性厌食症导致的心脏骤停:病例报告--复苏注意事项--)
鈴木 剛, 塚田 泰彦, 伊関 憲
神経性食思不振症は精神科領域で取り扱う疾患のなかで最も死亡率が高い。症例:16歳女性。体重26kg,BMI 11.5kg/m2と高度な痩せのため入院となった。入院3日目に心停止状態で発見された。血糖は7mg/dLと低く心停止の原因と考えられた。心肺蘇生および糖補充により心拍が再開したが,非持続性の心室頻拍を示し循環動態が不安定であった。経胸壁心臓超音波検査はtakotsubo cardiomyopathyを疑う所見を示し,血糖補正後のrefeeding syndromeまたは蘇生後の影響と考えられた。その後,再び心停止となったが蘇生に反応せずV–A ECMOが導入された。その後状態は安定し第6病日にV–A ECMOを離脱,第43病日に人工呼吸器を離脱した。第50病日にICUを退室,第56病日に心身医療科へ転棟した。神経性食思不振症による心停止に対してV–A ECMOを用いた蘇生の報告は少ない。神経性食思不振症では栄養障害から血管発達が阻害されている可能性があり,V–A ECMOのカニューラ選択には注意を要する。
在精神病学治疗的所有疾病中,神经性厌食症的死亡率最高。病例:16 岁女性。因严重消瘦入院,体重 26 公斤,体重指数 11.5 公斤/平方米。入院第三天,她被发现心脏骤停。她的血糖很低,只有 7 毫克/分升,这被认为是导致她心跳骤停的原因。通过心肺复苏和补充糖分,患者重新开始心跳,但出现非持续性室性心动过速,血流动力学不稳定。经胸超声心动图检查结果表明,患者可能患有拓扑型心肌病,原因可能是葡萄糖纠正后的再进食综合征或复苏后的影响。此后,患者再次心跳骤停,但对复苏没有反应,于是引入了 V-A ECMO。他的病情趋于稳定,第 6 天脱离 V-A ECMO,第 43 天脱离呼吸机。第 50 天,他从重症监护室出院,第 56 天转入心身医学科。使用 V-A ECMO 对神经性厌食症导致的心脏骤停进行复苏的报道很少。神经性厌食症患者的血管发育可能因营养失调而受损,因此在选择 V-A ECMO 插管时应谨慎。
{"title":"神経性食思不振症による心停止に対しV–A ECMOを使用した1例〜栄養障害による痩せへの蘇生とその注意点〜(Use of veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation in cardiac arrest due to anorexia nervosa: A case report – Notes on resuscitations –)","authors":"鈴木 剛, 塚田 泰彦, 伊関 憲","doi":"10.1002/jja2.12909","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12909","url":null,"abstract":"神経性食思不振症は精神科領域で取り扱う疾患のなかで最も死亡率が高い。症例:16歳女性。体重26kg,BMI 11.5kg/m2と高度な痩せのため入院となった。入院3日目に心停止状態で発見された。血糖は7mg/dLと低く心停止の原因と考えられた。心肺蘇生および糖補充により心拍が再開したが,非持続性の心室頻拍を示し循環動態が不安定であった。経胸壁心臓超音波検査はtakotsubo cardiomyopathyを疑う所見を示し,血糖補正後のrefeeding syndromeまたは蘇生後の影響と考えられた。その後,再び心停止となったが蘇生に反応せずV–A ECMOが導入された。その後状態は安定し第6病日にV–A ECMOを離脱,第43病日に人工呼吸器を離脱した。第50病日にICUを退室,第56病日に心身医療科へ転棟した。神経性食思不振症による心停止に対してV–A ECMOを用いた蘇生の報告は少ない。神経性食思不振症では栄養障害から血管発達が阻害されている可能性があり,V–A ECMOのカニューラ選択には注意を要する。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"56 4","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-07-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141711302","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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脳卒中プロトコール始動のタイミングと急性期脳梗塞の治療開始時間の関連についての検討(Assessment of the relationship between the timing of stroke protocol initiation and treatment starting time for acute cerebral infarction) 评估中风方案启动时间与急性脑梗塞治疗开始时间之间的关系急性脑梗塞开始治疗时间)之间的关系。
番匠谷 友紀, 松井 大作, 藤崎 修, 菊川 元博, 間 崇史, 小林 誠人, 永嶋 太
【目的】急性期脳梗塞の治療開始時間(door to puncture time: D2P)を短縮するため,患者搬入前から受入準備を行うことの妥当性は想像に難くないが,実際どのタイミングで始動することがD2Pを短縮するかの報告は過去にない。当院ではドクターヘリ・カー(以下,DH・DC)を活用したstroke protocol(以下,SP)を運用しており,患者搬入前にSP宣言があれば,CT室へ直接搬送し,CT室から脳神経外科医の併診が可能である。本検討はSPの患者搬入前の始動(以下,搬入前SP)が,患者搬入後の始動(以下,搬入後SP)と比べD2Pを短縮するかを明らかにすることを目的とした。【対象】2018年4月から2022年12月までの間に,SPを運用し血栓回収療法を実施した患者を,搬入前SP群と搬入後SP群の2群に分け,D2Pについて比較を行った。また,各々の群の搬送手段(DH・DC / その他)や搬入時間帯(平日日勤帯 / 時間外)によるD2Pを比較し,搬送手段や搬送時間帯による影響を検討した。【結果】搬入前SP群99例,搬入後SP群21例で,患者背景は搬入前SP群でDH・DC搬送が有意に多かった。搬入前SP群,搬入後SP群のD2Pは同等で(73分vs.75分),搬送手段や搬送時間帯による有意差はなかった。【結語】搬入前SPは,搬入後SPと比較し,D2Pを短縮しなかった。
然而,目前还没有关于减少 D2P 实际时间的报道。在我院,我们使用医生直升机车(以下简称 "DH/DC")执行卒中方案(以下简称 "SP"),如果在患者到达前宣布 SP,患者可直接被送往 CT 室,神经外科医生可同时在 CT 室对患者进行检查。本研究的目的是明确在患者到达前开始 SP(以下简称到达前 SP)与在患者到达后开始 SP(以下简称到达后 SP)相比,是否能缩短 D2P。将2018年4月至2022年12月期间接受SP血栓预防治疗的患者分为两组:入院前SP和入院后SP,并比较D2P。根据交通工具(DH/DC/其他)和时间(工作日白班/下班后)比较各组的D2P,并考察交通工具和时间的影响。结果:加载前 SP 组有 99 名患者,加载后 SP 组有 21 名患者,加载前 SP 组使用 DH/DC 运送的患者明显较多。实施前和实施后 SP 组的 D2P 相近(73 分钟对 75 分钟),运输方式和时间没有明显差异。结论:与到达后的 SP 相比,到达前的 SP 并未缩短 D2P。
{"title":"脳卒中プロトコール始動のタイミングと急性期脳梗塞の治療開始時間の関連についての検討(Assessment of the relationship between the timing of stroke protocol initiation and treatment starting time for acute cerebral infarction)","authors":"番匠谷 友紀, 松井 大作, 藤崎 修, 菊川 元博, 間 崇史, 小林 誠人, 永嶋 太","doi":"10.1002/jja2.12908","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12908","url":null,"abstract":"【目的】急性期脳梗塞の治療開始時間(door to puncture time: D2P)を短縮するため,患者搬入前から受入準備を行うことの妥当性は想像に難くないが,実際どのタイミングで始動することがD2Pを短縮するかの報告は過去にない。当院ではドクターヘリ・カー(以下,DH・DC)を活用したstroke protocol(以下,SP)を運用しており,患者搬入前にSP宣言があれば,CT室へ直接搬送し,CT室から脳神経外科医の併診が可能である。本検討はSPの患者搬入前の始動(以下,搬入前SP)が,患者搬入後の始動(以下,搬入後SP)と比べD2Pを短縮するかを明らかにすることを目的とした。【対象】2018年4月から2022年12月までの間に,SPを運用し血栓回収療法を実施した患者を,搬入前SP群と搬入後SP群の2群に分け,D2Pについて比較を行った。また,各々の群の搬送手段(DH・DC / その他)や搬入時間帯(平日日勤帯 / 時間外)によるD2Pを比較し,搬送手段や搬送時間帯による影響を検討した。【結果】搬入前SP群99例,搬入後SP群21例で,患者背景は搬入前SP群でDH・DC搬送が有意に多かった。搬入前SP群,搬入後SP群のD2Pは同等で(73分vs.75分),搬送手段や搬送時間帯による有意差はなかった。【結語】搬入前SPは,搬入後SPと比較し,D2Pを短縮しなかった。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"34 4","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-07-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141714094","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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腸間膜内穿通した空腸憩室炎の1例(A case of non–surgical management of penetrated jejunal diverticulitis localized perforation) 腸間膜內穿通した空腸憩室炎の1例(空腸憩室炎局部穿孔非手術治療一例)
室屋 大輔, 西田 崇通, 下河辺 久陽, 和田 義人
症例は53歳の男性。昼食後に左側腹部痛が出現して救急外来を受診した。腹部は圧痛を認めるものの,筋性防御や反跳痛などの腹膜刺激症状は認めなかった。腹部CT検査で多発する小腸憩室を認め,一部の空腸憩室周囲の脂肪織濃度上昇と腸間膜内の憩室外にガス像を認めたため,空腸憩室炎の穿通と診断した。腹部所見が限局していたため抗菌薬による保存的加療を行い,第4病日に食事再開して症状増悪を認めず,第8病日に自宅退院した。空腸憩室炎は大腸憩室炎に比べて稀であるが穿孔症例の死亡率は高く,穿孔や膿瘍形成症例は手術を推奨されている。穿通や膿瘍形成が限局している空腸憩室穿孔症例において保存的加療の報告が少ないながら認められる。慎重な症例選択とCT検査による厳重な経過観察のもとで手術回避できる症例が存在することが示唆された1例を経験したため,文献的考察を加えて報告する。
患者是一名 53 岁的男子。午饭后,他因左侧腹痛到急诊科就诊。腹部有压痛,但没有腹膜刺激症状,如肌肉防御或反冲痛。腹部 CT 扫描显示多处小肠憩室,部分空肠憩室周围脂肪组织密度增高,憩室外肠系膜有气体影,诊断为空肠憩室炎穿孔。由于腹部检查结果是局部性的,患者接受了抗菌素保守治疗,第四天恢复进食,第八天出院回家,症状没有加重。虽然空肠憩室炎比结肠憩室炎少见,但穿孔病例的死亡率很高,建议对穿孔或脓肿形成病例进行手术治疗。对于空肠憩室穿孔伴局部穿孔或脓肿形成的病例,很少有保守治疗的报道。我们报告的一个病例表明,通过仔细选择病例并通过 CT 扫描进行密切随访,在某些情况下可以避免手术,同时还回顾了相关文献。
{"title":"腸間膜内穿通した空腸憩室炎の1例(A case of non–surgical management of penetrated jejunal diverticulitis localized perforation)","authors":"室屋 大輔, 西田 崇通, 下河辺 久陽, 和田 義人","doi":"10.1002/jja2.12911","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12911","url":null,"abstract":"症例は53歳の男性。昼食後に左側腹部痛が出現して救急外来を受診した。腹部は圧痛を認めるものの,筋性防御や反跳痛などの腹膜刺激症状は認めなかった。腹部CT検査で多発する小腸憩室を認め,一部の空腸憩室周囲の脂肪織濃度上昇と腸間膜内の憩室外にガス像を認めたため,空腸憩室炎の穿通と診断した。腹部所見が限局していたため抗菌薬による保存的加療を行い,第4病日に食事再開して症状増悪を認めず,第8病日に自宅退院した。空腸憩室炎は大腸憩室炎に比べて稀であるが穿孔症例の死亡率は高く,穿孔や膿瘍形成症例は手術を推奨されている。穿通や膿瘍形成が限局している空腸憩室穿孔症例において保存的加療の報告が少ないながら認められる。慎重な症例選択とCT検査による厳重な経過観察のもとで手術回避できる症例が存在することが示唆された1例を経験したため,文献的考察を加えて報告する。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"295 4","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-07-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141692001","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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バイケイソウ誤食により徐脈と低血圧,低体温を来した1例(A case of bradycardia, hypotension, and hypothermia caused by Veratrum album poisoning) バイケイソウ誤食により徐脈と低血圧,低体温を來した1例(Veratrum album中毒引起的心动过缓、低血压和低体温病例)
大山 亜紗美, 後藤 沙由里, 鈴木 光子, 全田 吏栄, 鈴木 剛, 小野寺 誠, 伊関 憲
バイケイソウはべラトルムアルカロイドを含む有毒植物の一つであり,春の関東~東北地方で食中毒例が多い。今回,オオバギボウシ(ウルイ)との誤食により重篤な徐脈,低血圧,低体温を来した症例を経験したので報告する。症例:63歳の男性,渓流釣り後に自宅で飲酒していたところ,嘔吐と脱力感が出現した。血圧が測定できず体温が32℃台であったため,救急要請された。病着時の意識は清明で,バイタルサインは体温35.7℃,呼吸数15/分,脈拍数30/分,血圧70/37mmHg,SpO2 92%(酸素6L/分投与)だった。心電図は洞性徐脈で,対症療法としてアトロピン0.5mgやエフェドリン40mg投与を行ったが効果は一時的だった。ドパミン持続投与を開始したところ,循環動態は安定した。問診で「自生していたウルイを調理して摂取した」と発言があり,食した山菜を確認するとバイケイソウを誤食したことが判明し,食中毒による循環不全の診断となった。摂取翌日にドパミンは終了し,第3病日に退院となった。考察:バイケイソウの中毒症状は嘔吐と血圧低下が特徴的で,アトロピンやカテコラミンの投与をはじめとした全身管理が必要になる。低体温を来した症例は過去に類を見なかった。適切な対応がなされた場合の死亡例はなく,的確な診断と早期治療が求められる。誤食を疑うエピソードを聴取しない限り診断に近づくことは難しいため,正確な問診が鍵となる。
白花蛇舌草是含有藜芦生物碱的有毒植物之一,关东和东北地区在春季发生了多起食物中毒事件。我们报告了一例因误食白花蛇舌草(Ului)而导致严重心动过缓、低血压和体温过低的病例。病例:一名 63 岁的男子在山涧钓鱼后在家饮酒,随后出现呕吐和虚弱症状。他的血压无法测量,体温在 32°C 范围内,因此请求紧急医疗救助。到达现场时,患者神志清醒,生命体征为体温 35.7°C,呼吸频率 15/分钟,脉搏 30/分钟,血压 70/37 mmHg,SpO2 92%(吸氧 6 L/分钟)。心电图显示为窦性心动过缓,使用阿托品 0.5 毫克和麻黄碱 40 毫克对症治疗,但效果只是暂时的。开始持续使用多巴胺,患者的心电图趋于稳定。在医学访谈中,患者表示他曾烹饪并摄入了一种土生土长的ului,在检查他吃过的野生植物时,发现他误食了baikaisou,因此被诊断为食物中毒导致的循环衰竭。多巴胺在进食后第二天被终止,患者在第三个病假当天出院。结论:呕吐和低血压是百海参中毒的特征性症状,需要进行全身治疗,包括使用阿托品和儿茶酚胺。体温过低的病例在过去是前所未有的。在采取适当措施后,没有出现死亡病例,因此需要准确诊断和及早治疗。准确的问诊是关键,因为如果没有发生疑似喂养不当的情况,就很难接近诊断。
{"title":"バイケイソウ誤食により徐脈と低血圧,低体温を来した1例(A case of bradycardia, hypotension, and hypothermia caused by Veratrum album poisoning)","authors":"大山 亜紗美, 後藤 沙由里, 鈴木 光子, 全田 吏栄, 鈴木 剛, 小野寺 誠, 伊関 憲","doi":"10.1002/jja2.12912","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12912","url":null,"abstract":"バイケイソウはべラトルムアルカロイドを含む有毒植物の一つであり,春の関東~東北地方で食中毒例が多い。今回,オオバギボウシ(ウルイ)との誤食により重篤な徐脈,低血圧,低体温を来した症例を経験したので報告する。症例:63歳の男性,渓流釣り後に自宅で飲酒していたところ,嘔吐と脱力感が出現した。血圧が測定できず体温が32℃台であったため,救急要請された。病着時の意識は清明で,バイタルサインは体温35.7℃,呼吸数15/分,脈拍数30/分,血圧70/37mmHg,SpO2 92%(酸素6L/分投与)だった。心電図は洞性徐脈で,対症療法としてアトロピン0.5mgやエフェドリン40mg投与を行ったが効果は一時的だった。ドパミン持続投与を開始したところ,循環動態は安定した。問診で「自生していたウルイを調理して摂取した」と発言があり,食した山菜を確認するとバイケイソウを誤食したことが判明し,食中毒による循環不全の診断となった。摂取翌日にドパミンは終了し,第3病日に退院となった。考察:バイケイソウの中毒症状は嘔吐と血圧低下が特徴的で,アトロピンやカテコラミンの投与をはじめとした全身管理が必要になる。低体温を来した症例は過去に類を見なかった。適切な対応がなされた場合の死亡例はなく,的確な診断と早期治療が求められる。誤食を疑うエピソードを聴取しない限り診断に近づくことは難しいため,正確な問診が鍵となる。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"50 6","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-07-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141702309","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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PECARN頭部外傷ルールを用いた臨床的に重要な頭部外傷の中間リスク群におけるリスク層別化の検討(Risk stratification for clinically important traumatic brain injury in the intermediate–risk group factor of the PECARN head trauma prediction rule) 利用 PECARN 头部外伤预测规则对中危人群因素中的临床重要创伤性脑损伤进行风险分层(Risk stratification for clinically important traumatic brain injury in the intermediate-PECARN头部外伤预测规则的中危人群因素的临床重要创伤性脑损伤风险分层)。
早野 駿佑, 神薗 淳司, 井手 健太郎, 植松 悟子, 鉄原 健一, 小林 徹
【目的】PECARN頭部外傷ルールは,clinically important traumatic brain injury(ciTBI)の低リスク群に頭部CT不要と判断するのに役立つ。しかし,中間リスク群に頭部CTを撮影するか,院内経過観察するかに関して臨床判断に迷うことがあり,ciTBIのリスク因子を探索した。【対象】国内6施設での多施設共同前方視的観察研究データベースの二次解析を行った。2016年6月から2017年9月に研究参加施設を受診した16歳未満の頭部外傷患者のうち,中間リスク群を対象とした。2歳未満と2歳以上に分けて,ciTBIとの関連を単変量ロジスティック回帰分析にて検討した。【結果】中間リスク群1,377例中,2歳未満の1.2%(7/607),2歳以上の0.65%(5/770)にciTBIを認めた。2歳未満での月齢[オッズ比(OR)0.74,95%信頼区間(CI)0.62–0.90]・2項目以上該当(OR 5.25,95% CI 1.15–23.9),2歳以上での前頭部以外の皮下血腫(OR 13.1,95% CI 1.3–640)がciTBIに関連した。【結語】PECARN中間リスク群において,2歳未満での低月齢・2項目以上該当,2歳以上での前頭部以外の皮下血腫のciTBI発生リスクが高い可能性が示唆された。
目的:PECARN头部损伤规则有助于确定临床重要创伤性脑损伤(ciTBI)的低风险人群无需进行头部 CT。然而,对于中危人群是否需要进行头部 CT 或院内随访的临床决策还存在一些困惑,因此我们探讨了 ciTBI 的风险因素。[受试者]对日本六个中心的多中心前瞻性观察研究数据库进行的二次分析:2016 年 6 月至 2017 年 9 月期间在研究参与中心就诊的年龄小于 16 岁的头部损伤患者中的中危人群;分为两个年龄组(小于 2 岁和≥2 岁),与 ciTBI 的单变量关系采用逻辑回归分析法分别考察小于2岁和大于2岁患者与ciTBI之间的关联。结果:在中危组的 1,377 名患者中,年龄<2 岁的患者占 1.2%(7/607),年龄≥2 岁的患者占 0.65%(5/770),月龄<2 岁和≥2 项的几率比(OR)为 0.74,95% 置信区间(CI)为 0.62-0.90(OR 5.25,95% CI 1.15-23.9)和≥2 岁时的非额部皮下血肿(OR 13.1,95% CI 1.3-640)与 ciTBI 有关。[结论]在 PECARN 中级风险组中,研究结果表明,月龄低、2 岁以下时有两个或两个以上项目以及 2 岁以上时有非额部皮下血肿的人发生 ciTBI 的风险可能较高。
{"title":"PECARN頭部外傷ルールを用いた臨床的に重要な頭部外傷の中間リスク群におけるリスク層別化の検討(Risk stratification for clinically important traumatic brain injury in the intermediate–risk group factor of the PECARN head trauma prediction rule)","authors":"早野 駿佑, 神薗 淳司, 井手 健太郎, 植松 悟子, 鉄原 健一, 小林 徹","doi":"10.1002/jja2.12906","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12906","url":null,"abstract":"【目的】PECARN頭部外傷ルールは,clinically important traumatic brain injury(ciTBI)の低リスク群に頭部CT不要と判断するのに役立つ。しかし,中間リスク群に頭部CTを撮影するか,院内経過観察するかに関して臨床判断に迷うことがあり,ciTBIのリスク因子を探索した。【対象】国内6施設での多施設共同前方視的観察研究データベースの二次解析を行った。2016年6月から2017年9月に研究参加施設を受診した16歳未満の頭部外傷患者のうち,中間リスク群を対象とした。2歳未満と2歳以上に分けて,ciTBIとの関連を単変量ロジスティック回帰分析にて検討した。【結果】中間リスク群1,377例中,2歳未満の1.2%(7/607),2歳以上の0.65%(5/770)にciTBIを認めた。2歳未満での月齢[オッズ比(OR)0.74,95%信頼区間(CI)0.62–0.90]・2項目以上該当(OR 5.25,95% CI 1.15–23.9),2歳以上での前頭部以外の皮下血腫(OR 13.1,95% CI 1.3–640)がciTBIに関連した。【結語】PECARN中間リスク群において,2歳未満での低月齢・2項目以上該当,2歳以上での前頭部以外の皮下血腫のciTBI発生リスクが高い可能性が示唆された。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"9 10","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141279008","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(Case report: Septic shock and acute infectious purpura fulminans due to Capnocytophaga canimorsus infection) 敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(病例報告:Capnocytophaga canimorsus感染引起的脓毒性休克和急性感染性紫斑病)
田畑 大地, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 中川 雄公, 鴻野 公伸
カプノサイトファーガ・カニモルサスは主に犬・猫の口腔内常在菌である。ヒトへの感染の頻度は少ないものの,一旦感染すると全身状態が急激に悪化して敗血症性ショックやDICに至ることが多く,最近では認知の広がりとともに症例の報告が増加している。しかし,電撃性紫斑病合併例の報告は極めて少ない。一般的に,電撃性紫斑病を合併する敗血症の生命予後は極めて悪く,また急激な経過をとることが知られている。症例は70歳の女性。入院4日前に犬に指を軽く噛まれたが,自己判断で医療機関は受診しなかった。入院2日前に発熱し,入院前日に意識障害が生じたため,前医へ救急搬送された。原因不明の敗血症性ショックと診断され,集中治療目的に当院へ転院となった。当院受診時,明らかな咬傷痕は認めなかったが,顔面や四肢末梢に表在性の点状出血斑を認めた。第2病日に創部等の培養を提出し,第15病日にその創部培養と喀痰培養からカプノサイトファーガ・カニモルサスが検出された。集中治療により敗血症性ショックは軽快し救命できたものの,手指や耳介,鼻尖,口唇の血流障害は改善せず壊死へ至ったため,第26病日に電撃性紫斑病と診断した。複数回の手術加療を要し最終的に四肢切断に至った。明らかな咬傷痕がなくとも,動物咬傷の病歴があればカプノサイトファーガは鑑別に含めるべきである。
Capnocytophaga canimolus 是一种主要在狗和猫中流行的口腔细菌。虽然人类感染的频率很低,但一旦感染,一般情况往往会迅速恶化,导致败血性休克和 DIC。然而,很少有并发紫癜的病例报告。一般来说,由电紫癜并发的败血症预后极差,病程迅速。本病例是一名 70 岁的妇女。入院前四天,她被狗轻咬了手指,但没有自行就医。入院前两天,她出现发烧,入院前一天,她出现意识障碍,被紧急送往之前的医生处。他被诊断为不明原因的脓毒性休克,并转到我院接受重症监护。入院时,患者身上没有明显的咬痕,但在面部和四肢外周发现浅表瘀血点。第 2 个病假提交了伤口和身体其他部位的细菌培养,第 15 个病假在伤口培养和痰培养中检测到卡氏嗜血杆菌。虽然通过重症监护缓解了脓毒性休克,抢救了病人,但手指、耳廓、鼻尖和嘴唇的血流障碍没有改善,并导致坏死,因此在第 26 天诊断为紫癜性肢端炎。需要多次手术治疗,最终导致截肢。如果有动物咬伤史,即使没有明显的咬痕,也应将嗜毛囊虫病列入鉴别诊断。
{"title":"敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(Case report: Septic shock and acute infectious purpura fulminans due to Capnocytophaga canimorsus infection)","authors":"田畑 大地, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 中川 雄公, 鴻野 公伸","doi":"10.1002/jja2.12905","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12905","url":null,"abstract":"カプノサイトファーガ・カニモルサスは主に犬・猫の口腔内常在菌である。ヒトへの感染の頻度は少ないものの,一旦感染すると全身状態が急激に悪化して敗血症性ショックやDICに至ることが多く,最近では認知の広がりとともに症例の報告が増加している。しかし,電撃性紫斑病合併例の報告は極めて少ない。一般的に,電撃性紫斑病を合併する敗血症の生命予後は極めて悪く,また急激な経過をとることが知られている。症例は70歳の女性。入院4日前に犬に指を軽く噛まれたが,自己判断で医療機関は受診しなかった。入院2日前に発熱し,入院前日に意識障害が生じたため,前医へ救急搬送された。原因不明の敗血症性ショックと診断され,集中治療目的に当院へ転院となった。当院受診時,明らかな咬傷痕は認めなかったが,顔面や四肢末梢に表在性の点状出血斑を認めた。第2病日に創部等の培養を提出し,第15病日にその創部培養と喀痰培養からカプノサイトファーガ・カニモルサスが検出された。集中治療により敗血症性ショックは軽快し救命できたものの,手指や耳介,鼻尖,口唇の血流障害は改善せず壊死へ至ったため,第26病日に電撃性紫斑病と診断した。複数回の手術加療を要し最終的に四肢切断に至った。明らかな咬傷痕がなくとも,動物咬傷の病歴があればカプノサイトファーガは鑑別に含めるべきである。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"62 22","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141280097","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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塩化メチレンに曝露し血中一酸化炭素濃度上昇,化学損傷を発症した1例(A chemical injury with high COHb concentration by exposure of chemical mixture containing methylene chloride) 因接触含有二氯甲烷的化学混合物而导致高 COHb 浓度的化学损伤
吉田 春菜, 石川 順一, 林下 浩士
塩化メチレンを含む合剤に接触し化学損傷を受けたことで血中一酸化炭素ヘモグロビン(CO)濃度が上昇した症例を経験したため,報告する。症例は生来健康,2年間5本/日の喫煙歴のある17歳の男性。職場で転倒したことで,塩化メチレンを含む合剤と接触し化学損傷を受けた。診察結果より熱傷に加えてCOHb濃度の上昇も判明した。熱傷処置と直ちに酸素投与を開始し,経時的にCOHb濃度は低下した。またCO中毒で合併しうる遅発性脳症は本症例では見られなかった。本症例のように塩化メチレンによる化学損傷を考える症例では,除染のみならず経皮吸収することでCOHb濃度が上昇する可能性についても念頭に置きながら診察・治療を進めていく必要がある。
我们报告了一例因接触含有二氯甲烷的复合制剂而造成化学损伤,导致血液中一氧化碳血红蛋白(CO)水平升高的病例。患者是一名 17 岁的男性,生性健康,两年来每天吸 5 支烟。他在工作中不慎摔倒,接触到含有二氯甲烷的凝聚剂,导致化学损伤。检查发现他有烧伤和 COHb 浓度升高。烧伤治疗后立即开始吸氧,随着时间的推移 COHb 浓度有所下降。在本病例中没有观察到一氧化碳中毒的并发症--迟发性脑病。像本病例这样考虑到二氯甲烷造成化学损伤的病例,在进行检查和治疗时有必要考虑到 COHb 浓度可能会因经皮吸收和去污而升高。
{"title":"塩化メチレンに曝露し血中一酸化炭素濃度上昇,化学損傷を発症した1例(A chemical injury with high COHb concentration by exposure of chemical mixture containing methylene chloride)","authors":"吉田 春菜, 石川 順一, 林下 浩士","doi":"10.1002/jja2.12904","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12904","url":null,"abstract":"塩化メチレンを含む合剤に接触し化学損傷を受けたことで血中一酸化炭素ヘモグロビン(CO)濃度が上昇した症例を経験したため,報告する。症例は生来健康,2年間5本/日の喫煙歴のある17歳の男性。職場で転倒したことで,塩化メチレンを含む合剤と接触し化学損傷を受けた。診察結果より熱傷に加えてCOHb濃度の上昇も判明した。熱傷処置と直ちに酸素投与を開始し,経時的にCOHb濃度は低下した。またCO中毒で合併しうる遅発性脳症は本症例では見られなかった。本症例のように塩化メチレンによる化学損傷を考える症例では,除染のみならず経皮吸収することでCOHb濃度が上昇する可能性についても念頭に置きながら診察・治療を進めていく必要がある。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"30 3","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141277797","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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迅速βヒドロキシ酪酸測定により敗血症を契機とした飢餓性ケトアシドーシスを診断治療し得た1例(A case of starvation ketoacidosis caused by sepsis diagnosed and treated based on beta–hydroxybutyrate measurements) 一例脓毒症引起的饥饿性酮症酸中毒病例,根据快速β-羟丁酸测量结果进行诊断和治疗-羟丁酸测量值)
辻 大河, 吉田 稔, 内倉 淑男, 本多 英喜, 岩澤 孝昌, 吉田 徹, 藤谷 茂樹
敗血症性ショックを契機とした飢餓性ケトアシドーシスを血清βヒドロキシ酪酸の測定により診断治療した。ケトアシドーシスのなかでも飢餓性の症例報告は少なく,我々が調べる範囲で敗血症を契機とした報告はない。しかし,飢餓性ケトアシドーシスに至るリスクを持つ患者は多く,鑑別として重要である。症例は88歳の女性,5日間の経口摂取不能と体動困難を主訴に救急搬送された。来院後,血圧低下と炎症反応高値,膿尿,anion gap(AG)開大性代謝性アシドーシスを認めた。尿管狭窄に対してステント留置し,尿路感染症による敗血症性ショックの診断でICU入室となった。第2病日,カテコラミンは中止でき,乳酸も正常値であったが,代謝性アシドーシスの進行を認め持続的腎代替療法を施行した。βヒドロキシ酪酸は4.8mmol/Lと上昇しており,糖尿病や飲酒歴はなく,5日間の絶食期間から飢餓性ケトアシドーシスと診断し,ブドウ糖とインスリンの持続静注を開始した。第4病日にβヒドロキシ酪酸は低下し,改善を得た。本症例ではインスリン分泌や筋肉量低下に加えて,敗血症によるグルカゴン分泌促進により短期間で飢餓性ケトアシドーシスを発症したと考えられる。AG開大性代謝性アシドーシスの鑑別に血清βヒドロキシ酪酸は有用であった。また,高齢化によりリスクを持つ患者は増えており,飢餓性ケトアシドーシスも念頭におく必要がある。
脓毒性休克引发的饥饿性酮症酸中毒是通过测量血清中的β-羟丁酸来诊断和治疗的。在酮症酸中,很少有关于饥饿性酮症酸中毒的报道,而且就我们所能确定的而言,没有一起是由脓毒症引发的。然而,许多患者都有发生饥饿性酮症酸中毒的风险,这是一个重要的鉴别因素。患者是一名 88 岁的妇女,因主诉五天来无法口服药物和体力活动困难而被送到急诊科。就诊时,她出现了低血压、高度炎症反应、脓尿和代谢性酸中毒,并伴有阴离子间隙(AG)不透明。患者因输尿管狭窄被植入支架,被送入重症监护室,诊断为尿路感染引起的脓毒性休克。第二天,儿茶酚胺可以停用,乳酸正常,但代谢性酸中毒进展明显,需要持续肾脏替代治疗。开始持续静脉注射胰岛素。第四天,β-羟丁酸下降,病情有所好转。血清β-羟丁酸有助于区分AG-开端代谢性酸中毒。还应注意饥饿性酮症酸中毒,因为由于人口老龄化,面临风险的患者人数正在增加。
{"title":"迅速βヒドロキシ酪酸測定により敗血症を契機とした飢餓性ケトアシドーシスを診断治療し得た1例(A case of starvation ketoacidosis caused by sepsis diagnosed and treated based on beta–hydroxybutyrate measurements)","authors":"辻 大河, 吉田 稔, 内倉 淑男, 本多 英喜, 岩澤 孝昌, 吉田 徹, 藤谷 茂樹","doi":"10.1002/jja2.12903","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12903","url":null,"abstract":"敗血症性ショックを契機とした飢餓性ケトアシドーシスを血清βヒドロキシ酪酸の測定により診断治療した。ケトアシドーシスのなかでも飢餓性の症例報告は少なく,我々が調べる範囲で敗血症を契機とした報告はない。しかし,飢餓性ケトアシドーシスに至るリスクを持つ患者は多く,鑑別として重要である。症例は88歳の女性,5日間の経口摂取不能と体動困難を主訴に救急搬送された。来院後,血圧低下と炎症反応高値,膿尿,anion gap(AG)開大性代謝性アシドーシスを認めた。尿管狭窄に対してステント留置し,尿路感染症による敗血症性ショックの診断でICU入室となった。第2病日,カテコラミンは中止でき,乳酸も正常値であったが,代謝性アシドーシスの進行を認め持続的腎代替療法を施行した。βヒドロキシ酪酸は4.8mmol/Lと上昇しており,糖尿病や飲酒歴はなく,5日間の絶食期間から飢餓性ケトアシドーシスと診断し,ブドウ糖とインスリンの持続静注を開始した。第4病日にβヒドロキシ酪酸は低下し,改善を得た。本症例ではインスリン分泌や筋肉量低下に加えて,敗血症によるグルカゴン分泌促進により短期間で飢餓性ケトアシドーシスを発症したと考えられる。AG開大性代謝性アシドーシスの鑑別に血清βヒドロキシ酪酸は有用であった。また,高齢化によりリスクを持つ患者は増えており,飢餓性ケトアシドーシスも念頭におく必要がある。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"140 43","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141281139","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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心尖部心室瘤を有する心室中部閉塞性肥大型心筋症に合併したKounis症候群の1例(A case of Kounis syndrome with midventricular obstructive hypertrophic cardiomyopathy with apical aneurysm) 心尖部心室瘤を有する心室中部閉塞性肥大型心筋症に合併したKounis症候群の1例(Kounis症候群伴中心室梗阻性肥厚型心肌病伴心尖部动脉瘤1例)
菅野 朋子, 湯川 高寛, 大坪 里織, 山際 武志
Kounis症候群とはアレルギー反応に伴い急性冠症候群を来す疾患である。今回我々は,肥大型心筋症にKounis症候群を合併した症例を経験したため報告する。症例は45歳の女性。抗菌薬を初回内服後,皮膚の掻痒感と呼吸困難感を自覚し救急搬送された。来院時橈骨動脈の触知微弱であり,全身皮膚紅潮と膨疹を認め,アナフィラキシーショックと診断しアドレナリン0.3mgを計2回大腿外側に筋肉注射した。また,心電図でII,III,aVF,V1–V5のSTおよび心筋逸脱酵素の上昇,心エコーで心尖部心室瘤を認めた。来院後30分間程度ショックが遷延したが,次第に安定した。急性冠症候群を疑い緊急冠動脈造影検査を施行したが両側冠動脈に有意狭窄は認めず,Kounis症候群タイプIと診断した。また,心臓造影MRI検査で左心室中部の心筋壁が肥厚しており,心尖部心室瘤を有する心室中部閉塞性肥大型心筋症と診断し,肥大型心筋症へのアドレナリン投与がショックの遷延に影響したと考えられた。アナフィラキシーショックの初期治療後もショックが遷延した場合は迅速に心電図,心エコーを実施し,Kounis症候群や既存心疾患の病態増悪を鑑別に挙げる必要がある。また,Kounis症候群に心室中部閉塞性肥大型心筋症などの心疾患を合併した場合は,薬物治療の選択に注意が必要である。
库尼斯综合征是一种与过敏反应有关的急性冠状动脉综合征。我们报告了一例肥厚型心肌病并发 Kounis 综合征的病例。患者是一名 45 岁的女性。她因首次服用抗菌药后出现皮肤瘙痒和呼吸困难而被送到急诊科。当她来到医院时,桡动脉隐约可触及,全身皮肤潮红并出现麦粒肿。心电图显示 ST 值升高,II、III、aVF、V1-V5 区心肌偏离酶升高,超声心动图显示心尖部心室肿块。到达医院后,患者休克了约 30 分钟,随后逐渐稳定。由于怀疑是急性冠状动脉综合征,急诊进行了冠状动脉造影,但未发现双侧冠状动脉有明显狭窄,诊断为库尼斯综合征 I 型。心脏造影剂增强磁共振成像显示左心室中段心肌壁增厚,诊断为肥厚型心肌病,心室中段梗阻,心尖部动脉瘤,提示肾上腺素治疗肥厚型心肌病对休克时间延长有影响。如果过敏性休克经初步治疗后休克仍持续存在,应及时进行心电图和超声心动图检查,并查明库尼斯综合征是否加重或是否存在心脏疾病。如果库尼斯综合征并发心脏疾病,如肥厚型心肌病伴中央型心室梗阻,则应注意药物治疗的选择。
{"title":"心尖部心室瘤を有する心室中部閉塞性肥大型心筋症に合併したKounis症候群の1例(A case of Kounis syndrome with midventricular obstructive hypertrophic cardiomyopathy with apical aneurysm)","authors":"菅野 朋子, 湯川 高寛, 大坪 里織, 山際 武志","doi":"10.1002/jja2.12907","DOIUrl":"https://doi.org/10.1002/jja2.12907","url":null,"abstract":"Kounis症候群とはアレルギー反応に伴い急性冠症候群を来す疾患である。今回我々は,肥大型心筋症にKounis症候群を合併した症例を経験したため報告する。症例は45歳の女性。抗菌薬を初回内服後,皮膚の掻痒感と呼吸困難感を自覚し救急搬送された。来院時橈骨動脈の触知微弱であり,全身皮膚紅潮と膨疹を認め,アナフィラキシーショックと診断しアドレナリン0.3mgを計2回大腿外側に筋肉注射した。また,心電図でII,III,aVF,V1–V5のSTおよび心筋逸脱酵素の上昇,心エコーで心尖部心室瘤を認めた。来院後30分間程度ショックが遷延したが,次第に安定した。急性冠症候群を疑い緊急冠動脈造影検査を施行したが両側冠動脈に有意狭窄は認めず,Kounis症候群タイプIと診断した。また,心臓造影MRI検査で左心室中部の心筋壁が肥厚しており,心尖部心室瘤を有する心室中部閉塞性肥大型心筋症と診断し,肥大型心筋症へのアドレナリン投与がショックの遷延に影響したと考えられた。アナフィラキシーショックの初期治療後もショックが遷延した場合は迅速に心電図,心エコーを実施し,Kounis症候群や既存心疾患の病態増悪を鑑別に挙げる必要がある。また,Kounis症候群に心室中部閉塞性肥大型心筋症などの心疾患を合併した場合は,薬物治療の選択に注意が必要である。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"142 10","pages":""},"PeriodicalIF":0.0,"publicationDate":"2024-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":null,"resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":"141281228","PeriodicalName":null,"FirstCategoryId":null,"ListUrlMain":null,"RegionNum":0,"RegionCategory":"","ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":"","EPubDate":null,"PubModel":null,"JCR":null,"JCRName":null,"Score":null,"Total":0}
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期刊
Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine
全部 Acc. Chem. Res. ACS Applied Bio Materials ACS Appl. Electron. Mater. ACS Appl. Energy Mater. ACS Appl. Mater. Interfaces ACS Appl. Nano Mater. ACS Appl. Polym. Mater. ACS BIOMATER-SCI ENG ACS Catal. ACS Cent. Sci. ACS Chem. Biol. ACS Chemical Health & Safety ACS Chem. Neurosci. ACS Comb. Sci. ACS Earth Space Chem. ACS Energy Lett. ACS Infect. Dis. ACS Macro Lett. ACS Mater. Lett. ACS Med. Chem. Lett. ACS Nano ACS Omega ACS Photonics ACS Sens. ACS Sustainable Chem. Eng. ACS Synth. Biol. Anal. Chem. BIOCHEMISTRY-US Bioconjugate Chem. BIOMACROMOLECULES Chem. Res. Toxicol. Chem. Rev. Chem. Mater. CRYST GROWTH DES ENERG FUEL Environ. Sci. Technol. Environ. Sci. Technol. Lett. Eur. J. Inorg. Chem. IND ENG CHEM RES Inorg. Chem. J. Agric. Food. Chem. J. Chem. Eng. Data J. Chem. Educ. J. Chem. Inf. Model. J. Chem. Theory Comput. J. Med. Chem. J. Nat. Prod. J PROTEOME RES J. Am. Chem. Soc. LANGMUIR MACROMOLECULES Mol. Pharmaceutics Nano Lett. Org. Lett. ORG PROCESS RES DEV ORGANOMETALLICS J. Org. Chem. J. Phys. Chem. J. Phys. Chem. A J. Phys. Chem. B J. Phys. Chem. C J. Phys. Chem. Lett. Analyst Anal. Methods Biomater. Sci. Catal. Sci. Technol. Chem. Commun. Chem. Soc. Rev. CHEM EDUC RES PRACT CRYSTENGCOMM Dalton Trans. Energy Environ. Sci. ENVIRON SCI-NANO ENVIRON SCI-PROC IMP ENVIRON SCI-WAT RES Faraday Discuss. Food Funct. Green Chem. Inorg. Chem. Front. Integr. Biol. J. Anal. At. Spectrom. J. Mater. Chem. A J. Mater. Chem. B J. Mater. Chem. C Lab Chip Mater. Chem. Front. Mater. Horiz. MEDCHEMCOMM Metallomics Mol. Biosyst. Mol. Syst. Des. Eng. Nanoscale Nanoscale Horiz. Nat. Prod. Rep. New J. Chem. Org. Biomol. Chem. Org. Chem. Front. PHOTOCH PHOTOBIO SCI PCCP Polym. Chem.
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